関数 y=f(x) のグラフ G は,x と y に関する方程式 f(x)-y=0 を満たす点 (x,y) の集合とみなせる。
そこで,一般に2変数関数 F(x,y) の零点,すなわち F(x,y)=0 を満たす点の集合を G とおき,いくつかの重要な変換について,G を変換した後のグラフに対応する方程式を書いておく。
1. 軸対称移動(直線に関する折り返し)
1.1. x 軸対称移動:F(x,-y)=0,y=-f(x).
x 軸対称移動は (x,y)|→(x,-y) という変換だから,移動後の点 (x,y) は,移動前に (x,-y) にあり,これは F(x,y)=0 のグラフ上にあるので,F(x,-y)=0 が求める方程式である。
F(x,y)=f(x)-y の場合は,F(x,-y)=f(x)+y なので,F(x,-y)=0 は y=-f(x) と同じことである。
1.2. y 軸対称移動:F(-x,y)=0, y=f(-x).
点 (x,y) と y 軸に関して対称な点の座標は (-x,y) である。
1.3. 一般の直線 ax+by=c に関して対称なグラフがどうなるか,考えてみるとよいだろう。
一例として,直線 y=x に関して対称なグラフの方程式は
F(y,x)=0, x=f(y)
である。
これは逆関数との関わりで重要である。
2. 点対称移動(定点を中心とする回転)
2.1. 原点対称移動:F(-x,-y)=0, y=-f(-x).
これは点 (x,y) を (-x,-y) に移す変換である。
2.2. 回転の中心を原点にとどめずに (a,b) と一般にし,しかも点の周りにπ回転するだけでなく,一般角θだけ回転することも含めるとどうなるであろうか。
これは線形代数の対象のひとつである回転変換(厳密にはこれと平行移動の合成であるが)のテーマである。
3. 平行移動
x 軸方向に p,y 軸方向に q だけ平行移動したグラフの方程式は
F(x-p,y-q)=0, y=f(x-p)+q
である。
4. 拡大縮小
p と q は正の数とする。
妙な言い回しだが,仮に,点 (x,y) をx 軸方向に p 倍,y 軸方向に q 倍だけ拡大縮小した点は (px,qy) であるということにすると,x 軸方向に p 倍,y 軸方向に q 倍だけ拡大縮小したグラフの方程式は
F(x/p,y/q)=0, y=qf(x/p)
となる。
なぜこの言い回しが妙かというと,この変換で点そのものの大きさが変わるわけではなく,その点の x 軸や y 軸までの距離が伸び縮みするのに,点そのものの大きさが縦横にそれぞれ p 倍,q 倍されるという意味にとるのが普通の表現を使っているからである。
なお,p<0 のときは y 軸対称移動と |p| 倍の拡大縮小の合成と捉えることができる。
※ x 軸対称移動を行った結果がもとのグラフと一致するとき,すなわち
{(x,y)|F(x,y)=0}={(x,y)|F(x,-y)=0}
が成り立つとき,グラフ {(x,y)|F(x,y)=0}は x 軸対称であるという。
このとき,グラフ上の任意の点 (x,y) について,y 座標の符号を変えた点 (x,-y) も必ずそのグラフ上にある。
グラフが y 軸対称である,原点対称であるということもこれと同じように定義される。
そこで,一般に2変数関数 F(x,y) の零点,すなわち F(x,y)=0 を満たす点の集合を G とおき,いくつかの重要な変換について,G を変換した後のグラフに対応する方程式を書いておく。
1. 軸対称移動(直線に関する折り返し)
1.1. x 軸対称移動:F(x,-y)=0,y=-f(x).
x 軸対称移動は (x,y)|→(x,-y) という変換だから,移動後の点 (x,y) は,移動前に (x,-y) にあり,これは F(x,y)=0 のグラフ上にあるので,F(x,-y)=0 が求める方程式である。
F(x,y)=f(x)-y の場合は,F(x,-y)=f(x)+y なので,F(x,-y)=0 は y=-f(x) と同じことである。
1.2. y 軸対称移動:F(-x,y)=0, y=f(-x).
点 (x,y) と y 軸に関して対称な点の座標は (-x,y) である。
1.3. 一般の直線 ax+by=c に関して対称なグラフがどうなるか,考えてみるとよいだろう。
一例として,直線 y=x に関して対称なグラフの方程式は
F(y,x)=0, x=f(y)
である。
これは逆関数との関わりで重要である。
2. 点対称移動(定点を中心とする回転)
2.1. 原点対称移動:F(-x,-y)=0, y=-f(-x).
これは点 (x,y) を (-x,-y) に移す変換である。
2.2. 回転の中心を原点にとどめずに (a,b) と一般にし,しかも点の周りにπ回転するだけでなく,一般角θだけ回転することも含めるとどうなるであろうか。
これは線形代数の対象のひとつである回転変換(厳密にはこれと平行移動の合成であるが)のテーマである。
3. 平行移動
x 軸方向に p,y 軸方向に q だけ平行移動したグラフの方程式は
F(x-p,y-q)=0, y=f(x-p)+q
である。
4. 拡大縮小
p と q は正の数とする。
妙な言い回しだが,仮に,点 (x,y) をx 軸方向に p 倍,y 軸方向に q 倍だけ拡大縮小した点は (px,qy) であるということにすると,x 軸方向に p 倍,y 軸方向に q 倍だけ拡大縮小したグラフの方程式は
F(x/p,y/q)=0, y=qf(x/p)
となる。
なぜこの言い回しが妙かというと,この変換で点そのものの大きさが変わるわけではなく,その点の x 軸や y 軸までの距離が伸び縮みするのに,点そのものの大きさが縦横にそれぞれ p 倍,q 倍されるという意味にとるのが普通の表現を使っているからである。
なお,p<0 のときは y 軸対称移動と |p| 倍の拡大縮小の合成と捉えることができる。
※ x 軸対称移動を行った結果がもとのグラフと一致するとき,すなわち
{(x,y)|F(x,y)=0}={(x,y)|F(x,-y)=0}
が成り立つとき,グラフ {(x,y)|F(x,y)=0}は x 軸対称であるという。
このとき,グラフ上の任意の点 (x,y) について,y 座標の符号を変えた点 (x,-y) も必ずそのグラフ上にある。
グラフが y 軸対称である,原点対称であるということもこれと同じように定義される。
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