小松エメル氏著 シリーズ三作目 書き下ろし
心優しく顔は妖怪にさえ怖がられる骨董屋の喜蔵さんと 妖怪猫又鬼小春ちゃんの友情物語 。
主人公の優しさは 無口で無愛想なのに 友人の皆さんはちゃんと分かっています。
だけど一番分かって欲しい妹 深雪さんだけには伝わらず お互い優しさの行き違いが事件を生んで
物語を作ります。
傷つき易く優しい、だからこそ自分の殻に閉じこもってしまう喜蔵さんと深雪さん
それを周りの友人と妖怪達が、わだかまりを解いてやるのに手助けする
優しさに溢れる不思議なファンタジーです。
時代は明治初期だけど 微妙に江戸時代劇だし 骨董や日本神話の知識など妙に
マニアックなところが良い。
登場人物が必要最低限で整理されていて 分かり易いのも良い。
事件は毎回起こりますが 嫌なものではありません。
今回は夢現(うつつ)のお花見のお話です。
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