医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

聖マリ医大「不適切入試」認定 大学側は否定、私学助成減額へ 文科省

2020-10-07 22:06:08 | 医療界
 大学医学部の不正入試問題で、文部科学省が聖マリアンナ医科大(川崎市)の2015~18年度の一般入試について、「女性や浪人生に対する不適切な入試があったと見なさざるを得ない」との見解を同大に通告したことが6日、文科省への取材で分かった。

 聖マリ医大は一貫して否定しているが、私学助成が減額される見通し。

 文科省によると、2次試験での男女の得点差を分析した統計学専門家の見解などを踏まえ、1日に通告した。これを受け、10月下旬に開かれる日本私立学校振興・共済事業団の運営審議会で、20年度の私立大学等経常費補助金の減額幅が決まる見通し。不正入試を認めた私大では、東京医科大が全額不交付、他7校は25%減などとされている。

 聖マリ医大側は「男女の別といった受験生の属性に応じた『一律の差別的取り扱い』が行われた事実はない」と不正入試を否定。ただ「意図的ではないが、属性による評価の差異が生じ、一部受験者の入試結果に影響を及ぼした可能性がある」として、2次試験の不合格者に入学検定料を返還している。

 一部の元受験生は入試で女性差別を受けたとして、慰謝料などを求める訴訟を14日にも東京地裁に起こす予定。

 文科省はこれまで、東京医科大や神戸大など9校で不適切な入試があったと認定する一方、聖マリ医大については大学側と見解の相違があるとして「不適切である可能性が高い」と指摘するにとどめていた。 

2020年10月7日7:13配信 時事通信社