頼子百万里走単騎 "Riding Alone for Millions of Miles"

環境学者・地理学者 Jimmy Laai Jeun Ming(本名:一ノ瀬俊明)のエッセイ

2011年4月香港&深圳(香港中文大学の招聘)

2019-03-12 10:36:15 | 旅行

地理学の教材としては極めて不適切な1枚。しかしここから読み取れる世界情勢は少なくない。小生的には右側の鶏と妓を意図的にかけているのか気になった。

Russian 590,Mainlander 260,Local 260,Malaysian 210。

東京あたりの近未来もまさか。。。。

26日
 初めての羽田国際線。日系航空会社がほとんどで、空港の規模も小さい。今後どこまで拡張できるのか? 今回は九龍を経由せず、リムジンバスで上水(深圳の近く)まで山(新界)を超えて移動し、地下鉄(東鉄)で1区間というルートで深圳入り。これが一番安く深圳入りする方法である。
 3年前にひどい目にあった例のホテルにチェックイン。今回は1階のロビーにカウンターができていたので騙されようがない。入口の外には相変わらずその手の騙子(詐欺師)が控えていた。
 夜、中国治安最悪地帯であった羅湖村をのぞいてみる。3年前に群がっていたベトナム少女と手配師おばさんは姿を消していた。治安が恐ろしく改善されているようだ。湖南料理を見つけたので辛い水煮鯉魚と米線を注文。流しのギターがやってきて1曲5元で歌うという。曲目リストは古い。「こんな古歌興味ない。」と何人かやり過ごしたあと、やむなく一人に「上海灘」を歌ってもらう。そのあと足裏マッサージで1時間。まわりの客は香港からのおじさんたちばかり。しばし広東語のおしゃべりに付き合う。

27日
 午前中、香港へ移動する。昨日と違って香港の入境手続きがものすごく混んでいる。想定より1時間はロスした感じだ。香港中文大学は東鉄の大学駅そばの斜面に広がっている。大学のアレンジしたハイアットも駅の反対側にある。沙田の内湾を望む風光明媚な所。九龍までは地下鉄乗り換え2本(約30分)の場所だ。

28日
 おかゆ、ミルクティー、トーストの香港式朝食20HKドル。小生的には辛味が欲しいところ。800ころ校内に入り、建築学院を探す。校内地図には出ていない。保安要員に道を聞く。彼に普通話はあまり通じない。「ケーンチュクホックユン、ハイピントウ?」で通じる。示された建物までは徒歩5分。入り口が複雑だ。反対側に通り抜けられない。一回出て反対側から入りなおす。ちょうど別の大きな会議をやっていた。香港人と思しき女子学生に訪ねる。すぐにはわからなかったが数分電話で調べてくれた。そんなに建築学院は小さな単位なのか。実はさらにそこから徒歩数分の建物の5階であった。セミナー開始30分前に会場入り。今回の招聘手配の一切をしてくれたK君とP嬢(ともに博士1年)、そしてH院長にアキバ系のお土産を渡す。3人とも地元である。P嬢(実は梅州客家人)はとても流暢だが、K君の普通話のレベルは小生の10年前という感じだ。内地(大陸)からの留学生、参加学生は雰囲気でわかる。地元の学生は雰囲気が東京の日本人大学生そのまんまだ。
 冒頭シンガポール国立大学の黄(ウォン)先生が講演。テーマは小生とかなりかぶっている。明日の話題を少し変えなくては。黄先生曰く、「職場では英語。家ではマンダリン。」。しかしなぜ名前は広東語なのか? そのあと学生からの発表がいくつかつづき、小生はその多くにコメントを求められた。半分くらいの学生(重慶大学など内地からのスポット参加)は普通話での講演であった。せっかくの機会なのに教育上よくないと思う。欧米からの参加者は2名、シンガポールからの華人系参加学生は数名。あとは地元と内地で、合計50名くらいの行事となった。学生の発表内容は広く建築(意匠と環境のみ、構造はなし)に関わるもので、人文地理学的、歴史地理学的視点の発表も多く、とても楽しいセミナーであった。長恨歌や新上海灘などの映画やドラマを素材にした民国時代の上海都市研究が面白かった。残念ながら3割くらいの発表がキャンセルになり、準備不足と思しき発表も目についた。ストレートな批評をする小生は、彼らに怖い先生と映ったか? ハルピンからの留学生C君(現在上海・華東師範大学講師)およびその彼女H嬢(上海人:報道関係)と広東料理の夕食。彼らの広東語も板についたものだった。

