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Riccati の方程式に関する d'Alembert の解説。

2015-05-12 01:13:26 | mathematics
18世紀に Riccati によって研究が始められて以来,現在もなお盛んに研究されている Riccati の方程式に関する Diderot と d'Alembert の有名な百科全書の補遺 (Supplement) に,d'Alembert が求積法によって解くことができる指数の条件に関する証明を述べていると,Riccati の方程式の歴史に詳しい Bittanti 氏の論説に書かれていたので探してみた。

件の記事はgallica のサイトで閲覧できるが,より判読しやすいきれいな画像データが阪南大学の貴重書アーカイブにあった。

探すのにそこそこ手間取ったので,忘れないようにここに記録した次第である。Bittanti 氏は参考文献として詳しく書誌情報を記載していないが,出版年と,見出しが "Ricati" になっている(本文中でも Ricati のままである)と述べているので,それを頼りに見出すことができた。Supplement の第4巻,648ページであった。

ちなみに,この百科全書ではロピタルの綴りが l'Hopital であり,ライプニッツは Leibnitz と記載されている。ロピタルは現在多くの書物で使われているのと同じ綴りであるが,当の本人が著した微分積分学のテキストには l'Hospital と綴られている。Leibnitz は今日では Leibniz が普通であるが,ドイツ語版の Leibniz に関する Wikipedia の記事から察するに,かつては Leibnitz とも綴ったらしい。

この他,d'Alembert が de la Grange(Lagrange のことと思われる)に宛てた書簡の内容と比較してみたいところであるが,そういったことはまたいずれ試みるつもりである。
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