四国88ヶ所45番札所 岩屋寺
★月明の寺に湯浴みの湯をたまわり 正子
月明かりの中での湯浴みは、心身の疲れをゆっくりとほぐしてくれることでしょう。ちなみに今日は満月で、二階の窓から見る月は美しく輝いています。(井上治代)
○今日の俳句
廃屋の増えゆく里や白木槿/井上治代
廃屋が増えていく村里と白槿の寂しさとがよく呼応しています。(高橋正子)
○オクラ(秋葵)
[オクラの花と実/横浜日吉本町] [黄蜀葵(トロロアオイ)/ネット(野平美紗子)より]
★口楽しオクラの種を噛むことも/中村文平
★薄刃もて刻むオクラの糸を引く/松下裕子
★陽を浴びるオクラの花を訪ひにけり/山元重男
★一晩の時間オクラのふとりかな/松田秀一
★黄蜀葵花雪崩れ咲き亡びし村/加藤楸邨
★市原野とろろあふひの花咲かす/加藤三七子
★空を謳歌するごと黄蜀葵/野平美紗子
★オクラの花と実と出会う小さな旅よ/高橋信之
★秋葵川は南へ流れ去る/高橋信之
★秋葵花は黄色を澄ましきる/高橋正子
オクラの実は最近こそ食べるが、それまでは食べたことがない。軽く茹でて刻み、鰹節にだし醤油をかけて食べたり、天ぷらにする程度だ。ごく最近は、山芋とオクラの薄く切ったものを合わせて、だし醤油で味を付けて食べる。山芋もオクラも食べたい人向き。比較的評判はよい。さてオクラの花だが、綿の花に似ている。綿は小学生ごろまで我が家で栽培していた。夏休みに綿の実が弾ける。それを摘み集める。その後はどうなったがよく知らないが、綿の花と弾けた実の記憶はある。息子や娘たちに綿を育てて見せたことがあった。オクラの花よりも綿の花のほうが印象強く残っている。
「綿の花」で思い出したが、あの9.11の事件が起きる直前、「詩によるダイアローグ」という国連主導の仕事をしたとき、その仕事のあと、その時の仲間が、私のネット句集をアメリカで出してくれることになった。「綿の花」と題をつけてメールで送っていたが、その編集中に、9・11事件が起き、その話は立切れになった。アメリカがそれどころではなくなったのだろう。オクラや綿の花を見ると、全く関係ないような個人の私も、9.11事件の影響を思うのである。
★露消えしばかりの時間秋葵/高橋正子
オクラ(秋葵、Okra、学名:Abelmoschus esculentus)は、アオイ科トロロアオイ属の植物、または食用とするその果実。和名をアメリカネリと言い、ほかに陸蓮根(おかれんこん)の異名もある。英名okraの語源はガーナで話されるトウィ語 (Twi) のnkramaから。沖縄県や鹿児島県、伊豆諸島など、この野菜が全国的に普及する昭和50年代以前から食べられていた地域では「ネリ」という日本語で呼ばれていた。今日では当該地域以外では「オクラ」という英語名称以外では通じないことが多い。
以前はフヨウ属(Hibiscus)に分類されていたが、現在ではトロロアオイ属に分類されている。短期間で50cm-2mほどに生長し、15-30cmの大きさの掌状の葉をつけ、黄色に中央が赤色のトロロアオイに非常に似た花をつける。開花は夜から早朝にかけてで、昼にはしぼんでしまう。開花後、長さ5-30cmの先の尖った形の五稜の果実をつけ、表面に短毛が生えており、熟すと木質化する。原産地はアフリカ北東部(エチオピアが有力)で、熱帯から温帯で栽培されている。エジプトでは、紀元前元年頃にはすでに栽培されていた。アメリカ州では、主に西アフリカから移住させられた奴隷によって栽培が始まり、現在でもアメリカ合衆国南部、西インド諸島、ブラジル北部など、アフリカ系住民の多い地域でよく栽培されている。日本に入って来たのは明治初期である。熱帯では多年草であるが、オクラは少しの霜で枯れてしまうほどに寒さに弱いために、日本では一年草となっている。
オクラは、刻んだ時にぬめぬめした粘り気が出るが、この粘り気の正体は、ペクチン、アラピン、ガラクタンという食物繊維で、コレステロールを減らす効果をもっている。日本では、生あるいはさっと茹でて小口切りにし、醤油、鰹節、味噌などをつけて食べることが多い。他にも、煮物、天ぷら、炒めもの、酢のもの、和えもの、スープ、すりおろすことによってとろろの代用にするなどの利用法がある。加工食品として、ソースやケチャップの原材料としても用いられる。種子は煎じてコーヒーの代用品として飲まれた歴史がある。
トロロアオイ(黄蜀葵、学名:Abelmoschu manihot )は、アオイ科トロロアオイ属の植物。オクラに似た花を咲かせることから花オクラとも呼ばれる。原産地は中国。この植物から採取される粘液はネリと呼ばれ、和紙作りのほか、蒲鉾や蕎麦のつなぎ、漢方薬の成形などに利用される。花の色は淡黄からやや白に近く、濃紫色の模様を花びらの中心につける。花は綿の花に似た形状をしており、花弁は5つで、朝に咲いて夕方にしぼみ、夜になると地面に落ちる。花びらは横の方向を向いて咲くため、側近盞花(そっきんさんか)とも呼ばれる。
◇生活する花たち「犬蓼・吾亦紅・チカラシバ」(横浜下田町・松の川緑道)
