かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
  そして感じたこと、思い出などをひとコマひとコマ

大般若H24

2012-01-06 12:14:25 | 田舎の生活
昨日は地区恒例の正月行事“大般若”が行われた。


三崎の伝宗寺から運んできた経典箱に大根をくくりつけ、その下をくぐる。


くぐった後には、“十六善神様”の掛け軸の入った箱で背中をたたいてもらう。
大きな木箱の中には、大般若経の経典がたくさん入っており、
その下をくぐるということは、大般若経の威光をいただくのであろう。
そして、背中をたたいてもらうのは、厄除け、痛い箇所が治りますように、ということだろう。

この後、和尚さんをお迎えして、法要(大般若転読祈祷会)が行われる。


中央壇上には、先ほど背中をたたいてもらった十六善神様の掛け軸が祀られ、
和尚の「般若心経」が始まる。
そして、地区住民数人が手分けをして「大般若経」を1巻ずつ手に取り、声を出して「大般若波羅密多経第○巻・・・」と唱えながら、蛇腹折りの経典を右へ、左へ、前へとパラパラとめくる(経典の転読)。
その所作の後、「降伏一切大魔最勝成就(ごうぶくいっさいだいまさいしょうじょうじゅ)」と唱えて、地区の悪魔祓いをする。
これを10分間ほど続ける。

ところで、この経典だが、相当古く、表紙などがなくなって、ボロボロになりかけているものがほとんどである。
それもそのはず、江戸時代からのもののようで、一部には寄贈したと思われる方の名前が記されている。

これは甚右衛門さまが宝暦六年(1756年)に寄贈したようだ。
すごい! 

それらが終わったあと、和尚が分厚い経典の1巻を手にし、参加者一人一人の背中を数回たたいてくれる。
このたたきは少々痛いが、なかなか気持ちよく、健康になるような気がしてくる。

法要の後は、和尚が持ってきてくれたお札を竹に挿して辻辻に飾る。





これは、災いや疫病など悪いことが地区に入らないように とのおまじないである。
今年も地区が安泰で、無病息災でありますように!


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