KAMATA CYCLE

子供の時から自転車に乗り続けて現在でもMTBを中心に活動しています。

9月16日 熊野川カヌー

2012年09月17日 21時04分12秒 | OUTDOOR

 秋のカヌーはU氏が発案者となった。

今回は私とU氏と陽ちゃんとチカちゃんの四人の参加となった。

カヌー初心者が多く、瀞峡を見た事も無いと思うので田戸から下瀞峡を観賞してゴールを小川口とした。

 カヌーは16日だが、15日は移動日としゴール地点の小川口の川原でキャンプすることになっていた。

しかし、天気予報が悪くカヌーが出来るのか微妙なところだった。

まぁ、カヌー出来なくてもキャンプだけでも・・・そんな思いで小川口に向かった。

小川口に着くと早速、テント設営をしビールで乾杯した。

小腹も空いたのでパスタを作ろうと準備を進めていると・・・無い無いぞ

もしかして・・・家に置いて来たのかパスタの麺

非常食のマルタイの棒ラーメンを買っといてよかったぁ。

焚き火を囲みながら楽しいひと時を過ごしていたが空から雨が降って来たので強制終了となった。

 一晩続いた、大雨、止む、大雨、止むの繰り返し・・・

そして翌朝のゲリラ豪雨・・・川原でテント張っているのに水がテントまで流れて来た。

石ころの層は浅いみたいだ・・・チカちゃんテントは川に飲み込まれたが・・・大丈夫かな?

ゲリラ豪雨が収まると今度は晴れと・・・蒸し暑い中、朝飯を食べて、カヌーをするかどうか検討してみたが決まらず・・・田戸へ行ってみてその時の天気で決めることにした。

田戸に着くと雨は降っておらずカヌーすることになった。

私はさっさとカヌーの組み立てを終えてU氏を待ったが・・・

今回で二回目のU氏は終始悩みながら組み立て「おかしい?おかしい?」を連呼していた。

最後にテンションをかけるのにテコの原理を利用するのだが全くゆるゆるで収まるのが不安だったらしい。

でも最後は諦めてこのまま下ることにしたみたいだ。

その間、チカちゃんにカヌーの漕ぎ方を教える為に久しぶりに鎌田カヌースクールを開校した。

 U氏のカヌーもやっと完成し川に浮かべようとしたときにU氏のスマホが川の中にポチャ・・・

カヌーするのにスマホは要らんのになぁ。

ファイスブックか・・・夏の時、マスターに現実を楽しめって言われていたのになぁ。

 久しぶりの瀞峡だなぁ。夏ならばカヌーを置いて飛び込みといきたい場所があちこちにあったが今日は流石に無理やなぁ。

あんなに雨が降ったのに水量が多くない?もしかして小川口だけ雨・・・

流石、私と陽ちゃんが一緒にいるだけあるなぁ。

 出発時間も遅かったので漕いで漕いで進む。

マスターの時とはえらい違いだ・・・あっという間に小川口が見えた・・・

短い距離だったが、悪天候の中で諦めていたカヌーも出来たし、

思い出に残るカヌーになったのは間違いないだろう。

 

 


9月1日 モジキ谷沢登り再挑戦

2012年09月11日 21時39分43秒 | OUTDOOR

 前回はルートを間違えてしまったモジキ谷、このままシーズンを終えるのは納得いかない

多分、こっしーもそうだろうと思いリベンジを実施した。

今回はI氏も参加し三人で遡行することになった。

I氏は六甲の保塁岩のアドバイスをしてくれた方でクライミングの先輩だ。

 準備も終え7:55に出発した。

前回よりも水温が高くなっているので苔が少し多くなっていたなぁ。

でも今回の靴はキャラバンの大峰アクアに変更している、

前回はモンベルのサワタビにサワーサンダルとの組み合わせだった。

岩登りの要素が多い大峯山系ではフェルトよりもラバーの方が良いと前回来て思った。

 水温が高いといっても滝から落ちる水は・・・冷たかった!

でもサイコー!

 9:20には二俣に到着した。

地図上ではルートの6割を進んだ事になっているし、

稜線まで55分となっているが絶対に一時間では着かんやろ!!

騙されへんぞ!!

 二俣から水量は少なくなっていき伏流水となった。

前回ルート間違えした箇所までもう少しだった。

今回は地図を何回も見て確認しながら進んだので前回何故、間違えたか理由が判ったよ。

伏流水となったので沢の全幅が歩く対象となってしまい中州を左にルート取りをしたので

本来入るべき沢が中州で見えなかったので間違えてしまったのだろう。

今回は中州を右に取って登り進んだ、そして現れた大滝18m!

