サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

東電労組出身/笹森清(元連合会長)/70歳

2011年06月06日 | 毎日がメメント・モリ

元連合会長・内閣特別顧問の笹森清氏が死去


読売新聞 6月4日(土)11時37分配信

 

 元連合会長で内閣特別顧問を務める笹森清(ささもり・きよし)氏が4日午前5時56分、肺炎のため死去した。

 70歳だった。

 告別式は近親者のみで行い、後日、お別れの会を開く。

 東京都出身。1960年に東京電力に入社。東京電力労組委員長、電力総連会長、連合事務局長などを経て2001年から4年間、連合の会長を務めた。

 政界でも、民主、自民両党にまたがる幅広い人脈を持ち、連合会長退任後も民主党の「後見役」を務めてきた。内閣特別顧問には昨年10月就任し、政権運営などについて菅首相に助言した。

 震災後も福島第一原発事故などの対応で首相と面談を重ねた。3月16日に首相と面会した後には、首相が「福島原発が最悪の事態になった時には東日本が潰れることも想定しなくてはならない」と発言したと記者団に語った。これに対し、首相は後日記者会見で「そういったことを説明したことはない。事故が極めて重大だという認識を申し上げた」と発言を否定した。

民社党政権の立役者である。
鷲尾のあとをついで01年から05年まで連合の四代目会長に就任し、高木にバトンタッチしたがその後も幅広い政財界人脈で、その影響力は抜群だった。
そして10年には菅直人の内閣特別顧問になり、つい最近も仙石と菅の仲を取り持っていた。
僕自身は、組合運動そのものは局地の戦いとしては必要なものだと思っているが、総評にしろ、その後の連合にしろ、知人や先輩は何人もいるが、まるで評価していない。
自民党政権であろうが、民社党政権であろうが、基本的には既得権にしがみつくたちの悪い存在だと思っている。
基本的には、政治と人事がすべてに優先する人たちで、このあたりは「経団連」と対立するようにみえて、実際のところは、表裏といってもいいほど似通っている。
労働者としてのあるいは組合としての「先駆的」な課題があるとして、それをまっさきにつぶしてきたのは、こうした連合体の上層部であるに決まっている。
議員選出のひとつのコースとなっており、たぶん現在であれば、松下政経塾よりも、行政経験を持つ官僚よりも、宗教団体よりも、その影響力は強く、日本の国会議員は二世議員か組合出身(推薦)議員かといってもいいぐらいだ。
何の期待もしていなかったが、いったい民社党政権成立以来、連合の果たしてきた役割はなんだったのか。
東工大卒で「原子力のことは俺がよく知っている」とたわけたことを言い、にっちもさっちもいかなくなった市民主義運動出身の菅直人、その運動のスタートが東京電力労組であり、東京電力の書記長、委員長というエリートコースを経て、連合のトップに上り詰め、どこかで政局にも「大老」のような影響力を果たした笹森清、一方は醜く誰にも支持されないままポストにしがみつく醜態をみせ、一方はたぶん周囲も驚いたであろう無念の急逝となった。まだ70歳である。
このふたりとも、「フクシマ」が自らに覆いかぶさってくるなど、つい三ヶ月前までは思い至ることもなかったろう・・・合掌!

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