日々雑感

心に浮かんだこと何でも書いていく。

城崎温泉

2018年05月08日 | Weblog
城崎駅に着くと私はますそのまま本通りを 大谷川に向かって歩いた。
駅からほんの5、6分の距離ある橋を渡ると 眼の前が地蔵湯である。
平日でありしかも、午後2時だから 客は私1人だけだった。

20畳くらいの広さの湯船には 温泉がこんこんとわいていた。透き通った温泉を見ていると、私ひとりで、このお湯を独占するのはいかにももったいないという感じがした。まず体を洗って、湯舟につかり天井を見ると宇宙へ溶けこんだような気分になった。
やはり温泉だな、温泉はよい。
私はこの温泉まで家を出てから5時間かかってやってきた。
列車で自宅から往復10時間かけてここまでやってくる.
そして2時間ほどこの温泉にとどまって、また帰りの列車に乗る。そんな多くの時間をかけても城崎温泉は旅行気分と温泉観光の気分十分与えてくれる..。

ぼやっとそんなことを考えていたら、入り口の引き戸が開いて70歳くらい老人が入ってきた
。彼が振り向くと、背中1面に龍の彫りものがあった。老人なのでに皮膚がたるんでいるために、龍もはなはだくたびれている。おそらく彼の青春の彫り物だろうが、今となっては邪魔になるものではなかろうか。
いやそんなことはどうでもいい。長時間かけて自分はここまで昂然の気を養うためにやってきたのである。他人の入れ墨など気にしてなるものか、私は頭の中で対象を他の方に移そうと努めた。

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