ほぼ垂直の滝は流石に登れんと思っていたがこっしーもI氏も道具さえあればと・・・

道具無くて良かったぁ。とひそかに思ったがこの後の高巻きに掛った時間を考えたら・・・

 3段12mの滝を登るこっしーはザイル確保していない・・・

私は二段のテラスまでは行けたがここからはザイルで確保しながら登った。

こっしーは巧みに登って行くなぁ、実力に差があるなぁ。

頑張らないといかんな。

 この後、昼飯を食べて問題が発生!

二俣に分かれている沢のどちらがモジキ谷かわからない・・・

地図ではミズナラの老木があって3段12mの滝があって小滝連続で二俣に分かれている

しかし、自分らが居るのが老木の二俣か小滝連続の後の二俣かで悩んでいた。

二俣の場所には老木はあるがでも・・・そうなるとさっきの3段12mの滝の位置が?

話し合いの結果、右側を登って偵察することとなった。

しかし、落石が続発するので一人ずつしか登れないし疲れで足も鈍い・・・

そんな中こっしーはドンドン登って行き、やっぱあかんわ!と言って引き返してきた。

そんなに登ってなくて良かったぁ・・・老木まで引き返すのに何回扱けそうになったか・・・

老木の左の沢を登っても

3段12mの滝は現れなかったが小滝の連続だったので地図とは合致している。

結局は3段12mの滝の場所の書き込み間違いだと判った。

しかし、傾斜がきついなぁ・・・大滝辺りからきついぜ!

 小滝連続が終わったら左に巻いて行くみたいだが・・・どこで?

変にそれるのも怖いので沢をそのまま遡上することにした・・・

もはやクライミングやなぁ。

こっしーは「後ろ振り向いたらあかんで!」と言って来たが・・・

そんなん聞いたら・・・振り向くやんか!

うわっ、なんやこの高度感は・・・ほんまクライミングやなぁ。

傾斜も稜線手前ではもっときつくなったがこっしーは難無く登る。

私とI氏は励まし合いながら頑張って登り14:10に稜線に出た。

 そして稲村ヶ岳山頂まで行き、着替えと休憩をした。

今日は展望が良いなぁ。山上ヶ岳が良く見える。

 大普賢岳も良く見える。

 弥山は・・・ガスに覆われているが手前のバリゴヤの頭は見える。

 稲村ヶ岳の東方向には前回歩いたミオス尾が・・・

ミオス尾の南側は今回遡上したモジキ谷だ。

 山頂で休憩をした後は急いで下山し母公堂でコーヒーと茶菓子を戴き休憩して今回もタクシーに乗った。

ルートを間違えまくても結局8時間半かぁ・・・

 

DATA 7:55出発-8:00入渓- 9:20バリゴヤ谷との二俣-10:20大滝18m-14:10稜線-14:15稲村ヶ岳山頂-16:25母公堂


8月18・19日 燕岳登山

2012年09月09日 15時00分19秒 | OUTDOOR

 前夜の九時に大阪を出発し安曇野を目指す。

燕岳登山口駐車場に翌日の2時前の予定であったが・・・

帰省ラッシュに巻き込まれ東名ではテールランプばかり見ながらの走行となった・・・

中央道に入り流れがスムーズになったので後れを挽回しなんとか2時半に駐車場に着いた。

深夜に着いたにも関わらず駐車場の空きスペースはわずかしか無かった。

車内で仮眠をとって6時頃に起きて登る準備をして6時50分にスタートした。

 駐車場から登山道入り口までは車道を歩く、丁度良いウォーミングアップだ。

睡眠不足で22Kgのザックを背負い歩くのってしんどいなぁ。すでに負けそう・・・

ここで入山届とトイレを済まして7:40に登山道へ入る。

 合戦尾根は日本三大急登の一つだけあって最初からいきなり高度を上げ始めた。

ペースを乱さないように歩を進め8:20に第一ベンチに到着した。

合戦尾根には休憩所が適所にあるので休憩しながら登るとそんなに疲れることはないとガイドブックには書いていたが・・・もっと短くても・・・

 第二ベンチには9:05到着した。

第一と同じく展望は無い・・・ただ休憩するだけだった。

 第三ベンチには9:50到着した。

ここらで下山する人達も多くなり登り難くなる。

相変わらず展望は無かった・・・

 10:40に富士見ベンチに着く。

名前から察するに視界が良ければ富士山が見えるのだろうが今日は雲海が覆っていた。

そしてここも展望は無い・・・名前からして展望を期待したのだが・・・

 11:30に合戦小屋に着く。

ようやく、きつい登りも終わった。ここからは稜線を歩くので展望も望めるだろう。

合戦小屋はスイカが有名でベンチではスイカを食べている人が沢山いた。

スイカはお腹を崩し易いので私はパスしたが・・・

ここでお昼を食べていると遠くから雷の音が聞こえて来た・・・とうとう来たか!

