にのじ@ばよりん的日常

バイオリン弾きにのじの日常生活!
仕事や遊び、色々書き込んでます。お気軽にコメントを書いて下さいね!

ついに

2006-06-13 14:49:19 | オーケストラ
日本の指揮界の重鎮「岩城宏之」先生が亡くなりました。

体調が優れず入院をなさっていたのですが今朝方に。
最後の仕事は先月の我々との「武満徹の宇宙」の練習初日のようです。
その日も車椅子に乗せられて現れ練習も早々に帰られたのです。
次の日にドクターストップがかかり指揮は高関さんに交代となりました。

今月初めの「午後のコンサート」もキャンセルとなり心配していたのですがやはり。
来月には定期を振る予定にもなっていて体調を整えている所だと聞いてはいたのですが残念です。

首の手術からこれまで様々な病気と戦いながら、何度も再起は不能かと思われた所を奇跡的に復活。
昨年末にはベートーベンの交響曲を9曲連続で演奏するなどその健在ぶりを示されていてまだまだこれからもと思っていたのです。

私が最初にご一緒させていただいた演奏会は東フィルの定期で「春の祭典」を演奏した時です。
もう20年以上前の事になるんですね。
ちょうどご自身の著書でも話題にしていたのですが「春の祭典」を暗譜で振って失敗してからスコアを見て指揮していたのを今回は暗譜で振ると宣言されて。
「イワキのハルサイなら安心です」と当時のコマーシャルに引っ掛けて冗談を飛ばされていました。


東フィルが合併した時など非常に心配をなさって、それから我々の指揮台にのぼる回数が増えたように思います。
夏のサントリーホールでメシアンばかりの演奏会を苦労しつつ演奏したことも思い出されます。
思い出すときりがありません。

心からご冥福をお祈りいたします。


最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (どみ)
2006-06-14 09:30:04
銀座を歩いていて、電光ニュースで知りました。

体調を崩されていても岩城先生はまた還って来ると思っていました。

人はいつか死ぬとは言え、岩城先生にそれは結びつきませんでした。

くしゃくしゃっとした笑顔が思い浮かびます。

ご冥福をお祈りいたします。
返信する
悲しいです (にもじ)
2006-06-14 10:05:30
岩城さんの演奏はいつもフレッシュでワクワクする思いがあり大好きでした。

昨年のラヴェル、一昨年の新世界と本当にみずみずしい演奏でした。

特に「新世界」の斬新さは忘れられません。

今年の定期にはたくさん乗ってくれると喜んでいたのに。

とても悲しい、

長い間の病気との闘いも終わり楽になれたことがせめてもの救いです。

ご冥福をお祈りします
返信する
岩城さん (にのじ@ばよりん)
2006-06-14 23:07:20
どみ様、にもじ様。



コメントを有難うございます。



岩城先生にはよく怒られました、ちょっとでも気を抜くと雷が落ちるのです。

でもその後でクシャクシャの笑顔で昔話や冗談をとばされて、もうあの笑顔を見ることも出来ないのですね。



ここ何年か先生は「一切解釈というものはしない、楽譜に書かれている通り手を加えず演奏する。」と繰り返しおっしゃってましてそれが独特のすっきりとした演奏に反映されていたように思います。



最後の練習の時、その様子が尋常では無く予感めいたものがありましたがそれにしても早すぎました。

まだまだご一緒したかった。
返信する

コメントを投稿