共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

鎮守様に最後のご挨拶

2023年03月16日 21時11分12秒 | 神社仏閣
今日は、いつもとは違う小学校の放課後子ども教室の最終日でした。晴れ渡った空の下を歩いて小学校に出勤する前に、いつも寄っている鎮守様に最後のご挨拶をすべく



郷社三嶋神社に参詣しました。

こちらの御社は源頼朝が治承4(1180)年に平家打倒のために挙兵して源氏を再興したことを祝し、現在の静岡県三島市に鎮座坐している三嶋大社から御分霊を勧請して建てられました。古くは源氏のみならず、足利氏や小田原北条氏からも大願成就の御社として崇敬されていたと伝わります。

石造りの鳥居と青銅製の鳥居をくぐると



立派な拝殿が見えてきます。こちらの御祭神は大山祇神(おおやまづみのかみ)、事代主命(ことしろぬしのみこと)、伊古那比賣命(いこなひめのみこと)、大山咋神(おおやまくいのかみ)、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、弟橘媛命(おとたちばなひめのみこと)、宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)、菅原道真公の八柱です。

拝殿に参詣して横を見ると



『上大井・三嶋神社のムクノキ』として『かながわの名木100選』に選定されている、推定樹齢300年のムクノキが聳えています。その下には



薬師如来堂が建っています。

かつて、日本の寺社は神仏習合思想により分かちがたく共存していました。その中で薬師如来は、山の神である大山祇神と、商売繁盛の神である事代主命が化身した姿と言われています。

しかし、明治元(1868)年に発令された神仏分離令にともなう廃仏毀釈運動によって日本各地で神社の境内にあった仏教的堂塔が破壊され、貴重な文化財が失われてしまいました。そうした中にあって、こちらのように現在でも境内に仏殿が残っている神社は珍しく、かつての神仏習合の様を今に伝える貴重な光景となっています。

薬師堂に詣でて見上げると、



ソメイヨシノの大木の枝に、小さな花がチラホラと咲いていました。この分だと、来週くらいには見頃を迎えそうです。

参道を辞して二の鳥居をくぐると、



辯財天を祀る厳島神社が鎮座しています。今は空堀になっていますが、かつては水が湛えられて厳島神社としての様相を呈していたのでしょう。

放課後子ども教室は、コーディネーターが先週の無意味なわだかまりを引きずったままギスギスした雰囲気を振り撒いていましたが、私はそれを一切無視して、子どもたちに不穏な空気を感じさせないようにして楽しんでもらいました。何が気に食わないのか知りませんが、大人のつまらない諍いに子どもたちを巻きこむような大人気ないことはできません。

最後に子どもたちにスタッフから挨拶をして、どうにかこうにか教室を終えることができました。コーディネーターは最後まで私や他のスタッフに『反省』と『感謝』を強要したそうでしたが、それをガン無視するかたちで

「お疲れ様でした~」

と挨拶して解散しました。

明日は午後から寒くなるようです。折角咲いたソメイヨシノは、無事にもってくれるでしょうか…。

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次年度任用結果報告と『デコポンのワッフル』@横浜あざみ野《雫ノ香珈琲》

2023年03月15日 20時45分15秒 | カフェ
今日、勤務先の小学校に出勤したら、校長先生から来年度の任用についてのお知らせがありました。どうやら来年度も同じ学校での勤務となったようで、転勤は免れました。

例年そうなのですが、次年度に任用されるかどうかが判明するのが3月半ばというのは何とも複雑です。こちらとしても春以降の予定を立てたくても立てられなかったりするので、できれば3月頭くらいに任用の知らせがもらえたら有り難いのですが…。

とにかく次年度の身の振り方が判明したことで、ホッとしながら横浜あざみ野の音楽教室に移動しました。そして、いつものように《雫ノ香珈琲》に立ち寄りました。

今日は体育の授業が多くてお腹が空いていたので、



今月限定メニューの『デコポンのワッフル』をオーダーしました。

お店の看板メニューであるクロワッサン生地のワッフルに、甘酸っぱいデコポンの果実とほろ苦いマーマレードがベストマッチしています。今回はソルベの上に金柑の甘露煮もトッピングされて風味と食感のアクセントになっていて、美味しいコーヒーとともに堪能しました。