雨が降る前に燕山荘に着けるかなぁ?

いや、これから稜線を歩くのに雷が近づいたらどうすんの?

燕山荘を目指すか、合戦小屋で様子を見るか、下山するか。

下山は無いなぁ・・・頑張って燕山荘を目指そう。

 小屋を出発して間もなく雨が降り始めた、でも合羽を着るほどではない。

だが12時を過ぎた辺りで合羽を着ることにした。

でも合羽を着て歩くほどの雨にはならず・・・

でも雷雨って着る暇も与えてくれないから・・・

でも結局、雷が近づかず小雨で済んで良かった。

 燕山荘に13:06に到着、小雨が降り続くし遠くで雷の音がまだしていてテントを張って良いのかなぁ?

私一人だったらテントでも構わなかったが・・・

もし、雷が近づいたらと思うと小屋に泊まった方が安全だろうと

折角ここまで思い荷物を上げて来たのに・・・残念だ。

 まだ、13時過ぎだというのに小屋には人、人、人で埋め尽くされている。

寝る部屋に案内されたが階段を上がり部屋の廊下を通過し、

また階段を上がり部屋の廊下を通過し休憩所横の階段をまた上がり

廊下の一番奥の上の部屋に案内された。

そして一言「今日は混んでいますので一畳で二人寝てください。」・・・

 部屋で着替えと片付けをしているとガスが取れて部屋の窓から燕岳が見えていた。

思わず外に出て写真を撮ろうとしたが外に出る頃にはガスに覆われていた・・・

食堂で生ビールを飲もうとしたが長い行列・・・

売店で缶ビールにして乾杯

んー美味しいなぁ。

 夕方になり自炊室なるところまで行き中に入ると先客が二組居た。

席を空けてもらい夕食を食べる。

私達は鍋にしたが周りの人は豪華だった。

山小屋泊りで自炊にするとテント分は食材に充てれるから山小屋自炊も良いなぁ。

女性二人組が去って代わりに男女6人の若いグループが入って来た。

その時には、先客の男性二人組とは仲良くしていたので若いグループと仲良くなるのもあっという間であった。

たばこを吸いに出た人が槍ヶ岳が見えている。と言って外に出ると

そこには夕陽に染まった槍ヶ岳が見えていた。

みんな写真をパシャパシャと撮っていた。

楽しい夕食も終え部屋に戻ると寝袋に入ったが・・・暑くて寝れない・・・

寝袋の上に寝てみたがやはり暑い・・・

夜中に目が覚めトイレに行ったら石油ストーブがまだ点いてる・・・

どうりで暑いわけだ・・・

 翌朝は3時には廊下の電気が灯りガサガサと荷造りする人達が居る。

全く・・・本人達に悪気は無いだろうし静かに行動しているつもりなんだろうが・・・

こういう時は欧米人のハイカーの方は素早い行動で消えて行ってくれる。

 5時頃から私達も動きだし燕岳山頂を目指して歩き始めた。

しかし、山頂へ向かう人の列が渋滞していて思うように進まず空に明かりが増しだした。

 山頂はあきらめて稜線で日の出を見ることにした。

そして日が昇る直前に槍ヶ岳を見ると槍の上部が朝日を浴びて燃えて見えた。

 山頂で見る事は出来なかったが日の出は見ることが出来た。

日が昇り始めると風が吹き始めガスに動きが出始め背中から涼しい風が押し寄せてくるので振り向くと・・・

 

 おおっこれがブロッケン現象というやつか!

