かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
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お墓調査 その8:額縁加工

2011-08-19 14:10:28 | 田舎の歴史
近代の「角柱型」墓石では、下の写真のように竿石表面が平面のものが多い。



これが最も見慣れたスタイルであるが、
正面に額縁加工(位牌に擬した形の額縁の輪郭)を施したものも時々見られる。



この方が手間がかかるだろうし、風格があるように思える。

ところが、明治・江戸後期の墓石をみると、額縁加工タイプが圧倒的に多い。





この写真はそれぞれ明治後期と明治末期の墓石である。

これがもう少し時代を遡って、明治初期あるいは江戸時代では、

こんな風に、左右の幅に比べ奥行(前後の厚み)がやや薄い(水平断面が長方形)のが多い。
そして、竿石頭頂部が現代のものと大きく異なり、かまぼこ型に丸みを帯びたもの(「丸兜」というのだろうか?)が圧倒的に多い。

もう少し時代を遡ると、頭頂部は同じであるが、奥行きがさらに薄いものが多い。



     
なぜこういう形状変化が起こったのかはわからない。



このように、江戸後期から明治中期にかけては、正面の戒名部分は額縁加工・頭頂部はかまぼこ型、というのが標準形のようである。


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