担当授業のこととか,なんかそういった話題。

主に自分の身の回りのことと担当講義に関する話題。時々,寒いギャグ。

久々に渋い問題。

2010-05-02 23:14:29 | mathematics
三角関数の重要な特徴である周期性に注意を払ってもらおうとして,演習の授業でついうっかり不用意に次のような問題を出してしまった。

問題の問題

f を実数全体で定義された,定数関数ではない実数値関数とする。
0 ではないある実数 T が存在して,すべての実数 x に対して
f(x+T)=f(x)
が成り立つとき,f を周期関数といい,このような性質をみたす T を f の周期という。
f が周期関数であるとき,正の数の周期のうちで最小のもの(それを基本周期という)が存在することを示せ。


実はこれは任意の周期関数について成り立つ性質では『ない』,というのがまずいところなのである。

しかし,僕もただでは転ばない。問題のある問題はさまざまな新しい問題を生み出す豊かな土壌でもあるのだ。この ill-posed な問題から派生した2つの問題を掲げておこう。


問題1. 上の問題がまずい理由,すなわち,『正の周期のうちで最小のもの』が存在しないような周期関数の例をひとつ挙げよ。


問題2. f が連続関数であるという仮定を付け加えれば上の問題は well-posed な問題になること,つまり連続な周期関数は基本周期をもつことを示せ。


どちらの問題も大学生にとってはかなり難しい問題である,と思う。

今回の件で痛感したのは,自分が周期関数についてほとんど何も知らなかったということである。

そして,周期関数というのはなかなか取り扱いが難しいことがわかった。
ひとつ賢くなった気分である。

周期関数は数学のみならず物理や工学で重要な役割を果たすので,非常に深く研究されているだろうと思うのだが,周期関数の理論を詳しくまとめたテキストはあるのだろうか?
図書館で探せばいいのだが,たぶん読むのにかなり苦労しそうな気がするので,あまり深入りするのもなぁ,と,探す前から躊躇してしまったりして。
コメント (2)
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カモシカとの遭遇。

2010-05-02 12:00:26 | Weblog
僕のGW『アウトドア編』はかなり充実した一日だった。


越後湯沢の駅のすぐそばに秋葉山というあまり高くない山がある。
1日の正午ごろにその山を縦断した。

雪はほとんど融け,新芽が芽吹き始めていた。

ふもと近辺の地面にはフキノトウやツクシ,タンポポが生えているが,少し登ると僕が名前を知らない植物がいろいろ生えている。

山菜として食される,クサソテツの若芽のコゴミと思われる植物もみかけた。

他には,カタクリが群生しているところがあった。

山道の散策などでいつも思うことだが,植物に関する知識がもっとあればもっと楽しめることだろう。


秋葉山から下山したのち,駅前から出ているロープウェイで湯沢高原アルプの里に登った。
シーズンパスを購入したので,サマーボブスレー706を3回楽しみ,ゴーカートで2回爆走した。

爆走といっても,始めは上り坂でアクセルを踏みっぱなしでも加速している感じがほとんどないのでのんびりなんだけどね。

ゴールデンウィーク期間ということで「春の雪祭り」という,なんとなく違和感のある名前のイベントが開催されていたが,その企画の一つに巨大雪だるまがあった。それは本当に大きかった!


ところで,みなさんはニホンカモシカをご覧になったことがあるだろうか?

登りのロープウェイ(なんと166人乗りの巨大なサイズ!)で乗務員がカモシカなどの動物がいるとアナウンスしていたので,ひょっとしてロープウェイから見えるのではないかと期待していたが,見かけなかった。

ところが。

サマーボブスレーの3回目,午後4時をまわっており,他に客もいなかったので,カーブで肩をこすってしまう(危ない!)ほどにスピードを出して楽しみ,最後の直線に差し掛かった。

すると,レールのすぐ湧きにヤツがたたずんでいたのである!

お,おい,レール横切る気か?
通り過ぎるまでちょっと待ってくれ。轢きたくないよ!

それとも,こっちを攻撃する気か?
それは勘弁してくれ。突っ込まれたらきっとひとたまりもない!

急には止まれないんだ。
だから,そっちが止まるかなんかしてくれよ!


こんなことはめったにないだろうから,後ろの人には悪いが,完全に停止してじっくりカモシカを観察してもよかったのだろうが,こちらは座り込んだ姿勢で山側のカモシカを下から見上げる形だったので,正直なところ恐怖の方が先に立った。

だって,目があったけど,何を考えているのかさっぱり伝わってこなかったんだもん。

いやー,しかし,あんなに間近で遭遇するとは(お互い)びっくりした。

サマーボブスレーはがたごと騒音を立てながら滑るので,そのカモシカは驚いてピョンピョン跳んでよけていったけど,僕の後ろの人も間近で目撃したそうだから,好奇心でまだ近くにたたずんでいたみたいだ。


カモシカとの出会いの興奮もさめやらぬ中,もう終了時刻が迫っていたので,下山するためにロープウェイ乗り場の建物に入ったら,外から迷い込んだのか,小鳥が一羽飛び回って,ジュースの自動販売機にとまった。
よく見ると,どうもウグイスらしい。

遠い昔に野生のウグイスを見かけた記憶があるが,ン十年ぶりの再会である。
ネットで検索したところ,ムシクイというのもよく似た外見のようだが,高原でウグイスの鳴き声が聞こえていたので,きっとウグイスだったのだと思う。

ロープウェイを待っていた孫を連れた白髪のじいさんが「メジロか?」と言っていたが,それは違う。明らかに違う。メジロとウグイスは別物です。

メジロは梅の季節,2月から3月にかけてうちの近所でよく見かけるのでよく知っている。

目の周りがぐるっと白いのがメジロ(目白),目のところにすっと白い横線がのびているのがウグイスやムシクイである。


こんな感じで,好天に恵まれて楽しめたGW『アウトドア編』の一日であった。

そして,祭りの後は筋肉痛の日々。orz ズキッ
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