にのじ@ばよりん的日常

バイオリン弾きにのじの日常生活!
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体重

2007-11-12 01:10:57 | オーケストラ
今日のオーチャード定期、1曲目はモーツァルトのピアノ協奏曲第23番。
この曲は数あるピアノ協奏曲の中でも私が1番好きな曲です。
この曲を聴く、または弾く時に感じる喜びは深く大きいものがあります。
ところが今日は本番で弾きだしたら全然調子が出ない、左腕が固まってしまったかのような感じで動かない。
おかしい、構え方も普段通りにいかないし音程も取れない。
いったいどうしたのだろうか?
肩当てがずれているのか、それとも何か体が故障でもおこしたか。

最初の前奏の部分を弾きながらあれこれと原因を突き止めようと試しつつ、しかしもがけばもがく程にどんどん嵌っていく。
前奏が終わってソロがピアノで歌いだした頃にオケはちょっとした休みの部分があります。
そこへきて初めて自分がタキシードの上着の裾をおしりで踏んづけていたことに気が付きました。
自分の体重で自分を縛り付けていたようなもの。
ちょっと腰を浮かせて踏んでいたタキシードを解放すればこれが何ともいい感じに。
今までの苦労が嘘のように快調になって一安心。
いやいやお恥ずかしい限りでありました。

後半はブルックナーの6番でしたがこちらは何だか疲れがどっと出てしまって集中力が切れてしまいました。
実をいうと昨日は定期の練習の後に他の仕事の練習があったのです。
ところがこの練習が何ともいけない、はたしてこの練習は意味があるのかと疑問が湧いてくるような練習。
指揮者が喋ってばかりでどうにも音楽にならない。
細かいことにいちいち拘って音楽をやっている気持ちになれないし。
ちょっと先が思いやられる、そんな練習だったのです。
定期の練習の後にそんな練習だったので一気にモチベーションが下がってしまい変な疲れが体に残りました。

そのせいかブルックナーが始まってしばらくするとスタミナが切れたのです、心も体も。
何とか最後までは保たせましたが演奏を楽しむゆとりなどは無く、ひたすら間違えないようにと奮闘して終わってしまった感じでした。
ちょっと辛い本番、ゲネプロまでのあの素晴らしい一体感から自分だけ疎外されてしまったような気分。
こんな日はただただ疲れが加速します、家に帰り着いてソファーにどっと倒れ込んでしばらく動けませんでした。

年に何回かこんな本番はあるのですが、まさかチョンさんの指揮する定期でこうなるとは思いも寄りませんでした。
ちょっとショックです。