いつでも夢を

　いつでも夢を持ちたいものだ。たとえそれが、臨終の間際であったとしても。今夜もしたたか酔ってはいるが、明日こそは、私の歌が人口にカイシャクされるに違いない。と、希望を抱いていよう。でも、石川啄木みたいに、死後評価されても、何にもならないよね。人間死んだらお終い。家族が、子孫が評価されても、当の本人は何にも分からないんだから、つまらないよね。いやいやそうでもないか。その後の法事も代々にわたり丁重に営んで貰えるかもしれないし。疲れた。疲れた。もう寝るわ。