★月明の寺に湯浴みの湯をたまわり 正子
月明かりの中での湯浴みは、心身の疲れをゆっくりとほぐしてくれることでしょう。ちなみに今日は満月で、二階の窓から見る月は美しく輝いています。(井上治代)
○今日の俳句
廃屋の増えゆく里や白木槿/井上治代
廃屋が増えていく村里と白槿の寂しさとがよく呼応しています。(高橋正子)
○オクラ(秋葵)
[オクラの花と実/横浜日吉本町] [黄蜀葵(トロロアオイ)/ネット(野平美紗子)より]
★口楽しオクラの種を噛むことも/中村文平
★薄刃もて刻むオクラの糸を引く/松下裕子
★陽を浴びるオクラの花を訪ひにけり/山元重男
★一晩の時間オクラのふとりかな/松田秀一
★黄蜀葵花雪崩れ咲き亡びし村/加藤楸邨
★市原野とろろあふひの花咲かす/加藤三七子
★空を謳歌するごと黄蜀葵/野平美紗子
★オクラの花と実と出会う小さな旅よ/高橋信之
★秋葵川は南へ流れ去る/高橋信之
★秋葵花は黄色を澄ましきる/高橋正子
オクラの実は最近こそ食べるが、それまでは食べたことがない。軽く茹でて刻み、鰹節にだし醤油をかけて食べたり、天ぷらにする程度だ。ごく最近は、山芋とオクラの薄く切ったものを合わせて、だし醤油で味を付けて食べる。山芋もオクラも食べたい人向き。比較的評判はよい。さてオクラの花だが、綿の花に似ている。綿は小学生ごろまで我が家で栽培していた。夏休みに綿の実が弾ける。それを摘み集める。その後はどうなったがよく知らないが、綿の花と弾けた実の記憶はある。息子や娘たちに綿を育てて見せたことがあった。オクラの花よりも綿の花のほうが印象強く残っている。
「綿の花」で思い出したが、あの9.11の事件が起きる直前、「詩によるダイアローグ」という国連主導の仕事をしたとき、その仕事のあと、その時の仲間が、私のネット句集をアメリカで出してくれることになった。「綿の花」と題をつけてメールで送っていたが、その編集中に、9・11事件が起き、その話は立切れになった。アメリカがそれどころではなくなったのだろう。オクラや綿の花を見ると、全く関係ないような個人の私も、9.11事件の影響を思うのである。
★露消えしばかりの時間秋葵/高橋正子
オクラ(秋葵、Okra、学名:Abelmoschus esculentus)は、アオイ科トロロアオイ属の植物、または食用とするその果実。和名をアメリカネリと言い、ほかに陸蓮根(おかれんこん)の異名もある。英名okraの語源はガーナで話されるトウィ語 (Twi) のnkramaから。沖縄県や鹿児島県、伊豆諸島など、この野菜が全国的に普及する昭和50年代以前から食べられていた地域では「ネリ」という日本語で呼ばれていた。今日では当該地域以外では「オクラ」という英語名称以外では通じないことが多い。
以前はフヨウ属(Hibiscus)に分類されていたが、現在ではトロロアオイ属に分類されている。短期間で50cm-2mほどに生長し、15-30cmの大きさの掌状の葉をつけ、黄色に中央が赤色のトロロアオイに非常に似た花をつける。開花は夜から早朝にかけてで、昼にはしぼんでしまう。開花後、長さ5-30cmの先の尖った形の五稜の果実をつけ、表面に短毛が生えており、熟すと木質化する。原産地はアフリカ北東部(エチオピアが有力)で、熱帯から温帯で栽培されている。エジプトでは、紀元前元年頃にはすでに栽培されていた。アメリカ州では、主に西アフリカから移住させられた奴隷によって栽培が始まり、現在でもアメリカ合衆国南部、西インド諸島、ブラジル北部など、アフリカ系住民の多い地域でよく栽培されている。日本に入って来たのは明治初期である。熱帯では多年草であるが、オクラは少しの霜で枯れてしまうほどに寒さに弱いために、日本では一年草となっている。
オクラは、刻んだ時にぬめぬめした粘り気が出るが、この粘り気の正体は、ペクチン、アラピン、ガラクタンという食物繊維で、コレステロールを減らす効果をもっている。日本では、生あるいはさっと茹でて小口切りにし、醤油、鰹節、味噌などをつけて食べることが多い。他にも、煮物、天ぷら、炒めもの、酢のもの、和えもの、スープ、すりおろすことによってとろろの代用にするなどの利用法がある。加工食品として、ソースやケチャップの原材料としても用いられる。種子は煎じてコーヒーの代用品として飲まれた歴史がある。
トロロアオイ(黄蜀葵、学名:Abelmoschu manihot )は、アオイ科トロロアオイ属の植物。オクラに似た花を咲かせることから花オクラとも呼ばれる。原産地は中国。この植物から採取される粘液はネリと呼ばれ、和紙作りのほか、蒲鉾や蕎麦のつなぎ、漢方薬の成形などに利用される。花の色は淡黄からやや白に近く、濃紫色の模様を花びらの中心につける。花は綿の花に似た形状をしており、花弁は5つで、朝に咲いて夕方にしぼみ、夜になると地面に落ちる。花びらは横の方向を向いて咲くため、側近盞花(そっきんさんか)とも呼ばれる。
◇生活する花たち「犬蓼・吾亦紅・チカラシバ」(横浜下田町・松の川緑道)