太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

今日もトランプ

2017-01-22 09:10:05 | 社会観察

トランプ新大統領が就任した。ネットや新聞、TVはその様子を伝えているが残念ながら本当のところは良く分からない。それはコメントをする人の立場によって毀誉褒貶が真逆になるところにある。

そもそも、コメントをする立場の人に常識が無い。少なくとも米国市民が選んだ大統領である。その資質や性格までに言及することは米国に対して失礼ではないか。得票数数ではクリントンの方が上だとか言って不当な大統領扱いする人は国内の政治家が得票数で選ばれていないことをどうコメントする。まずは祝辞だろう。その上で米国の内政に関することはなるべく控える、日本と直接、間接的に関わることに限定して喋ることではないだろうか。これから米国はどうなるなどと訳知り顔でコメントすることは幾ら表現の自由とは言え行き過ぎの感がある。

それでもなお、立場によってそうコメントせざるを得ない人達は居る。政治家や財界の一部の人達だ。まずは祝辞という礼は流石だが、残念ながら立場に固執し、本当の懸念や不安は伝わって来ない。例えば就任早々TPPからの離脱を宣言したが、「粘り強く説得して行く」と言うのが精一杯である。もし、米国が2国間の貿易協定を誘ってきても(当然あり得る)毅然として「それは出来ません。TPP加盟国に申し訳が立たない。」と断って加盟を粘り強く説得し続けるのだろうか。何時まで経ってもTPP協定が発効できない状態を続けるのだろうか。それとも「米国が加盟しないTPPは意味が無い。」とさっさと2国間協定のテーブルに乗る変わり身を見せるのだろうか。TPPに反対してきた人達はこの時どういうコメントをするのだろうか、「良かった我々の主張通りにTPPは潰れた」と。

いい加減なのは立場の無い人のコメントである。それは中立で公平な判断というより「極個人的な意見」である。日本のトランプになり損ねた元政治家とかは期待感満々のコメントであるが、何か起こった(起こした)時に是非コメントを貰って欲しい。シェール革命の再駆動についても経済評論家の意見を聞いて欲しい。原油安が世界の経済を縮小均衡させたとして最近のOPEC減産合意で価格の上昇を歓迎していたコメントは米国産のシェールオイル、ガスの量産をどう考えているのか。当然ロシアのガスは売り先を求めて安値で世界の市場開拓を始めるし、産油国も同じような動き方をするのかどうか。是非ともこのあたりを分かり易く解説して欲しいところだ。

上手い対応だなあと感心するのは中国と次がロシアである。特に中国は驚く程大人しい気がする。台湾問題でちょっと気色ばんだが反応は小さい。今は日和見が得策と考えているのだろう。隙あらばである。

さあて、「極極々個人的で良いから」とコメントを求められたらどう言う。

日本との関係は「変化が起こる」というのは楽しみであるが「変化による混乱リスクの方がやや上回る。±10点なら-3点くらいだろうか」となる。変化が起きた場合、政財界が次にどんな場合に「国益」と言いだすのか楽しみである。混乱は言うまでもなくエネルギー(環境も含む)を含めた経済問題である。果たして何とかファーストを全ての国が言いだした場合、世界の秩序は保てるのか、結局は力関係で世界は治まるのか。経済は軍事と違って水面下では処理できない。現実的には暫く洞ヶ峠を決め込むことが得策のように思うが。因みに私は昔筒井順慶の城下町に住んでいた。

 



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