万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

合わせ技の光る万華鏡

2014-11-14 21:40:17 | 万華鏡ブログ

チャールズ・カラディモスさんの最新作 「Ambient Spirit アンビエント・スピリット」をご紹介します。 この作品、ボディーは黒いガラスのタイプと白いガラスのタイプがあります。 今日ご紹介の作品は黒いガラスで、筒の下の方、前後にピンク系のアートガラスをはめ込んでいます。 このガラスは以前、「Spirit スピリット」 というシリーズで使っていたものと同じで、「スピリット」ではボディー全体に使われていましたが、今回は黒と合わせることで、外観の魅力的なアクセントになっています。 

テイパードミラーシステムを組み込んだカラディモスさんの万華鏡は、コーン型が多いのですが、最近のコーン型は均一性を避けて、あえて、少しへこみやふくらみのあるボトルのような形になっていて、手にも馴染みやすくなっています。
そして、はめ込んだアートガラスをオブジェクトセルの背景にも使っているのがこのシリーズの特徴です。

ガラスの模様は背景の色となってソフトに映像に反映します。 オブジェクトセルを回転させることで、映り込む色も変わり、映像の変化にさらに奥行きが出ます。 このガラスは、オブジェクトの色合いなどにも反映され、外観との統一感を持たせています。

ミラーシステムは2ミラー9ポイント。 背景の色がうっすらと映り込み、その上にガラスオブジェクトが生み出すくっきりと、繊細な模様が見えています。 合わせ技の映像表現です。
定番シリーズの「Ambiance アンビアンス」でも色ガラスをオブジェクトセルの背景に置き、独特の色模様を生み出しましたが、この作品もその手法を取り込んでいます。

この手法は、映像の雰囲気を変える効果がありますね。 オブジェクトの形や大きさもいろいろな工夫があり、鏡の筒を通して、変化のある面白い映像になるように考えられています。

2ミラー、ドライセルの万華鏡というスタイルにこだわり続けている作家さんですが、生み出される新作ごとに、何か違ったものを表現していると思います。 「ちょうど良い光があれば、長い時間覗いていたい万華鏡だ」と作家さんご自身がおっしゃる通り、この作品の映像にはとても惹かれます。

シンメトリーの美しさ、黒い中に浮かび上がる調和のとれた色模様・・・・心地よい喜びと興奮を味わえる万華鏡です。

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