ガスに写った自分の影の頭の付近に丸い虹が架かって綺麗だ。

 日が昇るとガスが稜線まで上がってきて、こちらも綺麗だ。

 この後に燕岳山頂に登った。

山頂からは左に立山連峰と剱岳、右に白馬八方の山々が遠くに見える。

こちらもいずれは訪れたいなぁ。

 登りの時には良く判らなかった、メガネ岩は帰りには良く判った。

 燕山荘から見た燕岳、風化した花崗岩帯が山容を特徴づけている。

 燕山荘を出て最後に槍ヶ岳を見て8:00に下山開始。

昨日は展望が無かった稜線も視界良好!気持ちの良いトレイルだ。

DATA 駐車場6:50-7:35登山道入り口7:40-8:21第一ベンチ8:30-9:04第二ベンチ9:10-9:49第三ベンチ10:00-10:39富士見ベンチ10:45-11:30合戦小屋11:45-13:06燕山荘

燕山荘8:00-9:12富士見ベンチ9:17-9:45第三ベンチ9:50-10:17第二ベンチ10:20-10:38第一ベンチ10:50-11:17登山口11:25-11:50駐車場

 

 

 

 


8月11日~13日 盆休み熊野川キャンプツーリング

2012年09月08日 22時21分39秒 | OUTDOOR

 今年の夏も恒例となった熊野川へカヌーに行くことにした。

今年のG.W.は熊野古道を歩いたのでカヌーに行けなかった

その分も楽しもうと思っていたが天気予報が悪かった・・・

  しかし、実際には雨が降ることも無く組み立ても無事に終わった。

 ボイジャー450に乗るブリュッケのマスター

 

 400スペリオに乗るロイヤルさん

  マッド・リバーのカナディアンに乗るタッキー

 いつも昼食を食べる浜でいつものようにのんびり昼食を戴く

  いつものキャンプ地にテントやタープを設営。

夜になって雨が降り出しタープの下で宴会をしていた。

しかし、雨が防風雨に変わり皆必死になってタープを抑えている。

タープの下なのに雨がポタポタと侵入してくる・・・

周りで合羽を着だしたので私も取りに自分の寝床へ戻った。

・・・どこに置いたのかな?

探している内に眠くなってそのまま寝袋に入って寝てしまった。

  翌日は青空が見える快晴。

対岸に渡って岩からダイブ

たのしぃ。

 その日の夕方に到着したU氏。

昼過ぎには瀞大橋に到着したはずなので・・・組み立てるのに相当苦労したなぁ。

私がカヌーの修理が間に合わず、今年は誘えないと言ったらカヌーを買いよった。

これからは、自分のカヌーを大切にね。

 翌日は朝から結構な雨量の雨が降っていてみんな避難地でボケーとしてる。

しかし、止みそうにないので雨の中を撤収した。

ゴールする時には止んでいたが車を取りに行くときにはまた降り出したりと不安定だ。

まぁ、こんな年もあっても良いだろうけど・・・片付けが大変だぞう。

 


8月4日 モジキ谷沢登り

2012年09月02日 08時50分30秒 | OUTDOOR

 8月4日、こっしーと名峰稲村ヶ岳に直接突き上げるモジキ谷の遡行に挑戦した。

5:30 こっしーを迎えに行きモジキ谷出合で準備を終えて7:40に入渓した。

 前回の地獄谷の沢は寒くて大変だったので、今回はパンツはロングにした。

入渓には巡視道を取水口のある場所まで歩き入渓する。

その道への入口には真新しい看板に「熊出没注意」と書かれていた。

小雨降る中を入渓すると早速、登れない滝が現れ右を巻いた。

地獄谷は滝が中々無かったがモジキは最初から滝がバンバン現れる楽しい沢だ。

美しいナメ滝や5M程の滝が多く、沢登りの入門コースらしい沢登りを期待していた。

 

 進むにつれ、傾斜もきつくなり段々とこっしーに遅れをとるようになった。

入渓してまだ1時間を過ぎたところなのに身体が虚脱感にとらわれるようになった。

多分、昨夜のロンドンオリンピックが気になって就寝したのが深夜2時頃になり睡眠時間が2時間程しか無かったのと

厚着したので暑さに体力を削がれたのが原因と思われる。

パンツはどうしようも無いので上着だけ1枚脱いで少しは回復することが出来た。

しかし、マイナスに働いた精神をプラスに持って行くのは容易ではなく・・・これからの登りが不安だった。

 そんな時に二俣というバリゴヤ谷がモジキ谷に合流する地点に到着した。

赤ペンキで記された道標を見ると少しは登る気になった。

何故ならモジキ谷のコース図によると6割は歩いている事になっていたからだ。

 

 気を取り直し遡行を始めると沢は伏流となった。

地図の通りだと伏流の終わりで右に曲がる事になっている。

登っていると中州みたいな感じになっている箇所が現れ、私たちは歩き易い左側にルートを取った。

しかし、これが行けなかった・・・本来曲がる沢を中州に視界を遮られてしまう結果になってしまった・・・

 