明日は、もうひとつの学校の放課後子ども教室の最終日です。先週の修羅場を迎えての教室となりますが、さてどうなりますやら…。
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子どもたちからサプライズ

2023年03月14日 20時20分30秒 | 日記
今日は、勤務校での年度内最後の放課後子ども教室の日でした。

今日は勉強はいつもより短めにして、大人たちから子どもたちに向けて歌を披露したり、私がヴァイオリンやヴィオラを演奏したりしました。最後に子どもたちへ向けてスタッフからメッセージを述べて、全員で《ふるさと》を歌って終わりました。

最後の挨拶をしようと思った時、2年生の子どもたちが前に出てきました。何だろう…と思っていたら、スタッフ一人一人に



サプライズでこんなメッセージカードをくれたのです。

今日の放課後子ども教室は対象学年が1年生と2年生のみのため、来年度3年生になる今年の2年生は対象外になってしまいます。そんなこともあってか、彼らなりに我々への感謝の念を贈ってくれたのでした。

いやぁ…こういうの、ダメですね。私は思わず落涙しそうになるのを堪えながら、子どもたちに御礼を述べました。

勿論、子どもたちを相手にしているからには、楽しいばかりではなくいろいろなことがあります。それでも、こうしたメッセージをもらえると、彼らに少なからず我々大人たちの思いが届いていたのかな…と思えるのです。

今年度も、残りわずかとなりました。来年度がどうなるのかはまだ分かりませんが、自分なりに子どもたちと関わっていこうと思います。

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今日はメンデルスゾーン《ヴァイオリン協奏曲ホ短調》初演日〜アイザック・スターンによる1986年ライブ

2023年03月13日 19時00分19秒 | 音楽
今日は午前中、かなり強い風雨が吹き荒れました。午後には止みましたが、そこからどんどん気温が下がってきました。

ところで、今日3月13日はメンデルスゾーンの《ヴァイオリン協奏曲ホ短調 作品64》が初演された日です。

《ヴァイオリン協奏曲ホ短調 作品64》 は、



ヤーコプ・ルートヴィヒ・フェーリクス・メンデルスゾーン・バルトルディ(1809〜1847)が1844年に作曲したヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲です。そのメロディさえ聴けば誰しもが知っているほどの名曲で、ベートーヴェン、ブラームスのものと並んで3大亜ヴァイオリン協奏曲とも言われています(これにチャイコフスキーを加えて4大ヴァイオリン協奏曲という人もいます)。

この作品について最初に言及されているのは、メンデルスゾーンがライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の常任指揮者の地位にあった1838年、そのコンサート・マスターであったフェルディナント・ダヴィッド(1810〜1873)に送った手紙で、

「翌年の冬までにはホ短調の協奏曲を贈る。」

との内容が書かれていることです。しかし実際に翌年には完成せず、演奏上の技術的な助言をダヴィッドから得ながら作曲は進められ、結局この作品が完成したのは最初の手紙から6年も後の1844年9月16日のことでした。

初演は完成の翌年1845年の3月13日に、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏会において、フェルディナント・ダヴィッドのソロヴァイオリンで行われました。指揮は本来メンデルスゾーンの予定でしたが、体調不良のため副指揮者のニルス・ゲーゼが行いました。

実はメンデルスゾーンは、この作品以前にもう一曲、第1番に相当する《ヴァイオリン協奏曲ニ短調》を作曲しています。ただ、この第1番は1951年にヴァイオリニストのユーディ・メニューイン(1916〜1999)が再発見するまで、永い間忘れられていました。

このホ短調のヴァイオリン協奏曲は実質第2番の協奏曲となるわけですが、ニ短調とは知名度に大きな差があるため、単に『メンデルスゾーンのコンチェルト(協奏曲)』と言う場合には、このホ短調の作品を指すことになります。また、日本の音楽愛好家や音大生たちは、このホ短調を短縮した『メンコン』の愛称で呼び習わしています。

