KAMATA CYCLE

子供の時から自転車に乗り続けて現在でもMTBを中心に活動しています。

11月13日 熊野古道中辺路・大門坂~小口

2010年11月15日 21時58分36秒 | OUTDOOR
 人間、焦ると碌な事が無い
前日の夕方のんびりと出発する予定だったが高速道が20時から通行止めの情報を得て
仕事が終わって速攻で帰宅し慌てて準備して出てきた。
おかげで通行止めになる前に通過でき喜んでいたが途中でハッ!と思った。
あれ?スタンプ帳・・・あれ?容れた覚えが・・・
本宮まで歩いたのに未だ歩くのは中辺路のスタンプを集めるためだったのに・・・
まぁ、忘れたものは仕方が無い、記録には残らないが記憶には残ると気を取り直し那智へ向かった。
通行止めが無ければ・・・引返していたかもしれん。とか思いながら22時に大門坂駐車場に着きそのまま就寝。


 5:30 起床し闇夜の中を準備し6:10に歩き始めた。
大門坂は熊野古道でも有名な場所で訪れる人も桁違いだが6:20の大門坂はひっそりと静まり死の国への入り道のようだ。


 6:50 熊野那智大社に参拝をする。
今日の無事走破を祈願して那智山青岸渡寺へ向かう。
どう行くのかわからず右往左往し、わずか10秒で青岸渡寺に行けるのに10分も掛けて行った。


 青岸渡寺では坊の人と少し話をする。今日は小口まで歩くと説明すると「私達も本宮に用事がある時は大雲、小雲を越えて一日で歩くので今からなら本宮まで歩けますよ。」と言う。
いやぁ、無理でしょ私には・・・
これまでの行程を話すと大峯奥駈道を進められる。修験道者の修練の場なのでこれも無理のような気が・・・
7:15 話も終わりいよいよ大雲取越に挑戦する。


 大雲取越は急な階段が最初から続く。
延々と続くのかと思う果てしない登り坂。


 8:45 舟見茶屋跡に着く。
ここからは那智湾や太地町が見えるのだが今日は季節外れな黄砂の為に視界が悪い。
ここまでのルートは階段が多く久しぶりに座って休憩をした。


 9:15 八丁の堀割に着く。
やっと下りも混じり険しさが一息ついている。
道標の下方には「この先熊野古道が通行止めの為に林道を迂回してください。」との看板を発見。


 9:35 古道上に水が被り川の用になっている。
ノース・フェイスの靴はこういう場面の苔でよく滑る。ビブラムソールだったか?このソールが滑るのか?
再び林道に合流し次の古道へお入り口にはまたしても通行止めと書いていた。
しかも理由が台風19号の影響でって・・・何時の年の台風やねん。


 10:00に地蔵茶屋休憩所に到着。ここまで那智山から2時間と45分。良いペースだ。
ガイドの他のルートで標準歩行時間が短い人でも大雲取越のルートは6,7時間掛かると多々あるブログに書いていたので
最悪な状況を考慮してキャンプ道具を担いで来たが杞憂に終わりそうだ。
なぜなら私は大雲取越ルートでも他と一緒で標準歩行時間が所要時間だからだ。
キャンプ道具を担いでいても脚は快調で天狗になった気分だ。
 

 この小屋は自販機もあり中も綺麗で昼食や休憩にはとても便利だろう。
小屋の中でNHKの番組であった、街道てくてく旅で熊野古道を歩いていた森上亜希子さんの記帳を発見した。
私も記帳したが・・・毛筆ムズイ


 休憩をしたら後半戦のスタートだ。
大雲取越は所々に丸い石が居座っている。なんで卵みたいな石になるんだろう?不思議だ。


 10:28 きつい登りを登りきり石倉峠に到着。
思わず「大雲取越とったどぉー」と叫んだが、これが勘違いだったと後に思い知る。


 10:49 越前峠に到着、今度こそ本当に「大雲取越とったどぉー」と今度は地味に叫ぶ。
越前峠には熊野川小学校の○○年卒業遠足のプレートがいくつもあった。
卒業生も大変やなぁ。と思ったが先生の方が大変なのかな?


 11:02 GRⅢのマクロ撮影のテストを兼ねて撮影していたら小口方面から女性二人が登って来た。
先行していた女性が私に「今日はどちらから?」と言うので答えると「何時に出発ですか?」と聞いてきた。
私がそれらに答えると日没までに那智山まで辿り着けるか思案しているみたいだった。
私の脚でも15時に着けるかな?のはず、後方の女性はもうすでに疲れ切っている様子を見ると間に合わないんじゃないのか?


 越前峠から怒涛の降り、降り、降り。重い荷物が膝に負担を掛ける。
12:04 円座石に着く。この石の上で熊野の神様方が坐り談笑したんだとか、奇遇やなぁ、私の膝も笑ってる。


 12:30 那智山を出て5時間15分で小口の集落に着く。歩いている時間も距離も少ないがハードなコースだった。
一日で小雲取越も歩く予定をたてなかったことに感謝する。
バスは小和瀬を13:34分に発車するので約50分もあるのでバス代節約の為に日足に向けて少しでも歩くことにした。
しかし、小口に着いた気の緩みか安心感か一気に疲れが押し寄せてきたのでバスを待って車のある大門坂駐車場へ向かった。