今日は、いつもとは違う小学校の放課後子ども教室の最終日でした。晴れ渡った空の下を歩いて小学校に出勤する前に、いつも寄っている鎮守様に最後のご挨拶をすべく
郷社三嶋神社に参詣しました。
こちらの御社は源頼朝が治承4(1180)年に平家打倒のために挙兵して源氏を再興したことを祝し、現在の静岡県三島市に鎮座坐している三嶋大社から御分霊を勧請して建てられました。古くは源氏のみならず、足利氏や小田原北条氏からも大願成就の御社として崇敬されていたと伝わります。
石造りの鳥居と青銅製の鳥居をくぐると
立派な拝殿が見えてきます。こちらの御祭神は大山祇神(おおやまづみのかみ)、事代主命(ことしろぬしのみこと)、伊古那比賣命(いこなひめのみこと)、大山咋神(おおやまくいのかみ)、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、弟橘媛命(おとたちばなひめのみこと)、宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)、菅原道真公の八柱です。
拝殿に参詣して横を見ると
『上大井・三嶋神社のムクノキ』として『かながわの名木100選』に選定されている、推定樹齢300年のムクノキが聳えています。その下には
薬師如来堂が建っています。
かつて、日本の寺社は神仏習合思想により分かちがたく共存していました。その中で薬師如来は、山の神である大山祇神と、商売繁盛の神である事代主命が化身した姿と言われています。
しかし、明治元(1868)年に発令された神仏分離令にともなう廃仏毀釈運動によって日本各地で神社の境内にあった仏教的堂塔が破壊され、貴重な文化財が失われてしまいました。そうした中にあって、こちらのように現在でも境内に仏殿が残っている神社は珍しく、かつての神仏習合の様を今に伝える貴重な光景となっています。
薬師堂に詣でて見上げると、
ソメイヨシノの大木の枝に、小さな花がチラホラと咲いていました。この分だと、来週くらいには見頃を迎えそうです。
参道を辞して二の鳥居をくぐると、
辯財天を祀る厳島神社が鎮座しています。今は空堀になっていますが、かつては水が湛えられて厳島神社としての様相を呈していたのでしょう。
放課後子ども教室は、コーディネーターが先週の無意味なわだかまりを引きずったままギスギスした雰囲気を振り撒いていましたが、私はそれを一切無視して、子どもたちに不穏な空気を感じさせないようにして楽しんでもらいました。何が気に食わないのか知りませんが、大人のつまらない諍いに子どもたちを巻きこむような大人気ないことはできません。
最後に子どもたちにスタッフから挨拶をして、どうにかこうにか教室を終えることができました。コーディネーターは最後まで私や他のスタッフに『反省』と『感謝』を強要したそうでしたが、それをガン無視するかたちで
「お疲れ様でした~」
と挨拶して解散しました。
明日は午後から寒くなるようです。折角咲いたソメイヨシノは、無事にもってくれるでしょうか…。