そんなわけで、今日はメンデルスゾーンの名作《ヴァイオリン協奏曲ホ短調》をお聴きいただきたいと思います。20世紀の巨匠の一人であるアイザック・スターン(1920〜2001)のソロで、ロマン派の香り高いヴァイオリン協奏曲の名品をお楽しみください。


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ミニミニグランドピアノの正体は…

2023年03月12日 08時40分25秒 | 日記
以前から拙ブログを御覧いただいている方はご存知かと思いますが、私は文房具売り場に行くと高確率で散財する癖があります。生前、気に入った家電を家族に相談もなく買ってきてしまっていた亡父と同じようなことをしているな…という自覚はあるのですが、これがどうにも治まりません。

ましてや、それが音楽や楽器絡みのデザインだったりすると、どうにも止まりません。今回も『プレリュード』という通販サイトで見つけたものを購入したのですが、それが



これです。

グランドピアノの形をしていますが、実寸は手のひらに乗るサイズ感のものです。これが何なのかというと、実は鉛筆削りなのです。

この鉛筆削り、ちゃんと鍵盤の蓋と上蓋とが開くようになっていて、開くと



こんな感じになります。上蓋にはご丁寧につっかえ棒も着いていて、鍵盤もグランドピアノと同じくちゃんと88鍵印刷されているのです。

見た目だけではなく、勿論削り心地も申し分ありません。そんなに削りカスが溜めこめないので都度都度捨てた方がいいのですが、普通に使っている分には何の問題もありません。

この他に実はもうひとつ買ったものがあるのですが、それはまた追々発表しようと思います。もしこういったミュージックグッズに興味を持たれた方は、是非一度『株式会社プレリュード』のHPを御覧になってみてください。


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東日本大震災発生から12年〜サミュエル・バーバー《弦楽のためのアダージョ》

2023年03月11日 15時40分30秒 | 音楽
今日は3月11日、あの東日本大震災発生から12年目を迎えます。

警察庁の発表によると、東日本大震災による死者の数は宮城、岩手、福島県のほか、東京都など9都道府県で合わせて1万5900人に上っています。また、行方不明者の数は今でも2523人に上っています。

行方不明者の捜索には、これまで延べ70万人もの警察官が投入されてきましたが、死者や行方不明者は去年の3月から人数が更新されていません。また、53人の遺体について身元の特定ができておらず、警察庁は引き続きDNA型鑑定や遺体の特徴を精査するなどして広く情報提供を求めていく…とのことです。

厚木市でも震災発生時刻の14時46分に防災無線の放送があり、歩道で立ち止まって黙祷を捧げる人の姿も見受けられました。私も、我が家の仏壇に線香をあげて合掌しました。

そして、何の因果か今朝午前5時13分に



千葉県北西部と



北海道日高地方とで、ほぼ同時刻に地震が発生しました。まるであの震災からほとぼりが冷めつつある日本国民の心に揺さぶりをかけるかのような未明の地震に

『何も今日起こらなくても…』

と、改めてあの日の恐怖を思い起こさせられた人も多かったのではないでしょうか。

3月11日という日は、日本人にとって決して忘れてはならない日です。はからずも今朝起きた地震をきっかけにして、我々は今一度自身の身の回りの防災対策を見直す必要性に迫られています。

今日は震災関連で亡くなられた全ての御霊に、サミュエル・バーバー作曲の《弦楽のためのアダージョ》を送ります。この静謐な音楽に寄せて、全ての犠牲者の御霊の冥福と、行方不明者の一日も早い発見を祈ります。

合掌。


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暖かさにほころぶオオイヌノフグリ

2023年03月10日 17時25分35秒 | 
今日はまた一段と暖かな陽気となりました。小学校で体育の授業をしている子どもたちが汗だくになってしまうくらいの暖かさで、子どもたちだけでなく大人たちも面食らってしまったほどでした。

