俳句
曇り
○鳥海ゆい川柳句集『寂しさ指数』より
完璧を信じたころのミシンの目
プラタナス一本道ですら迷う
如雨露もって私の森へベランダへ
マラソン中継くまなく映す捨てた町
子を抱けばどこまでしなう母の腕
金色の風だった日がある狐
今が来る今が遠退く浜日傘
月の横子どもだろうか星光る
朝の水あふれ誰にも言えぬこと
ポケットにつかまり渡る交差点
積極的な右手に苦労させられる
蚊を払い男払って夏の橋
百日紅咲いている間は喪に服す
坂道を上ると海が見えドキン
鳳仙花あの日弾けたのは私
春だものマリも溺れてみたくなる
欠けている部分どこにもないカタチ
曇り
○鳥海ゆい川柳句集『寂しさ指数』より
完璧を信じたころのミシンの目
プラタナス一本道ですら迷う
如雨露もって私の森へベランダへ
マラソン中継くまなく映す捨てた町
子を抱けばどこまでしなう母の腕
金色の風だった日がある狐
今が来る今が遠退く浜日傘
月の横子どもだろうか星光る
朝の水あふれ誰にも言えぬこと
ポケットにつかまり渡る交差点
積極的な右手に苦労させられる
蚊を払い男払って夏の橋
百日紅咲いている間は喪に服す
坂道を上ると海が見えドキン
鳳仙花あの日弾けたのは私
春だものマリも溺れてみたくなる
欠けている部分どこにもないカタチ