担当授業のこととか,なんかそういった話題。

主に自分の身の回りのことと担当講義に関する話題。時々,寒いギャグ。

RSフリップフロップと無安定マルチバイブレータの実験。

2013-02-24 23:49:59 | 工作・実習
やってみたいことリストに挙げたもののうち,2つの実験項目をさっそく実行してみた。

RSフリップフロップと無安定マルチバイブレータの2つの回路を同時に実験した。いずれもNANDゲートを2つ使用するが,74HC00という,NANDゲートが4個入った有名なIC一つで両方の回路を組むことが可能である。

秋月電子通商で手に入れた,最小級のブレッドボード一枚にパーツを盛り込んでみた。

写真の左側が無安定マルチバイブレータで,右側がRSフリップフロップである。

単三電池4本の6Vで駆動する。初めはマルチバイブレータの出力を見るのに LED を用いていたが,電源をつなぐと点灯するものの,点滅しているように見えなかったので,圧電ブザーに取り換えた。すると,圧電ブザーが「ビー」と鳴いた。無安定マルチバイブレータで圧電ブザーを鳴らすという野望はかなえられた。回路は逆瀬川皓一朗著『ディジタル回路の基礎と応用』136ページ図6-16 (a) を参考にして組んだ。コンデンサー2個と抵抗2個を使用するタイプの回路だが,コンデンサーと抵抗はそれぞれ0.01μFと100kΩのもののみを使用した。積 RC は 10-3 のオーダーなので,その逆数の 1kHz オーダーの周波数の音が聞こえたのだろう。

一方,RSフリップフロップの方は,電池をつなぐと黄色か緑色の LED のどちらか一方のみが「その時のICの気分によって」点灯することは確認されたものの,どちらのボタンを押しても LED の状態は全く変化しなかった。ボタンの配線を間違えたのかもしれず,あるいはプルアップ抵抗を10kΩにしたのが大きすぎたのかもしれないが,詳しい検討はまた今度にしようと思う。今夜は今年一番の冷え込みで,無暖房自宅実験室では寒くてやる気がかなり減退してしまっているのである。

こうして,意図した実験は半分だけ成功したわけであるが,別の本を見ると,今回使用したのとは少し異なる発振回路が載っていたので,それもぜひ試したいところである。

それにしても,小さなブレッドボードにスイッチを2個載っけるのはちょっと大変だった。回路図兼実体配線図の描き起こしとパーツの配線の作業にはやはり一時間は要した。かなりの集中力と根気が必要なので,一日にそういくつも実験できるものではないようだ。続けていればそのうち慣れるだろうか。
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7ビット・カウンタ試作機第1号。

2013-02-24 19:08:29 | 工作・実習
昨日,もっと早くに行くべきだった,聖地・秋月電子通商秋葉原店に行ってきた。

さほど広くない店内にはおそらく50人ほどの人がごった返していたものと思われる。満員電車級の混雑っぷりであった。

小さいブレッドボードを買うのが最大の目的であった。丸ピンのICソケットも安いので,14ピン,16ピン,18ピンのものを5個ずつ買おうとしたら,会計の際に店員さんが「10個セットがありますよ。」と教えてくれたので,つい10個入りにしてしまった。赤色LEDと緑色LEDもそれぞれ10個セットのものを買った。

八潮店もぜひ一度訪れてみたいものである。

今回手に入れた小さいブレッドボードで,念願の7ビット・バイナリカウンタを組み立ててみた。
74HC393という,4ビットのカウンタが2回路入っているICを一個使用した。2つのカウンタをつなぎ合わせれば8ビットカウンタになる。したがって,最大2の8乗の256まで数えることができる。

ロジック回路の設計はデータシートを参照して行った。といっても,ピンの配置と,繰り上がりをどう処理すればよいかを確認しただけのことである。

初めは,クロック入力の立ち上がりでカウントするのかと思っていたので,カウンタ1の4bit目の出力を単純にカウンタ2のクロック入力に使用したのでは繰り上がりがうまく行かないのではと心配していた。ところが,393のクロック入力は立下りを使用していること (HIGH-to-LOW, edge-triggered) がデータシートから読み取れた。したがって,カウンタ1の4bit目の出力が H になってもカウントされず,それが L に立ち下がって初めてカウンタ2にカウントされることになる。きっと設計者はそういうことを配慮してそのような仕様にしてくれたのだろう。