29日
 香港立法議会の黄議員と面識を得た。彼は香港の環境族議員で環境NGOも主宰している。とても有益な交流となった。原発と復興関連の話題がほとんどであった。天津大学の徐教授。彼女は東大生産研の出身だ。彼女の恩師は小生の高校の先輩であるF名誉教授。孟子の一節「自反而縮雖千万人吾往、、、」は、小生の母校諏訪清陵高校の校訓である。小生もそうであるが、卒業生には独立独歩の人材が少なくない。この故事に徐先生も感動してくださった。点心中心の昼食後、小生の講演となった。冒頭震災に関連した中国と香港からの暖かい支援に対する謝礼を述べ、お決まりの手品(省エネルギー窓ガラスの実験)からスタート。30分の持ち時間をアップテンポで話し通す(今回は英語)。
 セミナー終了後、おいしいものを食べようとモンコック(旺角)を目指す。夕方の大学駅はかなり混んでいる。3年ぶりのモンコック。あまり変わっていない。前回泊まった安ホテルは名前が変わっていた。辛い米線を掻き込んでから、巨大な頼尿蝦(らいりうはー)を食べようとうろうろしていたら映画館の前に出た。関雲長、新・チャイニーズゴーストストーリー(イーフェイ主演)、3D肉蒲団(結局これを見る)が上映されていた。(中国初のそっち系作品なので)著名な日本人AV女優も出演していたが、音声はきれいに吹きかえられていた。館内はガラガラ。字幕付き広東語だ。かなりいい復習になった。1本見終わってからベトナム屋台でフォーを掻き込みホテルに戻る。

30日
 午前中ハイアットを出発し、東鉄で羅湖を目指す。線路に沿って太い上水管が走っている。香港は電力も水資源も内地に依存しているのだ。大学駅からは15分程度で羅湖駅に到着。内地からの戻り客だろうか。下車後一斉に入境目指して走っていく。内地→香港と違い、それほど混んでいない。1200ころ、先日と同じホテルにチェックイン。
 ホテルの隣にアウトドアの海鮮レストラン発見。お待ちかねの頼尿蝦(巨大なシャコ)を注文。1時間後、ほろ酔い加減で部屋に戻る。相変わらずホテル(同じ建物の違う階にある別のホテル)のスタッフのセールスが凄まじい。女性の手配のみならず、盗品やコピー商品など。

5月1日
 10時半にチェックアウト。今日の香港入境はすごい混雑だ。早めに出て正解。見知らぬ米国籍華人同士が変な普通話で喧嘩している。内地並みの民度か。入境後、今度は東鉄の券売機が不調でここが大混雑。1時間のロスを見込んでいたのは大正解。上水で空港リムジン乗り場を探すのにちょっと苦労。20分待って乗車。その先渋滞はなく、空港には2時間前に到着。点心を食す。蟹の卵のせ焼売は最高。蝦餃がでてこない。タイムアウト。「ハーカウ モーロイ(蝦餃没来)」 怒りのキャンセル。残念。

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2012年4月8日(中国版東スポ)

2019-03-12 10:34:14 | 日記
中国にはフライデーや週刊ポスト、東京スポーツのような性格(お父さん向け?)のメディアが存在しない。と思いきや、著名な新聞サイトにときおりそんなセンスの記事も登場する。写真の構成など、日本のそれらよりも大胆かつ斬新で驚かされる。人権への配慮は不十分な印象あり。留学生に聞いてみると、朝日新聞とフライデーが同じ媒体に共存しているようなもの、という。中国語学習のmotivationとしてはどんなものでしょう?
https://news.163.com/
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2012年4月3日(劣悪旅行会社)

2019-03-12 10:33:26 | 日記
中国人団体ツアー専門の旅行会社というのがあって、今回のゲストはそこと契約。移動はミニバス(10人乗り)。ガイド兼運転手の力量にあきれた。カーナビをつけているのに見ようとしない。目的地の大きな看板が前方に見えているのに目に入らない。我々がそれを見て「ああ、つきましたね。」と話していると、何を勘違いしてかあわてて脇道にハンドルを切る(本人は車が入り口に着いたのと勘違い)。日本で長年ビジネスをやっている割に、日本流ビジネスのよいところをまったく学んでいない。そのくせ河口湖泊、朝一で箱根の温泉、午前中都心数か所観光、午後から大学で会議、などという、人間GPSみたいな人にも容易ではないスケジュール(中国社会ではステロタイプな日本観光の定番)を平気で提案(当然却下)してくる。案の定、東大生産研正門集合のところ、定刻に、東大教養学部の正門についたと来電。こちらが2人でよかった。学生を訪問先へ先に行かせる。
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2012年4月5日(諸葛亮と周瑜)

2019-03-12 10:32:26 | 日記
普段小生が好んでしているのは、諸葛亮と周瑜が交わすような会話。直接的な表現ではない。比喩が多い。言外に含めた内容が少なくないが、お互い相手の腹の内をしっかり読んでいる。ハリウッド映画のピンポン玉みたいな会話も似たようなものか。日本人と違い、外国人との会話はストレートが基本、以心伝心は通じない、などという指南も目にするが、それって実に風情がない。このような例もあるではないか。
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2012年4月6日(新感覚中国語教室)

