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夏鳥の猛禽・・・(ハチクマ)

2024-05-06 10:36:35 | 野鳥写真

夏鳥の猛禽類・・・(生息場所は限定的)

夏鳥のハチクマの画像・・・(暗色型)

 あまり綺麗とは言えないハチクマの暗色型の飛翔シーンですが、空抜けでない山を背景にようやく撮れた画像でした。

同じハチクマの画像を空抜けで撮ったものと比べると、背景が山との差が歴然としていた。

ハチクマの画像・・・(マダラ型)

山藤の中を飛ぶハチクマの画像・・・(花絡みに拘って撮っているため、よかったが強い逆行中を飛んだ)

ハチクマの画像・・・(白色型)

ブッポウソウの画像・・・(おまけ)

珍しいブナの天然木に営巣中のブッポウソウの子育てシーンを撮ることが出来た。

 ユーラシア大陸東部の温帯から亜寒帯にかけての地域に広く分布する。ロシアのバイカル湖付近から極東地域、サハリン、中国東北部にかけての地域とインドから東南アジアで繁殖し、北方で繁殖した個体は冬季南下して、インドや東南アジア方面の地域に渡り越冬する。日本では初夏(6月頃)に夏鳥として渡来し、九州以北の各地で繁殖する。

 日本で繁殖した個体は、同様に東南アジアにわたるサシバが沖縄・南西諸島を経由して渡りをおこなうのとは異なり、九州から五島列島を経て大陸に渡りそこから南下する。※鹿児島県下甑島を通過する個体もおり、年齢を判別できた個体のうち、幼鳥が92%であった。※渡りの方向は西方向が中心で北や南への飛去も観察されている。※春には秋とは異なる経路をとり、大陸を北上した後、朝鮮半島から南下することが人工衛星を使った追跡調査から明らかになっている。

 丘陵地から山地にかけての森林に、単独かつがいで生活するが、日本での産卵期は6月で、樹上に木の枝を束ね産座に松葉を敷いたお椀状の巣を作り、1-3個(通常2個)の卵を産む。※抱卵期間は28-35日で、主に雌が抱卵する。雛は孵化してから35-45日で巣立つ。※巣立ち後30-60日程度で親から独立する。冬になると東南アジアに渡って越冬するが、毎年同じ縄張りに戻ってきて育雛をする。※このとき巣も毎年繰り返し再利用するため、年々新たに付け加えられる木の枝によってかなりの大きさとなる。

 食性は肉食で、夏と冬にはスズメバチ類やアシナガバチ類といった社会性の狩り蜂の巣に詰まった幼虫や蛹を主たる獲物とし、育雛に際してもばらばらの巣盤を巣に運んで雛に与える。※コガタスズメバチのような樹上に営巣するハチのみならず、クロスズメバチやオオスズメバチなどの地中に営巣するハチであっても、巣の真上から足で掘り起こし、捕食してしまう。※これはハチの動きを目で観察して追跡することによって、地中の巣を特定しているものと考えられている。※また、時には養蜂場のハチの巣を狙うこともある。※ハチ類の少なくなる秋から冬にかけては昆虫類や小鳥、カエル、ヘビ等の動物も捕食する。※猛禽類では例外的に集団で捕食行動をとることがあり、又、餌を巡り争うことが殆どない。

 ハチの攻撃を受けてもハチクマは逃げることなく捕食行動をし、また刺されることもほとんどないが、詳しい理由は分かっていない。※特に頭部に硬質の羽が鱗のように厚く生え、さらにその下に羽毛が厚く密生していることで、毒針が貫通しないという説や、ハチの毒が効きにくい(効かない)とする説もある。※また、ハチクマの攻撃を受けたハチは、反撃しなくなることがあるが、これについても原因は判明しておらず、ハチの攻撃性を奪うフェロモンもしくは嫌がる臭いを身体から出しているという説や、複数で連携して巣に波状攻撃を仕掛けることで、ハチに巣の防衛を諦めさせているという説などがある。※ただし、ハチクマといえど全く刺されないということはないようで、頭に羽毛が生え揃っていない若鳥などは、ハチの反撃を受けて退散することもある。

 相当数の個体が日本に渡来して来ていると思われるが、渡来地が限定的で春や秋の渡りの時期には飛んでいるハチクマは観れるもののなかなか出会えるケースは少ない猛禽の一つです。※撮影となると、ハチクマの飛びものはともかくも止まりものが撮れる場所が少ない。※空抜けばかりの飛びものの飛翔シーンが多かったが、ようやく山が背景の画像や止まりものの画像が撮れました。

 新潟県津南町の秋山郷(繁殖期にミツバチの蜜を収穫後の蜜蝋を食べに来ていた)で、一番早く撮影した日は6月1日(過去一番早かった)だったが、既にその時点ではハチクマ達は渡来しているが、警戒心が強く渡来して来て直ぐは人間の前に現れることが少ないようだ。※近隣の養蜂場の主人(流石と驚いていた)もまだ来ていないと言っていたが、5月末から現地にブライド(迷彩テントやネットで車全体をカモフラージュして撮影した)を張り待っていると、6月1日にその年の初撮りが出来た。※新潟県津南町に短期移住生活をしていた時に毎日午後1時30分頃(決まった時間に毎日出掛けることが、警戒心を与えないことになったのかも知れない)にブラインドの中から待ち構えることにしていると、ハチクマも慣れたのか警戒もせずに60~65mの距離(APS-C+ロクヨン× 1.4(C/T))からの撮影が出来た。


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