鏡花水月紀。

日々の言の葉、よしなしごと。

茅刈ってきました。

2008-11-17 | サワサワ茅葺き
暑くもなく寒くもなくのちょうど良い日よりになった15日土曜日、
白山市白峰にて茅刈りをしてきました。



茅とは、そういう植物があるのではなく、
屋根材に使われるイネ科の植物の総称になります。
一般的にはススキが主で地域によってはヨシ、アシ、イネ。
珍しいものでは能登の一地域や丹後あたりで、笹を葺くところもあります。

白峰では自生するススキを使っていて、
ススキにも中にふわふわした綿のあるオガヤと
ストロー状のメガヤがあり、かの地はオガヤになります。

さて午前10時に出作り体験学習施設「かもしか」に集合したメンバーは
7歳から60代半ばまでと幅広い年齢の5組11人。
「体を動かしたかった」「茅ってなんだろう」「子供に体験させたくて」と、
参加理由もさまざまです。

本日の茅場は、集合場所よりもうすこしだけ標高の高い、
セミナーハウス望岳苑前のクロスカントリー場。
茅刈り体験の主催者、白山ろく民俗資料館館長の山口さんのお話によると、
今年は霜の降りた日が遅いうえに冷え込まず、
そのため枯れるのも遅くここ2~3日でようやくいい具合に
枯れてきたとのことでした。

地元の茅刈り名人に茅の刈り方や、
葉を互い違いに寄せあい束ねる「うねうね」という方法を教わったあと、
いざ茅刈り!
刈った茅がいずれ屋根を葺く人の手に渡り、屋根材になるのだと思うと、
大事に刈らなくては~と鎌をふるう手も真剣になります。
そして刈った茅をとりこぼすことなくうまく、うねうねで束ねられると、
何だか一丁前になれたような気分!




茅刈り体験に予定されていた2時間はあっという間に過ぎ、
いささか物足りないほどでした。
(が、あとでやってきた筋肉痛を思うとこれで良かったと今は納得・・・)

茅場から民俗資料館へ移動し、敷地内の杉原家で昼食。
赤々と炭火の熾る囲炉裏端で山口館長が差し入れしてくださった、
白峰特産の堅豆腐と天然なめこの美味しいお味噌汁も頂きました。
ついでエチオピア原産で日本ではもう白峰でしか栽培されていない、
「カマシ」の香ばしいおちらし粉も頂きました。感謝。
(カマシは鴨足がなまってカマシと呼ばれ、四国稗ともいう)



昼食後、学芸員・三浦さんの解説で、資料館敷地内に移築されている
茅葺民家や出作り小屋を見学。
参加した11名のうちの小学生二人にとっては、
どれも珍しいものばかりで、実に楽しそうにしているようすが微笑ましくて♪
良かったね!
きっと大人になっても忘れないでしょう、この子たちは。

帰りに焼き畑で収穫された大根と赤蕪までも頂き、
白峰での茅刈り体験は楽しく、無事に終わりました。
また来年もあること祈っています。


ところで、今週末23日(日)には金沢市湯涌にて、
石川県茅葺き文化研究会主催で茅刈り体験と
青原さとし監督の「芸州かやぶき紀行」の上映が行われます。
お時間のある方、ぜひどうぞ。
茅刈りから見えてくるもの、さまざまあります。

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◎茅刈り体験
11月23日(日)9時 湯涌温泉バス停前集合 畠尾地区へ移動
15時まで。昼食各自持参

◎「芸州かやぶき紀行」上映(入場無料) 
11月23日(日)
金沢市湯涌荒屋町茅葺農家群内 野本家
13時~  1回目上映
15時半~ 2回目上映
17時~  青原さとし監督講演会

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