鴨着く島

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やられたら、やり返す!

2022-10-13 19:51:32 | 災害
ウクライナへロシアが10日、11日と市民への直接被害も辞さないミサイル攻撃を行った。

これはその2日前のクリミア大橋(ロシア領からクリミア半島へ東側から連絡するヨーロッパでも最長という大きな橋)が破壊されたその報復という。

ウクライナ側は明確にしてはいないが、ロシア自身による自爆ではない以上、ウクライナによる破壊とする他ないだろう。ロシアの報復攻撃によって、そのことははっきりとした。

2014年にクリミアの住民による投票でロシアへの編入が支持されたとして、プーチンは併合を強行したのだが、そのことでクリミア半島内部のロシア系住民とウクライナ系住民の確執が激化したわけではなく、おそらくプーチンはその成果を過大評価し、今度のウクライナ東部4州の住民投票を行ったのだろう。

もちろんその投票結果はでたらめだが、プーチンは一方的に併合を宣言した。東部4州がロシア領になったということである。

このことは非常に大きな意味を持つ。東部4州にいる(残る)ウクライナ系住民はちょっとしたことで「反ロシア行為を行った」としてロシア側が逮捕することが可能になったのだ。スパイ行為の言いがかりを付けられることも日常になる。

もっと恐ろしいのはウクライナ側がこれに対して武力に訴えたら、ロシア側がさらなる攻撃を加えることだ。プーチンはロシアへの戦闘行為だとして報復に核を使うことも選択肢に入れて来るだろう。

ウクライナ4500万の人口のうち、すでに1000万以上が祖国を離れた。ロシアによる攻撃でウクライナ軍人以外の一般住民5万人くらいが死傷している。

またロシアでもプーチンが30万の「部分的動員(招集)」を打ちだしたら、もう70万以上のロシア人が良心的兵役拒否のため祖国を離れたという。

双方で国民の分断が起きているのだ。それも世界注視の中で!!

やられたら、やり返す――という報復の連鎖は、国連の安全保障理事会の最も嫌うところだ。だが、この戦争は常任理事国のロシアが当事国なので安全保障理事会の機能も半端になるしかない。

プーチンの嫌う「ネオナチのNATO」が制裁を超えて圧力を加えるかどうか、一国連加盟国のウクライナへの対応が今後の世界情勢に大きな意味を持つ。

何としてもプーチンに核のボタンを押させないようにしなければならない。


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