何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

旧清水邸書院-(2) (東京)

2024年04月21日 | 史跡探訪-日本編

【東京・世田谷区】昭和五十四年(1979)、病棟増築のために取り壊しが計画されたが、文化的価値を高く評価した世田谷区が解体された部材(全体の約6割が残存)を譲り受け、文化財候補として保管。 平成二十五年(2013)、二子玉川園内に回遊式日本庭園”帰真園”が作庭された際、書院がその一角に移築復元された。 書院の間取りは十一畳敷の「書院の間」と長五畳敷の「次の間」の和室二間で、西側と池泉に面した北側に鉤の手に曲がった縁側がある。

★建物をぐるりと回って外観を見てから、大きく開いている書院の明障子窓を横目に玄関を入る。 玄関棟から続く廊下を進むと書院で、和室二間が並び鉤の手に廊下(内縁)がある。 書院の玄関側に「次の間」がある。 畳を長手方向で縦に5枚並べた長五畳の「次の間」には、欄間と広い窓台のある大きな明障子窓があり、窓台左奥に花頭風の枠の棚を設けている。

△切妻造産瓦葺の玄関棟....新築部分で水屋、台所、便所がある

△玄関前右手の書院の「次の間」の窓

△の玄関を入った所から見た書院西側の縁....内縁は北西に鉤形に設けられてる

△書院西側の内縁は「書院の間」(奥)と「次の間」(手前)に面している.....内縁は榑縁で茣蓙が敷かれている

△玄関棟側の長五畳敷の「次の間」....玄関側(南側)に大きな窓台がある明障子窓

△窓台の東側に設けられた黒漆仕上げ花頭風枠の棚/「次の間」と「書院の間」に下がる照明器具は復原品

△「次の間」の窓は明障子戸と上に明障子の格子欄間を設けた建てつけ

△「書院の間」と「次の間」を仕切る襖の上に配された格子欄間

★「次の間」の北隣は、襖と格子欄間で仕切られた十一畳敷の「書院の間」。 部屋の東面に床の間、左手に付書院そして右手に一畳の奥に襖と天袋を立て込んだ戸棚がある。 戸棚の襖は、金箔地に鮮やかな色彩の葛と藤が美しく描かれていて眩しいほどだ。 「書院の間」からは「帰真園」の池泉が観賞でき、北側の廊下に座って暫く石組みを配した池泉の風景を楽しんだ。 書院を出て池泉の「水の景」「緑の景」「路の景」の他、相生橋、時雨亭などをゆっくり散策しながら駅に向かった。

△西側縁から見た十一畳敷の「書院の間」....右隣は「次の間」

△「書院の間」東面に構えられた付書院、床の間、畳の奥に襖と天袋を立て込んだ戸棚

△明障子を入れた付書院と掛け軸を下げた床の間....付書院の板欄間は桐の柾目板に菊華流水の画が描かれている

△床の間右手戸棚に立て込まれている金襖と天袋....襖は金箔地に葛と藤が描かれ、天袋の引き違いの襖には萩、水鳥、柳、蝶の画が描かれた色紙が貼られている

△北側縁から見た「書院の間」....内縁に付書院が出っ張っている

△「書院の間」の格天井の格縁は黒漆仕上げ/「書院の間」の小さな畳は「炉」を設ける所(と思う)

△「書院の間」に北と西に面する内縁....内側に腰高明障子と上に障子欄間

△西側内縁から見たガラス入り腰高格子戸を通して眺めた帰真園の池泉

△「書院の間」のガラス入り腰高格子戸を通して眺めた帰真園の石燈籠と帰真門

△「書院の間」のガラス入り腰高格子戸を通して眺めた帰真園の池泉....池泉奥(北端)に時雨亭が見える

△池泉回遊式庭園の旧清水邸書院傍の池泉(多摩川に見立てた)内に佇む「西ノ谷型石燈籠」

△西側池辺の「筏道」から眺めた「鼓州」と旧清水邸書院

△西側池辺に架かる木造の「相生橋」

△相生橋の下の岩間から流れ落ちる「八筋滝」

△北側池辺に建つ東屋「時雨亭」

△垂木が放射状に配された円錐屋根銅板葺の時雨亭

△時雨亭から池泉越しに眺めた旧清水家邸書院

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