急激に暖かくなってきたことによって、様々な花が咲き始めています。桃や沈丁花が咲いている中、ふと足元に目を転ずると運動場の片隅に



オオイヌノフグリの青い花も咲いていました。

紫色に咲く花にはいろいろなものがありますが、青く咲く花というのは実はそう多くはありません。例えばこれまでにも人間の手による品種改良でバラを青くすることが挑戦されていますが、これだけ科学技術が発展した現代においても未だに達成できていません。

それを思う時、これだけ鮮やかに青く咲く花というものは実に貴重な存在であるということができます。ましてや、それが野辺に咲く花とあれば尚更です。

可憐に青く咲くオオイヌノフグリの花に、ひと時心が緩みました。もしかしたら、来週あたり桜も開花してしまうのでしょうか。

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一方的ヒステリー被害のササクレを沈めた名曲《朧月夜》

2023年03月09日 17時50分25秒 | 音楽
今日は、いつもと違う小学校の放課後子ども教室がありました。

子どもたちとあれこれと楽しく過ごして時間に送り出してから、机の除菌や後片付けをしました。そしてミーティングになったのですが、そこで放課後子ども教室の取りまとめ役であるコーディネーターから話がありました。

何だか険しい表情で話し始めたのでどんな深刻な話かと思ったら、先週のセッションの設営に関して

「私の許可も得ないで勝手にセッティングしたりしていた」

とのことでした。曰く、自分が学校側や団体側と何度も話し合いを重ねて企画しているのに、当日その場でコーディネーターの許可も得ずに早くに椅子を準備したりしたことが癇に障ったようです。

基本的なラインは決めていたのでしょうが、実際に動いてみれば計画通りにはいかないと判断する場面というものはどこにでも存在すると思います。あの時も開園予定時刻に椅子の除菌からセッティングまですることを考えたら、早めにしておかなければ確実に間に合いませんでした。

そのことを確認しようとしたのですが、そういう肝心な時に限ってコーディネーターの姿がどこにもありません。それを待っているという悠長なこともしていられませんでしたから、学習アドバイザーたち総出で椅子の準備をして間に合ったのですが、どうやらそれがお気に召さなかったようです。

自分が持ち場を離れてどこかに行ってしまっていたことは富士の頂きに蹴り上げておいての

「自分を通さずに独自に判断すること罷りならぬ!私がルールブックぢゃ!(半泣)」

というヒステリーを聞かされているこちらも辟易させられていたのですが、ここでヘタに反論なんぞしようものなら火に油を注ぐことは明らかだったので言うだけ言わせておきました。自分がいなかったことに対する臨機応変な判断を責め立てられたのですから、気を使ったこちらとしてもそんな一方的なヒスなんぞ聞いていられません。

そんなグダグダなミーティングを終えてからコーディネーター以外と

「お疲れ様でした」

と微妙な顔で挨拶して最寄り駅まで歩いていたら、道すがらに



こんな美しい光景が広がっていました。菜の花畑の向こうに丹沢の峰々の影が連なり、その山の端に霞んだ夕日が沈んでいく中に暖かな春風がそよ吹く…そう、正に文部省唱歌の《朧月夜》の1番の歌詞そのものの世界観があったのです。

《朧月夜》は高野辰之の作詞、岡野貞一の作曲で1914年に発表されました(このコンビが書き上げた中には名曲《故郷》もあります)。その後、文部省唱歌として音楽の教科書に長く採り上げられ、日本の春の原風景を歌う抒情歌として広く愛唱され続けています。

一人の身勝手なヒステリーを一方的にぶつけられてササクレだっていた心が、この風景と《朧月夜》という名曲によってなだらかになっていきました。やはり文部省唱歌という作品は、もっと学校で教えていくべきです。

そんなわけで、今日は日本の名曲《朧月夜》をお聴きいただきたいと思います。NHK放送児童合唱団の歌唱で、美しい日本の原風景を思い起こしながらお楽しみください。


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一足早く桜を堪能『桜ぷりん』と『さくらの紅茶』@横浜あざみ野《雫ノ香珈琲》

