俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

9月3日(火)

2013-09-03 02:00:55 | Weblog
★草は花を娘の誕生日の空の下  正子
句美子さんのお誕生日は9月3日。おめでとうございます。「花冠」誕生の二日後のことで、信之先生が「女児誕生白萩の白咲ける日に」と詠んでおられます。(多田有花)

○今日の俳句
日々すべきことをなしつつ新涼に/多田有花
作者が、モンブランへ発つ直前の句であるから、その準備のための、「日々すべきこと」であろう。用意周到な計画と準備があって、初めて登頂は成功する。日々成し終えていく内に、季節も新涼へと移り変わっていった感慨がおおきい。(高橋正子)

○秋桜(コスモス)

[秋桜/横浜・四季の森公園]

★コスモスの花に蚊帳乾す田家かな 鬼城
★日曜の空とコスモスと晴れにけり 万太郎
★コスモスの相搏つ影や壁の午後 泊雲
★コスモスや二戸相倚れる柿葺 青畝
★コスモスの花咲きしなひ立もどり 虚子
★コスモスや墓名に彫りし愛の文字 風生
★コスモスを離れし蝶に谿深し 秋櫻子
★コスモスの乱れふし居り月の下 石鼎
★コスモスにみんな薄翅を立てし虫 かな女
★コスモスをうまごに折りて我も愉し 亞浪
★コスモスくらし雲の中ゆく月の暈 久女
★コスモスの月夜月光に消ゆる花も 青邨
★コスモスの花のとびとび葭の中 素十
★コスモスに藍濃き衣を好み著る 鷹女
★コスモスや鐵條網に雨が降る 汀女
★望郷や土塀コスモス咲き乱れ 立子

★満月光地上に高きコスモスに/高橋正子
★裏庭にコスモス咲かす自由さあり/〃

 コスモス(英語: Cosmos、学名:Cosmos)は、キク科コスモス属の総称。また、種としてのオオハルシャギク Cosmos bipinnatus を指す場合もある。アキザクラ(秋桜)とも言う。秋に桃色・白・赤などの花を咲かせる。花は本来一重咲きだが、舌状花が丸まったものや、八重咲きなどの品種が作り出されている。本来は短日植物だが、6月から咲く早生品種もある。原産地はメキシコの高原地帯。18世紀末にスペインマドリードの植物園に送られ、コスモスと名づけられた。日本には明治20年頃に渡来したと言われる。秋の季語としても用いられる。日当たりと水はけが良ければ、やせた土地でもよく生育する。景観植物としての利用例が多く、河原や休耕田、スキー場などに植えられたコスモスの花畑が観光資源として活用されている。ただし、河川敷の様な野外へ外来種を植栽するのは在来の自然植生の攪乱であり、一種の自然破壊であるとの批判がある。
 オオハルシャギク Cosmos bipinnatus Cav. 一般的なコスモスといえばこれを指す。高さ1 - 2m、茎は太く、葉は細かく切れ込む。 キバナコスモス Cosmos sulphureus Cav. 大正時代に渡来。オオハルシャギクに比べて暑さに強い。花は黄色・オレンジが中心。 チョコレートコスモス Cosmos atrosanguineus (Hook.) Voss 大正時代に渡来。黒紫色の花を付け、チョコレートの香りがする。多年草で、耐寒性がある。花言葉は少女の純真、真心。「コスモス」とはラテン語で星座の世界=秩序をもつ完結した世界体系としての宇宙の事である。


◇生活する花たち「あさざ・露草・うばゆり」(東京白金台・自然教育園)
コメント (1)
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