鴨着く島

大隅の風土と歴史を紹介していきます

散り敷く紅葉

2019-12-26 11:06:35 | おおすみの風景
今年の冬はいまのところ完全な暖冬だ。暖冬で厄介なのが害虫である。

なにしろ10月下旬に庭のあちこちに定植した葉ボタンにいまだに青虫がたくさん涌いている。モンシロチョウがつい一週間ほど前まで我が物顔に庭を飛び交い、恋をして(?)妊娠し、結果として卵を青菜に産み付けたのだ。

暖冬と言っても12月に入ってから軽い霜は3回降りているのだが、そのくらいの寒さはなんのそのせっせと卵を産み付けたからたまらない。一昨日などは青虫を取りまくったら50匹以上はいた。

今日も10匹ほどは取った。去年はこの時期に赤・白の芯の部分が豊潤な色になり見栄えがしたのだが、今年のは痩せているうえに葉が虫食いだらけだ。

ああ、もう少し寒くならないのか。一度でいいから強烈な霜が降りて欲しいものだ。そうしたら青虫も絶えるだろうに。

暖かさは紅葉の色づきにも影響し、きれいな赤にはならなかった。せいぜいやや濃いめのオレンジ色というところで、ここ一週間ばかりでほとんどが散った。

東側の小庭には一本紅葉の大木があるが、葉を落とし尽くしてほぼ裸になった。

オレンジ色の紅葉では見ていても余り風情がなかったが、小庭に落ちたもみじ葉とツタの緑とのコントラストはなかなかのものだ。
ツタの覆った小庭にさらにもみじ葉が積もっている。先に積もった葉はオレンジ色から茶色に成りかかっているが、後から落ちてきた葉は日光に恵まれなかったのかオレンジの色素も抜けて黄色いのが多い。黄色葉の紅葉はいかにも儚さげで、これはこれでまた一興かもしれない。

昨日今日と雨模様だが、例年ならいわゆる「クリスマス寒波」の時期で、大隅の山地で1000メートルを超えるような山々には初冠雪が見られる頃なのに、今年は全くその気配がない。

桜島も今の頃かもう少し早い時期に荒々しい山襞を隠すように雪を被ったりするのだが、今年はそれも聞かない。