そういうわけで,カウント用のボタンを押すとカウンタ1のクロック入力が H から L に変化するようにしなければならない。スイッチの接点のばたつき(チャタリング)による誤入力を防ぐ手当が必要だが,まだよく理解できていないので,電解コンデンサと抵抗を適当につないで(ローパスフィルタらしいが)代用することにした。

回路図と配線図を兼ねたような落書きをしたためたのち,いよいよ配線に取り掛かった。ICのピンは外側に開き気味なので,基板やソケットに差し込めるようにするには内側に少し曲げる必要がある。冬場は常に静電気におびやかされる僕にとっては,静電気に弱いといわれる CMOC IC のピンを折り曲げる作業ほど気が進まないものはない。

それらの試練を乗り越え,一時間ほどして配線が完成した。

電池をつなぐ前に配線をチェックするのが常識であろうが,予備の IC はもう一個あるし,早く動くかどうか知りたいので,とにかくつないでみた。

右側の LED が何個か点いた。電源を入れたときにリセットをかけるようにしておくべきであろうが,具体的な方策がわからないので,とりあえずリセットボタンを押す。すると期待通りに LED がすべて消えた状態になった。

カウントボタンを押すと,右側の LED が微妙に規則正しく変化していく。しかし,1の位の LED がほぼつきっぱなしで,押すごとに変化するのは 2 の位と 4 の位の LED である。それに,何回もボタンを押してカウントを続けているのに,左側の LED が全く点灯しない。リセットボタンを押すと,すべて消灯状態になる。

いったん実験を中断し,不具合の原因について考えをめぐらす。ここで初めて配線のチェックをしたりするという,人には言えないこともやってみる。

すると,左側の LED が一切点かない原因がわかった。どの LED もカソードを GND ライン(電池の負極)につないでいないという配線ミスによるものであった。いやー,うっかりしていた。
それを修正したところ,ちゃんと繰り上がって左側の LED もともるようになった。


↑右側の LED が下から 1 の位,2 の位,4 の位,8 の位で,左側が下から 16,32,64 の位。左側の押しボタンはリセット用で,右のはカウント用。電源は単三電池4本の6Vである。左右をぐるっとつないでいる白いジャンパ線は,2つのカウンタのリセットピンをつなぎ,リセットボタンで両方同時にリセットするためのものである。

けれども,1 の位の LED がほとんど付きっぱなしという事態はその後の試行錯誤によっても改善されなかった。原因は押しボタンスイッチのチャタリングによるとみて間違いないだろう。やはりちゃんとチャタリング防止回路を実装する必要がある。

動作があまりにも不安定なため,とても実用に耐えるものではないが,カウンタをちゃんと使えたことだけは確認することができた。

というわけで,いよいよチャタリング防止回路と正面から向き合わなければならない羽目になった。それにはもう一つ IC が必要なようなので,別の小さなブレッドボードに組んで接続することにしようと思う。

今後,ぜひ試してみたいことを最後にメモしておく。

  1. ダイオードやトランジスタを用いた AND ゲート,OR ゲート,NOT ゲート,NAND ゲートの製作。
  2. シュミットトリガや NAND ゲートを用いた無安定マルチバイブレータの製作。圧電ブザーも鳴らしてみたい。
  3. NAND ゲートを用いた RS-flipflop の製作。
  4. D-flipflop を利用したシフトレジスタの製作。車用の信号機のような動作をするイルミネーションを作りたい。
  5. D-flipflop を利用した,俗にいう「ナイトライダー・イルミネーション」の製作。とりあえずは LED 3個で光を行ったり来たりさせられれば満足。やり方は2通り考え付いたが,それらは本質的に同じものかもしれない。
  6. バイナリデータを 7 セグメント LED の表示に変換するデコーダの設計。専用 IC が存在するが,内部の仕組みを自分で考えてみたいのである。
  7. 紙コップでスピーカーを作る。それをテーマにした実験記事が中2の理科の教科書に載っていることが判明したが,それを見ずにやってみたい。

この他にもいろいろ妄想は膨らんでいたような気がするが,今思い出せるのはこんなところである。
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