二週間前に無念の撤退をしたバリゴヤの頭へもう一度挑戦した。
以前の反省をし荷物を減らし大阪を出る時間も30分早めたので2時半に起床となった。
二週間前の寒波も凄かったが今日も夕方から強烈な寒波が来るらしく山情報の山上さんの気温は昼で-10℃・・・ありえん。
大川口には5時半頃に到着した。
他に車が一台停まっていたが前日から歩いているかもうスタートしていると思い少し離れた場所で用をたしていた、
すると突然「ウワッ、ウワッ」とこっしーの動揺している声が聞こえてきた。
何だろう?と思い振り向くともう一台の車内灯が点いているのにきがついた。なんや居たんや!
こっしーは私が離れているのに突然「こんばんは」と近くで聞こえてきたので、ついに出たぁ!と思って動揺したらしい。
その人は弥山に登って狼平で一泊すると言っていたが夕方から寒波がくるのに大丈夫なんかな?
準備も整い610にスタートした。
明るくなるまではヘッドライトと前回の下山時のイメージを頼りに急な斜面を登って行った、
雪は数センチ程と予想外で行きの車内で道も雪が積もり最悪は大川口まで行けないかもと言っていたので嬉しい誤算だ。
明るくなると積雪も増え、アイゼンを装着する事になった。
練習以外では初めて履いたアイゼンは中々バランスを取り難くて登るのも苦労した、
でも履いてなかったらもっと苦労するだろう。ついでにピッケルも今日が初めてだ。
一度登っているのでサクサク登れたと思うし実際に快調な登山だった。
ザイル無しで登れる箇所は極力登って時間を節約して登っていたのだが・・・
高所恐怖症の私は滑落したら死ぬか重症かなと思えるようなトレイルでは脚がすくみ、こっしーと差が開く一方になる。
難しい危険な登りでもそうだ。慎重な歩行と言えば聞こえは良いが裏を返せば時間の無駄使いだと思う。
こっしーはもっと難しい箇所でも危険が無ければ難無くクリアするので「下を見ないようにして」と言うがこれがねぇ・・・
前回は左に巻いて150M程進んで撤退した箇所では巻かずに岩場を登った、ここからは未知の世界だった、
でも地図を見ると歩き易そうにみえていたが、
しかし実際には危険な岩場が多いし石南花が行く手を阻んで100M進むのに40分も費やした!
そして、とうとう11時になってしまった。今回は、との決意も虚しく撤退する羽目になってしまった。
話し合い降り予定のモジキ谷出合いを目指すのではなく引き返す事となった。
あの苦労した登りを降るんかぁ。怖いなぁ。
この小ピークで昼飯を食べて降る準備をしているだけで外していたグローブはカチカチに凍り付いた・・・
予備のグローブを持っていて良かったなぁ。とつくづく思う。
しかし残念だ、バリゴヤの頭まで300M程でこの谷を降り目の前の尾根を乗り越えればバリゴヤの頭なのに・・・
帰りも時間ばかり費やし陽が暮れるまでに下山出来るのか心配だったが全く進まない。
下山中は色々とあった。私は先ず高価なGPSを落とした。
無くなったら下山に若干の支障をきたすが何より高かったから谷に落ちたGPSを懸垂下降してひらいに行った。
GPSは無事に戻ったがザックカバーと懸垂下降や確保に必要なATCを無くしてしまった。
両方共いつの間にか無くなっていた、特にATCは安還に装着していたのに無くなるなんて・・・
これも予備のATCがあったので懸垂下降を続けて降る事が出来たが
無かったらカラビナでの懸垂下降になってたんやろなぁ。
こっしーの方は二週間前に落としたボトルを見つけたらしい。
ボトルの一部が雪面から顔を出していたらしく良く見つけれたなぁ。
後少しで下山というのに風が出てきて吹雪になった、
今更サングラスを出すのもと思い我慢して降ったが下から吹き付ける雪には参った。
最後はヘロヘロになりながらも二人とも無事に下山することが出来た。
しかも時間は15:20と予想より早かった。
でもバリゴヤの頭は無理やったなぁ。悔しいなぁ。
車に戻ると愛車レガシィは雪に覆われ氷柱もあった。
そして帰りの車内でどうしたらバリゴヤの頭に立てるのか相談した。
大阪を2時半に出ても辿りつかないとは前泊して3時頃に出発するとか・・・
結局は日差しの短い冬は無理なんちゃうかとの結論となり来年の5月前後に再アタックすることとなった。
今回はリベンジだっただけに敗退は悔しかったが初のアイゼン登攀やピッケル登攀が出来て本格的な雪山デビューとなった。
DATA 大阪市内3:30ー大川口5:30ースタート6:10ーアイゼン装着8:15ー撤退決め11:00ー撤退開始11:20ー下山15:20ー堺駅18:20着