回遊魚の旅日記

時の流れる音をききながら歩いたり歌ったり
少しづつ昔の暮らしをとりもどしつつ。

真夏の鎌倉で茶店のおばさんと鏑木清方に出会う

2017-07-18 08:50:58 | 日帰りドライブ

7月17日(月)晴れ時々曇り

海の日は7月20日という観念が染みついているので、今日が海の日だったと通る人々のおしゃべりから耳にし

なんとなく戸惑う。

都の合唱祭も無事に済んだので、いざ鎌倉へ!

 

連日の暑さのせいか人は、八幡宮近辺を除いてはまばら状態で、ゆっくり堪能できました。

車で出かけても、駐車する場所は限られてしまうので、けっきょく裏道から線路沿い、神社への階段・・よく歩きました。

午前は浄妙寺~熊野神社~報国寺~杉本寺~~建長寺

浄妙寺の正面の横道から登る熊野神社。

昨日が祭りだったとかで氏子の皆さんが息を切らせながら片づけに出向いてきていました。

こういう土地の行事に偶然出くわすのは面白い。

報国寺の竹林の風は心地よかった。

まさに風の通り道~♪
パワースポットなのでは?と思うくらいひんやりした風が吹き抜けます。

半夏生とは今年初めて出会い。この白と緑の対比が好き。

報国寺から少し山側に歩くと、「旧華頂宮邸」にぶつかる。

今まで何回となくこの前を通っているけれど、一般に公開されているとは知らなかった。

邸の西洋式庭園側には❤の植え込み(^^)

日本庭園は公開されていなくて残念。

ここからくねくねと脇道を歩いて古刹、杉本寺。

この苔むす旧階段が往時をしのばせます。(ここは現在は登れず参拝者は回り込んでいる新しい階段を使います)

いったん車に戻って建長寺へ。

この後、どこからわいてきたんだろうと思われるほど若者でごった返す小町通りに出て、鎌倉へ来たら必ず立ち寄る茶店「陽」へ。

このお店は以前にも書いたかもしれないけれど、素敵なおばさまがひとりでやっていらっしゃる。

80越えても、真夏でもビシッと着物に割烹着。

席はカウンターのみ。小さい厨房には茶釜があってお茶を点ててくれます。

おばさんの話は楽しい。巧まずに一人漫才。

初めてきたときからもう昔から知り合いのような親戚のような近所のおばちゃんのような感じがする。

そしてそれが決して下衆にならず、どこかに品がある。

黒豆入りの豆かんとお抹茶、そしていつものようにチョコレートをいただく。これでひとり500円。

他の賑やかなお店とはちょっと空気が違う。居心地がいい。

ああ、今年も会えてよかった、と店を出る。

お店の写真写して宣伝してね、ということでお店の写真です(^^)

午後は線路沿いの寿福寺、英勝寺と巡って、

駐車場に戻る迷い道のような静かな小路に入ると、落ち着いた門構えのおウチ。

引き寄せられて玄関先を見てみれば鏑木清方記念美術館であった。

美人画を描いたことは知っていたけど、あれほどのたおやかさ、また情景描写の素晴らしさを表現しているとは知らなかった。

季節に合わせて夏の景色の中の女性たちが展示されていた。

泉鏡花の劇場上演看板として描かれた「深沙大王」にぞっこんほれ込みました。

寺社に春の花の咲く時にまた来たいものです。