けんけんブログ -guide diary-

国際山岳ガイド近藤謙司の冒険案内記!
“ハイキングからチョモランマまで”

C2への高度順化に行って来ます!

2008-09-28 14:00:33 | マナスル08
けんけん@晴れ晴れちょっと風のBCです。

本日も実に気分がいい。
ピーンと張った冷たい空気とさわやかな風が心地いいです。

C1にあがったプラチリから定時の6時に無線連絡がなく心配しましたが、
7時少し前に連絡が来て、C2への移動が可能との事。

なのでAGカレーチーム全員、C1に向けて移動です。
今回の目的はC2への高度順応です。数日の日程としては…

9月28日 BC→C1
9月29日 C1→C2→C1
9月30日 C1→BC

という事ですが、ここまで書いてラッセルがAGキャンプに来ました。
やはりルートの一部が雪崩で流され、かなりのフィックスが流されたことが発覚。
また、3本つないでいたクレバス用のラダーは流されたが、
逆にその雪崩のデブリでクレバスが埋まったとのこと。一進一退か。

大手公募登山隊で選出した先行チームがスノーバーとフィックスロープが不足して
ルート工作が進まなく、AGチームから不足品を届けてヘルプしてほしいとの事。
もちろんAG隊は、物資を提供し先頭に向かう事を約束しました。

さてさて、どんな状況になっているかは、この目で見ないとわからないですが、
予定通りにカレーチームは出発しました。僕もこれから追いかけます。では。
Photo:出発時に調度来たラッセルとともに。がんばれ~!

祝!モンスーン明け!

2008-09-28 02:36:28 | マナスル08
昨日は、午前中は少し晴れ間が出たものの
やはり午後はパラパラと雪が降ってきてガックリ。全然モンスーン明けじゃない。
ネパールスタッフのC1への移動も見合わせてAG隊は待機。
…といっても他の隊も動いてるところはありません。

夜に、今後の動きを探りに竜石とラッセル隊にお邪魔して、
その隣に入居してきた単独無酸素でマナスルに挑む日本の若者
栗城史多君の隊に顔を出してきました。手厚いおもてなしを受けました。
テレマークで有名なプロスキーヤーの藤川君も応援に来ていました。
ある程度は大手登山隊が設置したフィックスを使うとしても、
本気でマナスルに無酸素で挑戦しようとする姿には感心です。

彼らのテントからの帰りに空を見上げると、おぉっ!満点の星空!
恐いくらいによく見える天の川に自分の白い吐息が吸い込まれます。
明日は期待できるかな…ブログとコメントやらなきゃ…

って、テントに入ると睡魔が…そしてバタンッ…Zzzzzz

…すいませんでした。という事で2日分アップです。

さて、今朝はググッと冷え込んで、頬っぺたがヒンヤリ。
寝袋から手を伸ばして気温を確認するとテント内なのにマイナス8度。
ううっ寒むっ! でも、これって放射冷却!?…という事は!?!?

ほのかにオレンジ色の光が当たってる感のする入り口のジッパーを明けると…
眩しい太陽の光が差し込んできて、まぶたが再び下がりました。

外は雲ひとつない青空~!晴れました~!モンスーン明けだ~!

朝からカレーオヤジ達も歓喜の声を抑えきれず、皆大喜びで、
初めて目にする360度の大パノラマのヒマラヤの峰峯を
早速カメラに収めていました。

明らかに昨日までとは違う空の色、空気、気温、風…そしてマナスル。
雪煙を朝日に輝かせて、優麗な姿を見せています。
Photo:見よこの景色!そしてカツてん丼!勝負に“カツ!”うまく“あげる!”
日中は、だぶん20度以上の気温になり、隊員たちは身体を拭いたり洗髪したり。
嬉しくてパンツ一丁で過ごしました。(あ、隊長だけ…)
ネパールスタッフ6名もランチの後に出動。C1に上がって行きました。
  
Photo:②今回の癒しグッズたち!このお陰で安心&安眠。ありがとう!
     ③頼もしいAGヤンキーシェルパ4人衆(笑)「なんだこらぁ?」
     ④気温が下がり風も出てきたけど最後の最後まで晴れてました。

サマに到着してから16日間。
今日は、初めて雪も雨も降らない日でした。1日中晴れてました!
でもまだ雪崩は頻発していますし、慎重にいかなくてはなりません。
明日はAGカレーオヤジチームも上部へ移動予定です。
C1からの状況報告で再度判断するようですが、
そろそろ日程にも余裕がなくなってきたので可能な限り前進したいです。