にのじ@ばよりん的日常

バイオリン弾きにのじの日常生活!
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一声

2008-09-11 01:58:00 | オーケストラ
今日はオーチャードホールで「シンフォニック・ニューヨーク」という名前のコンサート。
ガーシュインとバーンスタインというアメリカ、いやニューヨークを代表する2人の作曲家のスポットを当てたコンサート。
勿論ウェストサイドやラプソディー・イン・ブルーもやりますが、山下洋輔さんをフィーチャーしたラプソディーは何時にも増してエキサイティングなのですが、今日の出演者の中でひと際輝いていた若者がいます。
弱冠19歳の清水翔太君、彼の声と歌唱力、表現力、どれをとっても文句なし。
特に際立ているのがその「声」です。

彼はブラックミュージックを歌います。
ラップもR&Bも何でもござれ。
今日歌ったのは「スタンド・バイ・ミー」に自作の「アイシテル」、そしてガーシュインの「サマータイム」の3曲。
昨日のリハーサルではまず「スタンド・バイ・ミー」を合わせたのですが、最初の「When the night」という一声を聞いただけで驚愕しました。
小柄で何処にでもいるような日本人の青年から発せられたその声は、アメリカのR&Bシンガーの中でも最上級のシンガーだけにしか出せない声だったのです。
しかもその声は時には女性のような声にも聞こえるし、まぎれもない男性の声にもなる。
そのベルベットのような声で自由自在に歌いまくるのです。

圧巻は山下洋輔さんとの「サマータイム」です。
二人が持てるものを存分にぶつけ合い、協調して作り出すその世界のなんという豊かさ。
ニューヨークのアポロ・シアターで歌い、アメリカ人をノックアウトしたという話は紛れもなく真実です。
本物です、彼は本物のシンガー。
将来が非常に楽しみな若者と共演させてもらった事が今日の収穫。

ですがこのコンサートは明日11日にもあります。
9月11日にニューヨークのちなむコンサートをやる事にも意義があると思います。
でもそれ以上に明日は彼がどんな声を聞かせてくれて、どんな音楽をやってくれるのかが楽しみです。


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