共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

聖徳太子1400年遠忌記念《聖徳太子と法隆寺》展

2021年09月02日 21時00分20秒 | アート
今日も若干肌寒い雨模様の中、上野公園の東京国立博物館に出かけました。今日はここで開催されている



《聖徳太子と法隆寺》展にやってきました。

今年は聖徳太子の没後1400年の節目の年にあたるため、奈良国立博物館と東京国立博物館とで記念の特別展が開かれました。緊急事態宣言の発令を受けて中止されるのではないかと危惧していましたが、さすがにこれだけ頻発されるとその強制力も及ばなかったようです(爆)。

12時からの日時指定券で会場に入ると、第1会場には法華義疏(ほっけぎしょう)や梵網経(ぼんもうきょう)といった書や金銅仏、更に



聖徳太子と聞いて真っ先に頭に浮かぶ『聖徳太子二王子像(模写)』等が展示されていました。昭和の人間からすると、この顔を見ただけで壱萬円札や伍千円札を想起してしまうのですが…。

その他には



西院伽藍の聖霊院の本尊である秘仏の聖徳太子坐像(国宝)を、かなり間近で拝観できるように展示してありました。この御像が法隆寺で御開帳になる機会は滅多に無い上にかなり遠目にしか拝観できないのですが、瞳の色が分かるくらいの距離で拝観したのは初めてです。

第2会場には法隆寺金堂の世界が広がっていて



須弥壇の四方を護る日本最古の四天王像の内、写真の多聞天立像(国宝)と広目天立像(国宝)の2体が展示されていました。こちらも金堂の中ではかなり遠くからしか拝観することができませんが、今回は表情や細部の彩色が観て取れ、全方位展示なので現地では絶対に観ることのできない背面まで隈なく鑑賞することができました。

そして、金堂の本尊釈迦三尊像の右手に坐ます



薬師如来坐像(国宝)が全方位展示されていました。こちらも普段は薄暗い金堂内の高い須弥壇の上の更に高い台座の上に鎮座坐しているためあまりハッキリと拝観することはできませんが、今回は目線が合うくらいの近さで拝観することができるようになっていて、貴重な御背中もじっくりと鑑賞することができました。

他にも



東院伽藍の夢殿内に安置されている行信僧都坐像(国宝)や





伝橘夫人念持仏と厨子(国宝)も全方位展示されていて、現地でも観られない角度からじっくりと鑑賞することができる貴重な体験となりました。

また、先月にも行きましたが



同時開催中の聖林寺十一面観世音菩薩立像の展示にも行ってきました。こちらも全方位展示で



御寺では近づけないような距離での拝観は勿論



御寺では絶対に観ることのできない御背中も存分に拝観することができました。

会場を出たところに聖林寺の副住職がいらして、御朱印を頂けるということでしたので



今日の日付の入った御朱印を頂戴しました。

その後お話をさせていただいたところによると、現在聖林寺では観音堂の改修工事が行われているということでした。しかも完成後には何と全方位展示となるそうで、御寺でも御背中を拝めるようになる予定なのだそうです。

聖林寺展を出た本館の館内で、東洋館の地下にあるミュージアムシアターで法隆寺金堂のVR映像の放映があるという案内があったので



早速行ってみることにしました。凸版印刷による高精細なVR映像によって、僧侶でも特別な法要以外では立ち入ることのできない金堂内部や仏像、壁画を鑑賞することができ、なかなか興味深いものでした。

終演後には記念にスクリーンを撮影する時間も設けられ、





居合わせた人たちが思い思いに写真撮影をしていました。

私が最後に法隆寺や聖林寺に参拝したのは2010年の平城遷都1300年祭の時でしたから、あれから奈良の各所の様子もいろいろと変わっただろうと思います。あれからもう10年以上も経ってしまいましたが、そろそろ奈良にも行きたくなりました。


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