2023年03月08日 18時00分18秒 | カフェ
出勤時こそ寒かったものの、日中はぐんぐんと気温が上昇していきました。昼休み頃には20℃にまで達し、外で遊んでいた子どもたちが汗だくになって戻ってきたほどでした。

今週から学年末仕様の授業体制に入り、全学年で最大5時間授業となりました。その限られた時間の中で学習目標は達成しなければならないので、先生方も大変です。

そんな小学校勤務を終えて後片付けを済ませてから、横浜あざみ野の音楽教室に移動しました。そしていつものように《雫ノ香珈琲》に立ち寄りました。

先週は新メニューの『デコポンのワッフル』をいただいたので、今日は違う新メニューを試してみることにしました。そして、



『桜ぷりん』をオーダーしてみました。

こし餡を加えて和風に仕立てたミルクプリンの上に桜を散りばめたジュレがトッピングされ、生クリームと桜の花の塩漬けが添えられています。桜餅を思わせるような味わいが心地良い、桜の咲き始める今の時期ならではのデザートです。

今日は



これまた新メニューのさくらの紅茶と組み合わせて、



一足早い桜尽くしと洒落込んでみました。ふわりと香る桜の香りは、何とも言えず心地良いものです。

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終了間際に買い替えるハメに…

2023年03月07日 20時00分50秒 | 音楽
今日は放課後子ども教室のある日でした。

教室の最後に月替りで歌を歌っていて、私が電子ピアノで伴奏をしているのですが、先週弾こうとしたら音を伸ばす外付けのサスティーンペダルが効かなくなっていました。その時は鍵盤からなるべく指を離さないようにしたりしてどうにかやり過ごしたのですが、それでもピアノの音が伸ばせないというのはやはり不便でした…。

なので、帰りの電車の中でネットショッピングで新しいペダルを購入しました。そして届いたのが



これです。

以前のペダルはKORGの純正だったのですが、このサスティーンペダルはCASIOやROLANDの電子ピアノにも使える優れものです。早速使ってみましたが、十分に使用に堪えるものでした。

機械というものはいつか壊れるものですが、何もこんな終盤になって壊れなくてもいいのに…と思わずにはいられません。まぁ、これで今後しばらくは買い替えなくていいということで良しとしましょう(汗)。

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風に香る春の使者

2023年03月06日 17時00分17秒 | 
昨晩から降り始めて朝まで残っていた雨も上がり、日中は穏やかな陽気となりました。そんな中を歩いていると、独特の花の香りが漂ってきました。

『これは…!』

と思って風上に向かってみたら、



やはり沈丁花の花が咲いていました。

基本的に、私は花の香りというものがあまり得意ではありません(特にバラの花の香りは本当にダメです)。そんな私でも、数少ないながら好きな花の香りがあります。それが梅の花と梔子(クチナシ)、金木犀、そしてこの沈丁花です。

沈丁花の香りが風の中に漂ってくるようになると、春がすぐそこまで来ているな…ということを実感することができて、実に嬉しいものです。あとは、いつ重い上着を朝から着ないでも出かけられるようになるかが気になるところです。

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今日はヴィラ=ロボスの誕生日〜20世紀の名手から依頼された《ギター協奏曲》

2023年03月05日 17時15分35秒 | 音楽
暖かだった昨日とは打って変わって、今日は朝から陽の差さない肌寒い陽気となりました。夕方頃からは予報通り雨も降ってきたので、昨日のうちに洗濯を済ませておいて本当によかったと思います。

ところで、今日3月5日はヴィラ=ロボスの誕生日です。



エイトル・ヴィラ=ロボス(1887〜1959)は、全9曲の《ブラジル風バッハ》などで広く知られているブラジル出身の作曲家です。

独学で作曲を勉強し、クラシックの技法にブラジル独自の音楽を取り込んだ作風を確立したことで知られているヴィラ=ロボスは、南米のみならず20世紀を代表する作曲家の一人でもあります。また多作家としても知られていて、交響曲から小品に至るまでヴィラ=ロボスの全ての作品数は1000を超えています。

ヴィラ=ロボスの作品といえば何と言っても《ブラジル風バッハ》が筆頭ですが、今回は彼が精通していたギターのための作品をご紹介しようと思います。それが《ギター協奏曲》です。

