6月8日(土)と9日(日)の2日間、北海道の礼文島で沢山のお花を観てきました。
1日目は島の北部「岬めぐりコース」の一部を、2日目は南部の「桃岩展望台コース」を歩きました。
1日目は強風を受けながら島の最北端「ストコン岬」からスタートしました。
歩き始めは舗装された車道ですが、路肩には高山植物であるチシマフウロが咲いていました。この花は北緯40度に近い早池峰山の5合目(標高1700m)あたりに咲きますので、標高差1700mを緯度差6度が帳消しにしたと言えそうです。
30分ほど歩いて振り返ります。
目指しているのは「ゴロタ岬」です。
看板地点までに咲いていた花です。花の名前調査は手持ちの「山渓ハンデイ図鑑 高山に咲く花」と「山渓ハンデイ図鑑 山に咲く花」の他に、礼文町役場のホームページにある検索システム「礼文島植物図鑑」のお世話になりました。
センダイハギ
エゾノシシウド
レブンシオガマの特徴は、茎を囲む葉が5枚以上、花が10段以上だそうです。
イワベンケイの雄花かと思います。
初めて観たアサギリソウですが、秋になると目立たない黄色の花を咲かせるそうです。
ネムロシオガマ
センダイハギもそうですが、都市名を冠することが意外です。
舗装道路はここまで2.5km歩きましたが、まだ0.6kmあります。
歩き始めるとチシマフウロのほかに、ミヤマオダマキが観られるようになりました。
チシマフウロ
ミヤマオダマキ
エゾイヌナズナ
ハタザオの仲間かと思いましたが、帰宅してから「礼文島植物図鑑」を検索した結果です。
タカネグンバイ
全く見当がつきませんでしたが、検索して分かりました。
ゴロタ岬には10時30分頃到着しました。
標高178mからの眺めです。
スタート地点のストコン岬が遠くなりました。
礼文島の南東に浮かぶ利尻島に、最北の百名山利尻岳(1721m)がそびえています。
この山にも固有種を含む高山植物が咲きますが、私の手(足)には負えない山なので諦めています。なお礼文島の最高峰は礼文岳(490m)ですが、珍しい花の情報がないので登頂は控えました。
岬巡りコースはここから波打ち際まで下りるのですが、時間と体力がないので来た道を戻り途中からバス停を目指します。
岬巡りコースはこちらです。
右端にバス停のある集落が見えます。
この花はここまでにも観ておりミヤマキンバイだと思っていましたが、帰宅後の検索でキジムシロと分かり、「目から鱗が落ちる」とはこのことでした。
バスに遅れないように、時計を見ながら花を観ます。
これも帰宅後の検索で判明したオオミミナグサです。
海を背景にしたエゾノシシウドです。
撮影時は分からなかったタカネグンバイは、果実が軍配の形だそうです。
ミヤマオダマキ
エゾエンゴサク
ハクサンチドリ
エゾノリュウキンカかと思いますが、近くに水があったか覚えていません。
現地ではミヤマキンバイと思い込み、帰宅後キジムシロと判明した花と思いましたが、茎が赤紅色ではないし葉の形も違うようです。
葉の裏が白ければウラジロキンバイだと思いますが、葉の裏を確認しなかったのが残念です。
セリ科の花が沢山咲いていますが良く分かりません。
オオカサモチでしょうか?
これはエゾシシウドかと思います。
イワベンケイ
ここからバス停のある江戸屋に向かうと、車道の傍らに高山植物などが咲いていました。
センダイハギ
レブンシオガマ
ネムロシオガマ
ハクサンチドリ
このバス停から路線バスに乗って、レブンアツモリソウの群生地に向かいました。
バスを降りた後1kmほど歩いてたどり着いたのがここです。
そしてお目当てのレブンアツモリソウとのご対面です。
私は普通のアツモリソウさえ見たことがないのですが、不思議な形だなというのが第一印象です。
今日のお花見はここまでとして、宿泊施設のある香深地区までのバスに乗るためには、2kmくらい歩かなければなりません。何台もの観光バスを見かけましたが、見学時間も休憩時間も自由に決められる旅のほうが性に合っていると思います。
バスの発車時刻の1時間前に歩き始めて間もなく、路肩に自転車が倒れているので何事かと立ち止まると、若者が路側に咲く赤紫の花にカメラを向けていました。
それは初めて目にするアツモリソウでしたが、帰宅後の検索でホテイアツモリソウと知りました。
30分くらい前倒しした出発が引き合わせてくれました。
このような立派な路線バスが走っていますが、本数が限られているので乗り遅れないように、時計とにらめっこしながらのハイキングでした。
島内を北から南へ20kmほど移動しただけですが、利尻山の残雪がはっきり見える香深に到着したのは16時45分でした。
翌9日(日)はこの香深を起点に桃岩展望台コースを歩き、午後のフェリーで稚内に向かいました。
~続く~