昨日、きむさんと一緒に亀鳴屋にお邪魔した。
いらっしゃいと迎えに出てくれた亀鳴屋主人、声に力がない。
「……妻は家を出ました、ま、あがってください」
え!?と驚く私達を尻目に家の奥へとふらぁと消えていく。
本当は妻女は所用があって実家へ出かけたようすで、
それを茶化して言っている亀鳴屋ではあるのだが、
いつもの冗談と少し様子が異なる……。
聞けば公私にわたり気を病むモノゴトが重なって。
せめて新刊本の案内でもここでして、
亀鳴屋主人と妻女を、励ますことにしたい。
◎○亀鳴屋 最新刊○◎
『伊藤茂次詩集 ないしょ』
挿画/滝田ゆう
解説/川本三郎・天野正
写真/小幡英典
定価/1600円
亀鳴屋主人の話によると、
この伊藤茂次さんという詩人は無名、どこで生まれたのか全くはっきりしない。
編集の間に分ったことといえば大正14年に生まれ、平成元年に孤独死。
お墓が滋賀にあり、亀鳴屋は先月末に見本紙を墓前にお供えしてきたそう。
茂次さんは電車の車掌、旅回りの役者、大部屋俳優などで生計をたて、
極度のあるこほる中毒を患うなか、妻にも先立たれた。
茂次さんの暮らしむきは決して楽ではなかったようだが、
さっぱり明るく突きぬけている。
その詩は生きることの哀歓が漂い、そして人間臭い。
本の題名になった「ないしょ」は1篇の詩の題名からとられた。
そのさわり一連を少々。
ないしょ
女房には僕といっしょになる前に男がいたのであるが
僕といっしょになってからその男をないしょにした
むむむ、さあ、どうです。かつての男をないしょにした奥さん。
茂次さんは知っていたのにどうしたのか、と気にならないか?
気になる続きは『伊藤茂次詩集 ないしょ』で、お読みあれ。
人間、夫婦というものを考えさせ、心にあたたかく届く詩が編まれている。
注文は亀鳴屋HPからどうぞ宜しく。
いらっしゃいと迎えに出てくれた亀鳴屋主人、声に力がない。
「……妻は家を出ました、ま、あがってください」
え!?と驚く私達を尻目に家の奥へとふらぁと消えていく。
本当は妻女は所用があって実家へ出かけたようすで、
それを茶化して言っている亀鳴屋ではあるのだが、
いつもの冗談と少し様子が異なる……。
聞けば公私にわたり気を病むモノゴトが重なって。
せめて新刊本の案内でもここでして、
亀鳴屋主人と妻女を、励ますことにしたい。
◎○亀鳴屋 最新刊○◎
『伊藤茂次詩集 ないしょ』
挿画/滝田ゆう
解説/川本三郎・天野正
写真/小幡英典
定価/1600円
亀鳴屋主人の話によると、
この伊藤茂次さんという詩人は無名、どこで生まれたのか全くはっきりしない。
編集の間に分ったことといえば大正14年に生まれ、平成元年に孤独死。
お墓が滋賀にあり、亀鳴屋は先月末に見本紙を墓前にお供えしてきたそう。
茂次さんは電車の車掌、旅回りの役者、大部屋俳優などで生計をたて、
極度のあるこほる中毒を患うなか、妻にも先立たれた。
茂次さんの暮らしむきは決して楽ではなかったようだが、
さっぱり明るく突きぬけている。
その詩は生きることの哀歓が漂い、そして人間臭い。
本の題名になった「ないしょ」は1篇の詩の題名からとられた。
そのさわり一連を少々。
ないしょ
女房には僕といっしょになる前に男がいたのであるが
僕といっしょになってからその男をないしょにした
むむむ、さあ、どうです。かつての男をないしょにした奥さん。
茂次さんは知っていたのにどうしたのか、と気にならないか?
気になる続きは『伊藤茂次詩集 ないしょ』で、お読みあれ。
人間、夫婦というものを考えさせ、心にあたたかく届く詩が編まれている。
注文は亀鳴屋HPからどうぞ宜しく。
跋が川本 三郎、表紙・扉絵が滝田 ゆう、そして帯にはなんと天野 忠さんが「酒に・・・」などなど。
天野さんは、前から気になっていた詩人でしたので、それだけで嬉しくなってしまいました。
不明で、伊藤さんは知りませんでしたので、本が届くのがとても楽しみです。
亀鳴屋さん、ホントにいい仕事なさってますね。
よろしくお伝え下さい。
大変ありがとうございます。亀鳴屋もとても励みになることと思います。伊藤さんという方は関西で詩の同人誌に発表をされていた方で、全く無名といってよい方です。
マイナー路線の本を作ってしまう亀鳴屋ですが、どうぞご贔屓に宜しくお願いいたします。
どうしませう、気になってしまいまふ。。
では、亀鳴屋さんへ
久しぶりにご挨拶してまいります。。
気になるでせう。
この詩一篇で映画が撮れそうなほどのドラマがありますのん。ぜひ読まれてみてくださいませ。
はじめまして。
書評のお仕事をされていらっしゃるのですね。こんなところに書き込みありがとうございます。
亀鳴屋、アナログにコツコツとがんばっていい本を作っていますので、どうぞ宜しくお願いします。