2019-03-12 10:30:40 | 日記
つくば周辺の皆様、私たちは新感覚中国語教室です。
・学習費用が安い。(教材費のみ月額3500円。1時間あたりにするとたったの500円。)
・座学よりは実践重視。「教室」という名前ですが、「談話室形式」で楽しく学んでいきます。学校形式(先生と生徒の集合教育)とは少し異なります。
・大学教養の中国語クラスや民間の中国語学校とは異なる「中国の今」を反映した斬新な生きた教材・カリキュラム。
・初学者からビジネスまで幅広いニーズに対応。入門編(文法、発音)からドラマ鑑賞、論文執筆、講演、専門討議まで。
・中国各地の名物料理試作。(数か月に一度、調理実習を行います。)
・少数民族カルチャー紹介。広東語などの方言にもチャレンジ。
・中国に限らず、周辺アジア諸国の文化(タイ、モンゴル、韓国など)にも触れます。
・教材持込大歓迎です。(あなたの読みたいものや覚えたいものはなんでしょうか。)
・参加者は国籍不問です。(中国語教師の力量上、日本語または英語での説明を理解できることが条件です。)
・個人情報保護の原則や研究者倫理の範囲で、参加者の皆さんの中国語能力向上の過程を、中国語学習教材の開発や中国語教育理論の研究にフィードバックさせていただきます。
<在日中国人の方へ>
・日本語教室としての参加も歓迎です。(中国語または英語での説明を理解できることが条件です。)
つくば市二の宮公民館にて毎週水曜夜7時から90分間。
「たのしい中国語教室」(たの中)(代表・高田青史)
・当団体はいわゆる成人向け交流サイト「楽しい中国ホテル(略称:たの中)」とは無関係です。
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2012年4月7日(タダ見サービス)

2019-03-12 10:29:55 | 日記
昨年まではQQLiveなるソフトで話題の映画がタダ見できてしまったが、中国本土限りという自主規制を始めたらしい。最近網易(126)のサイトも映画のタダ見サービスを開始。中国本土か香港(英語の字幕もある)の作品がメインであるが、日韓や洋画も交じっている(そのうちトラブルになるだろう)。昨日見たジェット・リー主演の「白蛇伝説」でも「Avatar」と同じ温帯カルスト地帯(おそらく湖南省張家界)の景観が使われていた。白蛇の物語自体は杭州(西湖)ですね。
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2012年4月9日(軍人の資質?)

2019-03-12 10:29:08 | 日記
武勇伝というほどではないが、2010年2月、妙高高原でのクロスカントリースキー合宿に参加するおり、仕事の関係で長野市に前泊し、当日宿舎で東京からバスで来る本隊を待ち受ける予定であった。突然の大雪に、列車は黒姫駅でストップ。東京からのバスもかなり到着が遅れそう。インターを降りて駅で拾ってもらおうかと思ったが、さらに到着を遅らせるのは申し訳ない。妙高へのタクシー待ちも長蛇の列だった。駅で地図を見たら近くのサービスエリアまでわずか2km。意を決し、持参したMy板を実用交通手段に仕立てる。道路には十分な積雪があった。荷物を背負い、クラシカル走法で頑張っていると、徐々に上り坂になった。バスは当面つきそうにないが、こっちもきつくなってきた。最後の上り坂数百mで、地元の軽トラのおじさんに助けられた。感謝。サービスエリアで待つこと30分。バスの本隊にタイムロスさせず無事合流に成功。もしかしたら小生には軍人の資質があったのかもしれない。はたまた生来の地理学者のゆえか。(しかし46のおっさんがやることか。)
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2012年4月9日(Tzoneとは)

2019-03-12 10:28:15 | 日記
FBで旧友から顔写真付きで連絡があるたびに思うのは、女性でいうTzoneは一生変わらないものだということ。顔の真ん中から上なので、肉が下がって変形することもないし、肉がつくような場所でもない。時効寸前の犯人が捕まる決め手となるのもこれだろう。
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2012年4月14日(国語力を磨こう)

2019-03-12 10:27:29 | 日記
小生の出身高校は、弁論の習慣や生徒の自治をモットーとしていた。小生自身もそれを誇りにしていたと記憶している。しかし高校時代の小生は弁論が嫌いだった。大勢の前で話をすると、(今風に言えば)たいていスベっていた。大学に入り、高校で培われた血が騒いだのか、学生自治にかかわるようになって、あんなものはママゴトだった、と思えるようになった。弁論しなければならない機会も増えた。自治とは政治情勢と切り離して議論できない問題であり、時に危険とも背中合わせになるものなのだ。思想信条の押しつけに抵抗し、守るべき自由を守らなくてはならないこともあるが、権利の要求だけに終始してもいけない。自治には社会的責任が伴うものだ。
小生の今の業界は話せてなんぼ、書けてなんぼの世界である。小論文すらきらいで苦手意識を持っていた小生からすると、現在の日々の活動は別世界のことに思えるかもしれない。たとえ理工系であれ、能力の基本は国語にほかならない。国語の能力は一生伸ばしていかなくてはならないものなのだ。
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2012年4月19日(台湾人ではありません)

2019-03-12 10:26:26 | 日記
新浪やQQ空間などで小生の文章を読んだ人の3割くらいが、小生を台湾人だと思いこんでいるらしい。そこまで上手に書けているつもりはないし、日本語のようにNativeでないことがすぐばれる言語というのはめずらしいのだろうか?
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