iPodでエクササイズ

iPodで、退屈なマシントレーニングを楽しいものに変えましょう!






ヤシガニが絶滅危惧種に指定されているそうです。
ヤシガニは濃厚な味が評判で、少し大きいものを食べると2万円は下りません。
ヤシガニの成長は極端に遅く、ようやく売り物になる大きさまで成長するのに十数年、数万円で取り引きされる大きさに成長するまでには数十年かかると言われています。
宮古島ではアダンの茂みがある石灰岩台地や森の中で時々見かけたものです。夜に海岸近くの道を横切っている姿もありました。

実はkamokamoは旅行先の某所で勧められて食べてしまい、現在後悔と自責の念に苛まれています。単に絶滅危惧種だからという理由だけではありません。

味は決して不味くはありませんでした。
しかし、今となってはその味も(ウッ…) 
その訳は…。



どうして今さら絶滅危惧種なんだろう?

kamokamoは素朴な疑問を抱きました。
成長が著しく遅く、おいしく高額で取り引きされるものだったら、現地の人がとっくに取り(食べ)尽くしているはずです。近年改めて保護が叫ばれているということは、現在ヤシガニが生息している地域の人々はこれまで滅多に口にすることは無かったということです。

どうしてだろう??

これには何か深い理由がありそうです。
そこで、ヤシガニの生態と生息地域の文化や風習について調べてみました。

こちらによるとヤシガニは雑食性の陸に生息するヤドカリ科の一種、洞窟や地中に掘った穴に住み、ヤシやアダンの実などの他にも腐った果物や動物の死骸など何でも手当たり次第食べるそうです。

動物の死骸か…。


一方沖縄を含む東南アジアにおける死者の埋葬方法は、遺体を洞窟などに数年間放置して風化させた後、洗骨して壷に納め安置するという風葬でした。琉球諸島の亀甲墓はその名残です。
定期的に祭祀を行い共同墓地である洞窟に入れられた死者を浄める儀式を行う地域もある一方、洞窟に入れっぱなしということもあったようです。(昔は頭蓋骨をかぶったヤシガニが道路を横断していたこともあったとか。)
火葬が一般的になった今でも、うっかり洞穴に近付くことはタブーです。



もうピンときましたね?
そうです、そういう訳だったのです

先祖をことのほか大切にする文化をもつこれらの地域では、ヤシガニは言わば祖先の生まれ変わりのような特別な存在だったのです。

余談ですが

亡くなった人の骨を洗って厨子に治める「洗骨」は一族の女性の仕事でした。
kamokamoがもしその頃その社会にいてその立場にあったなら、ヤシガニ等にすこしでもきれいに食べ尽くしていてほしいと願うでしょう。
お母さんが息子の骨を洗うケースもあったでしょうから、これは切実な願いだったと思います。
(そもそも陰宅風水はそのためにあったと言われています。一時ブームになったキョンシーは風化に失敗して死蝋化してしまった遺体であることはあまりにも有名な話ですよね)






それでも………、 ヤシガニを食べますか?


コメント ( 2 ) Trackback ( 0 )