オープンソース地理空間テクノロジーを支援する非営利法人であるOSGeo財団の日本支部を作ろうという動きがいよいよ具体化する。
OSGeo財団は、米国オートデスク社が新版のMapGuideをオープンソースソフトウェアとして公開するに当たっての受け皿となる組織を模索したことがきっかけになり、その後の試行錯誤の結果、MapServerやGRASSなどの主要プロジェクトが合流して現在の形態となっている。
こ
の日本支部については、2月の段階でメーリングリストのディスカッションで好意的なコメントを得て、私を含め4名の発起人を集めたのだが、当時は
OSGeo財団のガバナンスモデルも未完成で結果として延び延びになっていた。最近になってその発起人である大阪市立大学のベンカテッシュラガワン先生
(OSGeo財団のBoard of director)、同じく升本眞二先生、オートデスク株式会社の野田和徳氏、そして私の間で活動を開始し始めた。
まず、国内向けであるが、先週火曜日(16日)にオートデスク株式会社が開催する記者説明会において、日本国内におけるMapGuide Open Sourceの支援を本社ISD部門の副社長のChris氏がコミットし、あわせてMapGuideだけに留まらず、OSGeo財団日本支部の支援も表明した。
私もその説明会のあと、Chris氏本人、そしてシンガポールから来たアジア太平洋本社のDirectorのRoger氏らといろいろ情報交換を行ったが、一連のオートデスクのオープンソースコミュニティに対するコミットメントが組織を通じて本気であることが確認できた。
次に、本部向けであるが、日本時間の先週金曜日の深夜(というか午前様)に開催されたOSGeo財団のBoard meetingにおいて、ベンカテッシュラガワン先生から
・16日の記者説明会の報告
・世界最初となる”地域支部”の役割、任務、権限等の明確化の必要性
・9月を目処に組織を立ち上げる意向である旨
等々を報告し、議論を行った。
それにあわせ、日本以外のアジア地域におけるOSGeo財団のプレゼンスを高めるためのアクティビティについても議論が行われた。
日
本を除くアジア地域においては、学術研究レベルでのオープンソースGISツールの活用は認知されつつあるが、民生レベルにおいてはまだまだである。経済的
に圧倒的に恵まれている日本は、単に自らの国における活動に留まらず、アジア地域全体における支援活動をするべき責任がある。私のように民間企業を経営し
ている日常からは、どうしても国内の顧客動向だけが頭の中を占有してしまうが、学術分野に軸足のあるラガワン先生と升本先生のフォーカスはいつも広く、ス
パンは長い。お会いして以来、両氏からはいつもインスパイアされている。
OSGeo財団日本支部は、ともすれば欧米一辺倒になりがちなオープンソースコミュニティにおける、アジアのハブとしての機能を持たせるようにしたい。
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