ヴィラ=ロボスの《ギター協奏曲》は、1951年に作曲された作品です。独奏ギターのバックにフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トロンボーン各1本ずつと弦五部という比較的小規模なオーケストラを伴うことから《ギターと小管弦楽のための協奏曲》とも言われる時もあります。

ヴィラ=ロボスはギターの作品も多く遺していて、1929年には



『ギターの神様』とも呼ばれている20世紀最高のクラシックギタリストのひとりアンドレス・セゴビア(1893〜1987)に《12の練習曲》を献呈しています。そして、後にセゴビアから

「ギターのための協奏曲を作ってほしい。」

という希望が出され、それに応えるかたちでこの協奏曲が作曲されました。

はじめ《協奏的幻想曲》として作曲された時はカデンツァが存在していませんでしたが、後にギター協奏曲に改められた時に新たにカデンツァが加えられて現在のスタイルになりました。初演は1956年2月6日に依頼者であるセゴビアの独奏により行われ、ヨーロッパ初演は1957年にBBC放送を通じて



セゴビアと共に20世紀最高のクラシックギタリストのひとりに挙げられ、後にリュート奏者としても活躍したジュリアン・ブリーム(1933〜2020)により行われました。

そんなわけで、今日はヴィラ・ロボスの《ギター協奏曲》をお聴きいただきたいと思います。マルコ・トプッチのギター独奏で、ラテンの香り高いギターのための協奏曲をお楽しみください。


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今日はヴィヴァルディの誕生日〜バッハのチェンバロ協奏曲の原曲《調和の霊感》より『4台のヴァイオリンとチェロのための協奏曲 ロ短調』

2023年03月04日 17時30分17秒 | 音楽
今日は朝からいいお天気になったので、たまり気味になっていた洗濯物を済ませてしまいました。その後は、ひたすらデスクワークに勤しんでいました…。

ところで、今日はヴィヴァルディの誕生日です。



アントニオ・ルーチョ・ヴィヴァルディ(1678〜1741)は、イタリア・ヴェネツィア出身のバロック音楽後期を代表する作曲家の一人で、ヴァイオリニスト、ピエタ孤児院の音楽教師、カトリック教会の司祭、興行師、劇場支配人でもあった人物です。ヴァイオリン協奏曲『四季』を筆頭とする膨大な数の協奏曲の他、室内楽やオペラ、宗教音楽等を作曲したことで知られています。

上の肖像画は音楽の教科書にもヴィヴァルディのものとして掲載されているものですが、このボローニャの図書館に収蔵されている肖像画はあくまでもヴァイオリンを持った男性像だというだけであって、ヴィヴァルディの姿であるという確証はありません。むしろ正確なのは



マルケ地方出身の風刺画家、ピエール・レオーネ・ゲッツィ(1674〜1755)が描いたこのカリカチュア(風刺画)です。

ゲッティは1723年にオペラを上演するためにローマを訪れていたヴィヴァルディと出会い、そこで上のヴィヴァルディのカリカチュアを描きました。下のキャプションに

『赤毛の司祭(ヴィヴァルディの仇名)1723年のカプラニカ劇場上演演目のオペラを作った作曲家』

と書かれているので、これはヴィヴァルディに間違いありません。

意地悪な風刺画ですので鼻などデフォルメされていますが、直接会っているだけあってヴィヴァルディの容貌の特徴をよくとらえているといわれています。この当時、ヴィヴァルディは45歳でした。

さて、ヴィヴァルディの膨大な作品の中から何を紹介しようかと思ったのですが、ちょうど一週間前にバッハの《4台のチェンバロのための協奏曲 イ短調》を載せたこともあるので、今日はその原曲をご紹介しようと思います。それがヴァイオリン協奏曲集《調和の霊感》の中の『4台のヴァイオリンとチェロのための協奏曲第10番 ロ短調』です。

