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俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表
©髙橋正子 ©Masako Takahashi

9月22日(土)

2018-09-22 11:13:33 | 日記
★パイプ椅子天の川へと向け置かれ  正子
夜も更け暮しの灯も落ちて来た頃、漆黒の夜空に輝く天の川をゆっくり眺めようと持ち運びし易いパイプ椅子を用意されたのでしょうか。澄み渡った今宵の空への期待と作者の心のゆとりまでも感じられる涼やかな御句です。(佃 康水)

○今日の俳句
ゆきあいの空へコスモス揺れどうし/佃 康水
「ゆきあいの空」がなんともよい。出会った空にコスモスゆれどうしている。そんな空に明るさと夢がある。(高橋正子)

●秋雨前線の影響で、夕べは雨。今朝は上がるが、肌寒い。

今朝のラジオ、曹洞宗の40歳ぐらいの僧侶の話。修行は、毎日、規則正しく生活すること。自分でルールを作ってきちんきちんとそれを行うこと、というような内容。『正法眼蔵』の話も。花冠のデイリー句会(自由な投句箱)もその意味では、修行。修行は難行苦行を言うのではないらしい。淡々と行うことか。
そういう意味で、デイリー句会が意味をなしているとも言える。

アメリカの初期の英語俳句は禅の影響を受けている。ネットを始めたばかりの頃、20年ぐらい前、アメリカのネットを覗くと、ごく普通の人の句に「serene」という英語を使った俳句がよく見られた。なにかしら、高みを求めていた。今はどうなんだろう。違う気がする。その時代の句を古いと一蹴している気がする。

○曼珠沙華

[曼珠沙華/東京白金台・国立自然教育園]  [曼珠沙華/横浜・四季の森公園]

★曼珠沙花あつけらかんと道の端 漱石
★木曾を出て伊吹日和や曼珠沙華 碧梧桐
★駆けり来し大烏蝶曼珠沙華 虚子
★彼岸花薙がば今もや胸すかむ 亞浪
★悔いるこころの曼珠沙華燃ゆる 山頭火
★曼珠沙華無月の客に踏れけり 普羅
★崖なりに路まがるなり曼珠沙華 石鼎
★葬人の歯あらはに哭くや曼珠沙華 蛇笏
★曼珠沙華五六本大河曲りけり 喜舟
★投網首に掛けて人来る彼岸花 汀女
★曼珠沙華茎見えそろふ盛りかな 蛇笏
★曼珠沙華傾き合ひてうつろへり 泊雲
★むらがりていよいよ寂しひがんばな 草城
★考へても疲るるばかり曼珠沙華/星野立子
★曼珠沙華今朝咲きぬ今日何をせむ/林翔
★青空に声かけて咲く曼珠沙華/鷹羽狩行
★水に水ぶつかり勢ふ曼珠沙華/能村研三
★旅すれば棚田棚田の曼珠沙華/高橋正子
★曼珠沙華日暮れの空の青きまま/〃
★起きぬけの目にりんりんと曼珠沙華/〃

 日本には北海道から琉球列島まで見られるが、自生ではなく、中国から帰化したものと考えられる。人里に生育するもので、田畑の周辺や堤防、墓地などに見られることが多い。特に田畑の縁に沿って列をなすときには花時に見事な景観をなす。また、日本に存在するヒガンバナは全て遺伝的に同一であり、三倍体である。故に、種子で増えることができない。中国から伝わった1株の球根から日本各地に株分けの形で広まったと考えられる。学名のLycoris(リコリス)とはギリシャ神話の女神、海の精:ネレイドの一人、Lycoriasの名前からとられたもの。


◇生活する花たち「女郎花・葛の花・萩」(四季の森公園)
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