去年の台風21号で実家の屋根やベランダなどに被害を受け、その修理が一段落した頃から息子の調子が悪くなり、息子の通院記録をブログに残すことが精一杯となってしまいました。
けれど、その間も小学校での読み聞かせには参加させていただいていました。
昨年の9月には、2年生に「へっこきよめさま」令丈ヒロ子・文、おくはらゆめ・絵と「こぶたはおおきい」ダグラス・フロリアン・作・絵、灰島かり・訳を、11月には、1年生と2年生に「とんでもない」鈴木のりたけ・作と「にんじんのにんにん」ふるやかおる・作を読ませていただきました。
読み聞かせをすると自分も元気になれるし、特に低学年の児童の「お~っ!」とか「え~っ!」とか、声をあげながら素直にお話を楽しんでくれる様子に嬉しくなります。
この1月~2月にかけても読み聞かせがあり、私は、2年生と高学年(3~6年生)を担当することになりました。
2年生は3組あるそれぞれの教室での読み聞かせで、「おにたのぼうし」あまんきみこ・文、いわさきちひろ・絵と、またまた「にんじんのにんにん」ふるやかおる・作を読ませていただきました。
ちょうど節分の時期なので、心優しい鬼の子おにたの切ないお話を選びました。
お腹をすかせた女の子のためにごちそうを用意したおにたでしたが、おにたを鬼だとは知らず、鬼が来ればお母さんの病気が悪くなるという女の子の言葉に、おにたは豆になって姿を消してしまいます。
いわさきちひろさんの美しい絵とともに、「おにだって、いろいろあるのに・・・。」という、おにたの切ない言葉が心に残ります。
「にんじんのにんにん」は、にんじんの忍者にんにんが、忍術の掛け声とともに土の中から芽を出し大きくなって、花を咲かせ種をばら撒き「いっぱいのにんにん」を作るお話です。
毎回子ども達に大うけで、今回も子ども達は最後に拍手喝采で応えてくれました。
高学年の読み聞かせは、昼休みに音楽室で行われます。
この日の絵本は、「ゆうれいなっとう」苅田澄子・作、大島妙子・絵と、「おおはくちょのそら」手島圭三郎・作で、高学年のみ二人で担当し、私は「おおはくちょうのそら」を読ませていただきました。
高学年の読み聞かせは、いつもは20~30人が集まるぐらいでしたが、この日は雨だったため、50人以上の子どもがお話を聞きに来てくれました。
手島圭三郎さんは、北の国の厳しい自然の中で生きる動物達の生き様を、迫力ある版画絵で描かれた絵本を数多く創作されています。
「おおはくちょうのそら」は、白鳥が北の国へと帰る季節の、病気で飛ぶことのできない子どもとその家族のお話で、私のお気に入りの一冊でもあります。
生死の厳しさと家族の愛が胸に迫り、悲しみを抱きながらも飛び立つ白鳥の姿は美しく、また力強さを感じます。
ところで、お話って、昔、読んだり聞いたりしたものを普段は全く忘れてしまっているのに、ふと目にしたり耳にしたときに、「あっ、このお話知ってる!」って思い出したりするんですよね。
心の中にお話が存在することを実感する瞬間があります。
お話が小さなジグソーパズルのピースのように子ども達の心の片隅に埋まっていって、見えない力となって存在し続けるなら嬉しいです!
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