(株)カプロラクタム-blog

果たしてココは何処なのだろうか・・・
否!ココは(株)カプロラクタム代表取締役兼社員αのweblogである!

吉村知事イソジンパニック

2020年08月04日 | 時事
いやこれマスクやトイレットペーパーのときと同じことになるだけでしょ・・・

てあらい・うがい・マスクはすでにコロナ対策として「3密」以前から言われている3種の神器であり、特段ボビンヨードでのうがいも目新しい情報ではありません。しかし知事が商品を陳列して「コロナに効くかも」と明言してしまったら、それが正しいかそうでないかを別にして、大衆を煽動することにつながりかねません。事実すでに薬局では売り切れ続出のようですし、転売も見られるそうです。まあ医薬品の転売は違法なので、出品者は余罪も多そうですから一網打尽に逮捕すればいいと思いますが(笑)そもそも知事がそう発表するに至った根拠は、陽性者がイソジンのうがいによって口腔内のウイルスが減り陽性率が下がったという研究だそうです・・・ん?これ当たり前のこと言ってないですか?

そもそも細菌やウイルスは自然界に普通に存在しており、0にはできません。ただし数が少なければ悪さをしないので、体中に入って増殖させないよう、手なら石鹸やアルコール消毒、口腔内ならイソジンといったものが必要になるわけです。PCR検査は口腔内の細胞を取って培養し、コロナウイルスがどれだけいるかを調べる検査なので、事前にうがいをしていれば当然値は下がるでしょう。しかしこれは、汚い例えですが犬のフンに消臭スプレーをしたらにおいの値が下がったと言っているようなもので、フン自体を何とかしない限り、誰かが踏みつけて歩き回り汚染が広がる恐れは消えません。むしろ臭いだけを消すことで危険性が増すことにもつながりかねないのではないでしょうか?
しかも実験をよく見ると、「うがいをしない」と「イソジンでうがいをする」の比較であり、その実験に「水道水のうがい」も足さないと、単にうがいが効いただけという可能性を排除できず、「イソジンが効いた」と言えてない気がします。もっといえば、ボビンヨード以外の口腔内消毒薬ではダメという唯一性も実験しなければ「イソジンが効く」とは言えません。なんだか基本的な対照実験すらできていない話に知事が乗せられてしまっただけなのでは、と思えてきますね。

もちろん、上記内容を詳しく広範囲に実験していけば本当にボビンヨードでコロナウイルスを減退させ、回復を早める効果があるのかもしれません。それを確かめるには長い時間がかかるので、知事が可能性があるのならと先走って報告したかった気持ちは分かります。しかしそもそも一般の人に対しては「予防としてのうがい」が大事であり、今回の「陽性者に対する実験」から一足飛びで「予防にイソジン」とするのは何の理も利もないでしょう。先に述べたとおり、完全に混乱させただけになってしまった模様です。

今書いたような話はなんら専門的なことでもなく、小学生にも教えられる程度のものですから(笑)ちゃんと情報を正しく判断し、乗せられないようにしたいものですね。本当に必要な人が買えなくて困ることこそ、一番避けなければいけない事態ですから。