日々雑感

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女の碑の会

2012年06月25日 | Weblog
女の碑の会

京都嵯峨野にある常寂光寺 の境内に「 女ひとり生きてここに平和を希う」と彫られた碑がある。揮毫は市川房枝さん。
結婚相手になる男性は戦争にとられ、結婚したくとも出来なかった女性は50万にあがったそうな。
もう退職されたと思うが、現大阪府立大学の谷教授が結婚できずに生涯独身をしいられた女性の集い「女の碑の会」を結成されて、自分たちが入る合葬墓をつくられた。当時1986年に260余人 が参加されてた。
目には見えないがこんな所にも戦争被害者がいたのかと思うと、じっとしてられなくて、その碑文に曲をつけた。苦しみを分かちあいたという想いからだった。
前半は人生の伴侶に恵まれなかった女性達の悲しみをMOLで、悲しみを通り越して澄み切った青空のような心境になった心境を、DURで女性3部合唱に編曲した。開眼供養にあわせて碑文の前で除幕式が行われ、「女ひとり生きて」を合唱奉納した。
あれから25年以上経って、現在のニホンでは男女ともに結婚難に陥っている男女どちらかが絶対的に足りないと言う訳でも無いのに、希望はあるが現実には結婚しない男女が多い。結婚しなければ跡継ぎが出来ないから、終の棲家は合葬華にならざるを得ない。もうすでにそういう話が持ち上げっているらしい。自分の周りを見渡しても甥や姪は半数が適齢期を過ぎたまま独身でいる。

結婚難の理由を挙げれば、それなりに納得出来る理由もあるが、人間の生き方としては、どこかに基本的間違いがある。それを傍からいくら突いても、本人達が腰を上げてくれないと、どうにもならない話である。
昔のような家族制度が崩れて、個人ばかりが尊重され核家族が常態となれば、このような現象も起きようというもの。戦後ニホンは経済成長に目を奪われ
肝心要の家族のあり方について考える事をしなかったお咎めが、今ここに現実となって現れているのでは無いか。そう思うと戦前生まれの我々には大きな責任があると思う。今も時々あの曲を一人で聴くが、男女ペアーを組んで次の世代を育てるという自然の法則を人為的に壊しているように思えて成らない。

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