 遡行している谷が違うということに気が付いた時には既に引き戻す事は困難な状況となっていた。

 相談した結果とりあえずは沢を遡行し尾根に出る事にした。

しかし、谷はもろい岩盤の小滝の連続で容易に足場が崩れる危険な谷だった。

尾根は意外と近くにあり尾根に乗り上げて現在地の確認をおこなった。

ミオス尾の標高1250M前後の稜線に居ることが判り地図でこれからの行動を相談した。

稜線にトレイルが無かったので登山には不向きな何かが何所かにあると考えられる。

私は稲村ヶ岳の岩壁のような気もしたが1か所とは限らない・・・

下山の方向は稜線も続いていて降りれそうだが最後に急斜面があり降りれない可能性がある。

山頂の方向は頂上直下の岩壁と急峻な登りが問題で特に岩壁が大きかったら行動不能に陥る可能性があった。

しかし、こういう場合は山頂を目指すのが正解の行動であり、下山したい気持ちを抑え稲村ヶ岳を目指す事となった。

稜線は険しいが私達はバリエーション登山で慣れているというメリットがあった。

 もうお昼やなぁ。少し食べようかとザックを降ろし弁当を出そうとしたら「ガリッ!ガリッ!」と音がし獣の気配が・・・

入口にあった熊注意の看板が頭をよぎり、こっしーを見るとこっしーも同じく思っているらしく、「わっ!こらっ!」とか奇声を発した。

とにかく早く離れなければ・・・弁当をザックにしまい慌てて歩き出した、奇声を発しながらね・・・

今日はやはり体調不良のようだ・・・足が痙攣するようになり、こっしーに着いて行く事が出来なくなってしまった。

もはや、どのルートでこっしーが歩いたのか・・・疲れた・・・とうとう足をあげた状態で止まってしまった。

  気を取り直し歩き出し稜線に出てから約2時間と少しでもやの中に薄らと見える頂上直下の岩壁が見えた。

とりあえず、岩壁基部まで到着したが・・・絶望感ってこんな時に感じるんやなぁと思った。

上部も左右も岩壁の端が見えない・・・頂上まで地図では80Mも無いが標高は100Mもある・・・上に登るのは無理か

しかし左右の岩壁も見える範囲続いている・・・どうしようか・・・

私達の選択は本来歩く予定のモジキ谷まで岩壁基部をトラバースすることだった。

幸い携帯の圏内なのでトラバースが無理なら電話して救助してもらうことにした。

先ずは一つ目の谷を渡る、そして疲れ切った私を置いてこっしーが様子を見に単独で行った。

こっしー・・・やさしいなぁ。私はこの場で休憩しこっしーを待った。

すると遠くから「まだ行けるから行こう」と声がする・・・あれ?戻って来ないんや。

ん?このザイルはどうすんの?まさか私?疲れて動きが悪くなった私に・・・

懸垂下降で谷に降りザイルを回収して尾根に登ろうとしたがどうして良いのか・・・

こっしーはどうやったんやろうと聞いてなんとか尾根に出る事が出来た。

これを三度繰り返しようやく沢の音が聞こえて来た!

こんな高度まで水のある沢はモジキ谷しかあるまい希望と期待を胸に尾根に登るとモジキ谷らしき箇所に出る事が出来た。

そして谷を登り詰めて登山道のある稜線に出た。

岩壁基部で絶望感に襲われてから1時間半も経っていた。

稜線でこっしーと固い握手を交わし稲村ヶ岳山頂の展望台を目指して歩いた。

 歩き始めて6時間程で山頂に立った。

クライミングとかで高度に慣れていたから良かったがクライミングを始める前なら基部のトラバースなんて恐ろしくて行けなかっただろう。

クライミングしてなかったら沢登り自体してなかったと思うけど・・・

さて、まだ終わりじゃないぞと気を抜かないようにしていたが、やはり登山道に出たという安心感から急にお腹が減って来たよ。

そういえば満足に食べてないもんな。食べ物なんてお腹に入らなかった・・・

これも後半の活動停止になった原因か反省やね。

山頂から2時間半で母公堂に下山し近くの川で汚れを落としバス停まで歩いていたが

少し歩いた所で「もう歩かれへん、ここまでタクシーに来てもらおうよ。」とこっしーに行ってタクシーに来てもらいモジキ谷入口まで送ってもらった。

今回の疲れは木曜日まで続き、この山行の厳しさが良くわかった。