《調和の霊感》は、かつてヴィヴァルディが勤めていたピエタ孤児院の子どもたちに演奏させるために書いた全12曲のヴァイオリン協奏曲集です。全体は4台、2台、ソロヴァイオリンのための作品が交互に登場する構成で、今回の作品は10曲目にあたります。

ヴァイオリンのソリストが4名もいる協奏曲というのもなかなかありませんが、ヴィヴァルディはかなりの数の作品を遺しています。その中でもこの第10番は特に巧妙に書かれていますから、バッハが編曲する原曲に選んだのも頷けます。

そんなわけで、ヴィヴァルディの誕生日である今日は《調和の霊感》の中の名曲のひとつである『4台のヴァイオリンとチェロのための協奏曲第10番 ロ短調》をお聴きいただきたいと思います。イル・ジャルディーノ・アルモニコによる演奏で、4台のヴァイオリンとチェロ、弦楽合奏が奏でる綾織りのような音楽をお楽しみください。


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満開の河津桜@小田原城址公園本丸広場

2023年03月03日 17時35分17秒 | 
昨日私が出勤しなかった間に、勤務している小学校での『6年生を送る会』は無事に終わったようでした。今日出勤したら子どもたちが次々に自分たちのパフォーマンスを報告してくれて、見られなかった私も心温まるものを感じました。

3月に入ったことで全ての学年で短縮授業となり、1・2年生は4時間で、3年生以上も5時間で授業が終わることになりました。それに伴って私もいつもより早く開放されることになったので、久しぶりに小田原城址公園に寄り道してみることにしました。



春の青空の下にそびえ立つ天守閣の近くには



一本だけ河津桜の木があり、



鮮やかなピンク色の花を満開にさせていました。ここから河津桜越しに天守閣を見ると、



こんな感じの美しい景色を堪能することができます。

本丸広場の片隅にあるとはいえソメイヨシノがまだ咲かない中にあってはかなり目立つので、多くの人がこの河津桜の下で写真撮影をしていました。ただちょっと気になったのが、多くの人が河津桜の枝を引っ張って自身の顔の近くまで持っていった状態で写真撮影をしていたことでした。

こうした行為は、コロナ禍前に中国人観光客が日本各地の桜の名所で行っていた所業で、桜の木を傷める恐れがあることから問題視されていた蛮行でした。それを、こともあろうに日本人が平気でやらかすような状況を目の当たりにして、暗澹たる心持ちになったのでした。

花は目の前でジロジロ『見る』ものではなく、ある程度の距離から『眺める』ものです。こうした言葉のニュアンスを的確に捉えた上で、上品なお花見をするよう心がけたいものです。

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子どもたちとワールドワイドなライブセッション

2023年03月02日 17時50分05秒 | 音楽
今日は、いつもの勤務先とは別の小学校の放課後子ども教室の日でした。いつもなら宿題をさせたりするのですが、今日は体育館で音楽会を鑑賞する企画がありました。

今日は小田原市で活動している『小田原ディジュミー』という団体においで願って、子どもたちの前でライブをしていただきました。



オーストラリアの管楽器ディジュリドゥの演奏で開幕したライブは、



中国の二胡や



トルコのズルナ、



沖縄の三線(さんしん)といった世界各地の楽器の演奏が披露され、子どもたちは初めて見たり聴いたりする楽器に見入っていました。

楽器奏者の他にもダンサーの方もいらしていて、









まるで天鈿女命(あめのうずめのみこと)のように軽やかに舞ってみせてくださいました。特に女子たちは、その美しい所作とたおやかな身のこなしに見入っていたようでした。

後半では



子どもたちが知っている歌を手話を交えて歌ったり、子どもたちに様々な打楽器を持たせてのセッションタイムになったりと、盛り沢山な内容でした。本当ならセッションタイムの写真も撮影したかったのですが、私もセッションに参加して楽しくなってしまっているうちに、気づけばすっかり撮影するのを忘れてしまっていました…。

学年末に入ったこともあって、放課後子ども教室が開催されるのもあと数回だけとなりました。そんなタイミングでの今回のライブは子どもたちにも喜んでもらえたようで、こちらとしても何よりでした。

明日は桃の節句です。

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