サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

1日目「サーカス展 解き放たれたイメージ」(東郷青児美術館)/新宿

2007年08月30日 | 姪っ子メグとお出かけ

姪っ子メグ やるわよ!
キミオン叔父 なに張り切ってるんだよ。
だって、オジサン最近引きこもってばかりなんだもの。つまんないわ。天気のいい日は、お外に出なくちゃ。「座布団シネマ」ばっかりしてたら、カビが生えてくるわよ。
メタボリックで身体が重くってさ。銭湯だったら、付き合うぜ。
駄目駄目。さあ、お出かけしましょ。


おじさん、サーカス好きなんでしょ。なんか、オフィスの名前にもサーカスの文字入れてるじゃないの。
そうなんだ。あの舞台の非日常感というか、アナーキーで猥雑でファンタスティックでどこか物悲しいところが好きでね。お仕事だって、いろんな出し物があったほうが楽しいだろ。
そうなの?おばさんは、「ありゃいつも綱渡りばっかりしていて、危なっかしいマネジメントしてるからなのよ」って言ってたわよ。
フン!
ところで、この「サーカス展」だけど、ピカソ、マティス、ルオー、シャガール、レジェ、クレー、ビュフェ・・・とかさ、なんか、すごいメンツだねぇ。やっぱり、当時の画家たちは、サーカス小屋とか、道化師に、題材として、強く魅かれたんだろうな。
あたしたちの世代だと、毎年恒例のシルク・ドゥ・ソレイユのエンタテイメント劇って感じが強いわ。おしゃれで、ファッショナブル。物悲しいイメージはないわね。
そりゃ、新サーカスも好きだけどね。
オジサンが小さい頃は、木下サーカス含めて、たくさんの小さな小屋がひしめきあっていてね、田舎芝居のように、どさ回りをしていくんだ。
興行中はね、「ほらサーカスの人に攫われちゃうぞ!」なんて、言われたりしてね。ボリショイ・サーカスが日本公演をするようになった頃からかな、ある意味で「芸術」に昇華したのは。
フェリーニの「道」が、映画史で一番だなんて、オジサンよく言ってるもんね。
ああ、「道」に限らず、フェリーニの作品には、いつもサーカスの祝祭的空間が場面や音楽で出てくるだろ。あの賑やかさがあるから、逆に、静寂なときの哀しさが浮かび上がって来るんだよ。
あたしは、やっぱり、この展示会ではシャガールが良かったわ。もともと、重力を感じさせない絵でしょ。倒立像も多いしね。サーカスのもつ、メルヘン的な要素と、一番絵のタッチが合ってるんじゃないかしら。
僕は、ベルナール・ビュフェだな。この「学者犬」なんて、いいだろ。いかがわしくてさ(笑)このポスターを買って、オフィスの玄関に飾っておこうかな。



 



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