仮名日記

ネタと雑感

飲んだくれていたい男(その2)

2005年06月21日 | 生活
 えー、前回大仰なヒキを入れてしまいましたが、要するに私が飲んだのは実はドブサワーではなかったのではないか、ということ。
(「な、なんだってー!?」とか入れるところでしょうか)
 前述のサイト「酔わせて下町」には、ドブサワーは最初から炭酸入りで、ビールのように瓶のまま供されるように書かれています。しかるに私の行った店では、別の炭酸水で割ったものがグラスで出てきました。この明らかな違いはどういうことなのか。
 サイトの記述が正しいとして、考えられることは、
1.ドブサワーの製法が炭酸入りからナシに変わった
2.瓶を開けたままにして炭酸が抜けたので補った
3.別の液体(普通のにごり酒?)をドブサワーの瓶に詰め替えて炭酸割りで出している
 生産中止になったという話もあるぐらいだし、もしかしたら答え3(現実は非情である)なのかも知れません。ドブサワーが入手困難になったために取られた苦肉の策なのでは。仮にそうだとすれば、虚偽表示になるのでしょうが、そんなことは追及してはいけない。小さなことに目くじらを立てては酒がまずくなるし、この場合はそんなうさんくささも楽しみのうちでしょう。
 真相はどうあれ(もはや調べる意思ナシ)、このドブサワーを知名度が低いまま終わらせるのは惜しい。現物が手に入らないとしても、にごり酒を炭酸で割れば近いものができあがるはずです。このドブサワーもどきが広く知られるようになれば、ドブサワーの発想・精神が生かされたと言えるでしょう。ことによれば、本家の普及にもつながるかも知れない。
 ということで、さっそく自宅で試してみました。使ったにごり酒は三輪酒造の「白川郷 純米にごり酒」。
http://www.miwashuzo.co.jp/product/index.htm
これは米の成分が濃厚すぎてそのままでは飲みにくいぐらいなので、炭酸で割るにはまさにもってこい。なんだか会社の回し者のようになっていますが、何の経済的関係もありませんよ。
 大きめのグラスに氷を入れ、先に炭酸水をグラス半ばまで注ぎ、さらに白川郷を入れて静かに混ぜる。酒を先に、つまりは下に入れると比重が大きいので少し混ぜにくくなります。飲んでみると、かなり本物(私が飲んだのが本物だとして)に近いできばえで、なかなかいける。いや、ドブサワーを知らなくとも、にごり酒の飲み方の一種として通用するだけの可能性がありそうです。酒の銘柄によって味の好みに合わせることもできるし、にごり酒の配分を変えればアルコール度数・味の濃さも自在に調節できます。このフレキシビリティーも魅力たり得るでしょう。
 決めました。三輪酒造でもどこでもいいからにごり酒のメーカーを抱き込み、この飲み方を全国の飲食店に売り込みに行くことにします。名前は「白サワー(シロサワー。シラサワーでも可)」としたい。見た目を的確に表現するとともに、親しみやすく呼びやすい秀逸な名前ではありませんか。ドブサワー?何それ。そんなヘドロ臭い名前じゃ売れねえよ。
 難点は、まず作り方が面倒くさい、原価が高い、グラスに米の跡がついて見た目にきれいではないうえ、洗うのに手間がかかる等々。全国的な知名度を獲得するには少々不安材料が多いですね。
 ともあれ、興味のある方は一度この「白サワー」をお試しください。梅雨のうっとうしさや夏の暑さを払うのにうってつけですよ。