俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

花冠11月号作品

2009-09-11 15:12:44 | Weblog
秋の星
高橋正子

朝顔の紺の仰向きがちな朝
朝顔の紺一輪を水に挿し
追悼 志賀泰次さん
北の大地を詠みて秋立つ頃逝きし
つまみ菜を洗えば濁る水の色
いつよりか燕無き空青澄める
秋の星寝に就く前の大きな宙
剥く梨にわが顔映りいたるかも
堰落ちる秋水朝日を満面に
朝顔の垣根解きて風透けり
一椀の汁に絞りきる酢橘
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俳句メモ/8月~9月(11月号用)

2009-09-11 15:12:29 | 花冠投句
フェンスより見越す芙蓉の白すがし
葡萄食ぶ一つ一つの冷たさを
夕涼に花壇の花の吹かれけり
 追悼 志賀泰次さん
北の大地を詠みて秋立つ頃に逝き
やわらかな朝のひかりに送り盆
送り盆しずかな鮨のきらきらと
つまみ菜を洗えば濁る水の色
人の死にベランダ秋の風が立ち
雑穀を食べるに菜で足る秋初め
日の色の午後は黄ばみて法師蝉
つくつく法師子らの宿題急かしける
朝顔の絡まる蔓を外に垂らす
家の灯のこぼれぬところ虫の声
ベランダの四角の隅の虫の声
青葡萄急ぎ冷やせる氷水
剥く梨にわが顔映りいたるかも
朝顔の初花空の色であり
朝顔の紺の仰向きがちな朝(信之選)
朝顔の紺一輪を水に挿し(信之・美保子選)
朝顔の紺一輪を食卓に
朝顔の一輪を剪る鋏音
朝顔にパソコン近く置いてあり
秋口の朝顔さすがあわれなり
路肩より聞こえ出したる鉦叩
台風来つつ選挙速報はじまれる
なでしこに月はうっすら照りいたり
月の暈の内のあかりの澄むばかり
ガラス戸を出て聞く虫音強かりし
朝顔のみな外光へ向きし花
花枯れの紫陽花秋冷まといけり
木々の葉も枝も平らに秋朝日
秋冷のわが身にしんと至りけり
秋冷の空の烏の山の声
いつよりか燕無き空青澄める
さびしさは秋の星より降り来る
葡萄一粒つまみ瞳の黒からむ
鶏頭の燃えておるなり大和し国
堰落ちる秋水朝日を満面に
朝顔の垣根の四角風透けり
晴れし夜は空にしろじろ鰯雲
一椀の汁に絞りきる酢橘
秋来たれども次々とハイビスカス
秋光に青き水なる隅田川
秋の星寝に就く前の大空に
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9月11日(金)

2009-09-11 08:48:32 | Weblog
俳句

曇り
○夕方神奈川県民センターへ。
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