横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

位置情報、地理情報に関するサービス、その他日常生活から思ったことを気ままに記す不定期のんびり日記

いざ、自転車通勤!

2010年09月29日 22時06分15秒 | スローライフ
 週末に自転車をゲットした小生。なのに、昨日までずっと雨降りという、何ともシアトルのような横浜の天気。親潮の冷たい空気と黒潮の暖かい空気の接点に位置する南関東を体感するしかない。

 ようやく3日ぶりに天気が回復した今日、自転車で初出勤に挑戦した。

【行き】
 ルートは自宅のある丘の中腹から、大岡川沿いにだらだらと下って、河口のある桜木町からみなとみらいへ向かう、総延長12キロあまり。車だとおよそ40分弱、電車と徒歩を使うと45分弱かかる。

 朝9時前に自宅を出る。いつものように背負子にMac関連を詰め込んで、さあ、出発。自転車で1キロ以上走るのは実に数年ぶり。ちょっと無茶かなぁと心配と緊張で、出発する前から汗が出まくり。そのため、うっかり自宅玄関にカギをかけるのを忘れてしまった(数時間後に自宅に立ち寄った妻が発見して叱られる)。こんなことはこの家に引っ越してきてから初めて。危ない危ない。

 自転車は歩道ではなくて車道を走るべき、となっているが、鎌倉街道は交通量も多く、車と同じ位のスピードでスイスイ走らないとかなり危険である。当方、へたれ足腰の中年オヤジ。電動アシストを使っても全然スピードが出せない。結果的に歩道をたらたらと上大岡まで進む。緩やかな下り坂のはずだが、歩道の段差も多いし、今朝は向かい風(北風)が結構強くて、思うようにならない。また、排気ガスの臭いもかなり強く、体には全然良くない。

 ちょうど中間地点あたりの弘明寺を過ぎてからは大岡川の側道を下る。ここは交通量は少なく静か。相変わらずゆっくり走る(というか早く走れないだけ)。それでも、まだ緊張していて、風景を眺めるゆとりが全くない。「ああ、しんどいなぁ」と、疲れがたまってきたところで、ようやくみなとみらいの高層ビル群が見えてきた。そこで気合いを入れて、みなとみらいの駐輪場まで到着。自宅を出てから1時間ほどかかった。背負子を外すと、背中は汗でグッショリ。やっぱり着替えがいると思った(が、今日は持ち合わせが無し・・・)。


【帰り】
 行きは、基本的には緩やかな下り坂なので、足の疲れは実はそれほどでもなかったが、帰りは逆の上り坂である。おまけに既に真っ暗になっているので、いろいろ心配になる。

 いつもよりも早めの、午後7時過ぎに会社を出る。今度は大岡川の反対側の側道を上る。行きと違って弱い追い風なので、緩やかな上り坂でも、それほど負荷に感じない。地形的には上大岡あたりまでは海抜はそれほど無いので、むしろ、行きよりもスピードが出せている気すらする(結果的には気のせいであった)。疲れてきたのは上大岡を過ぎてから。少しずつ上り坂が始まる。電動アシストがあるから何とかこぎ続けていられるが、無かったら太ももがしんどくて仕方ないだろうと思う。そして、鎌倉街道から自宅までは、丘を登る坂道。電動アシストのモードをhighにして、汗をかきながら上る。

 結局帰り道も1時間ほどかけて自宅に到着。背中はやっぱり汗だくだ。歩こうとすると、なんだか足がガクガクする。足ばかりではなく、ハンドルを持つ腕から肩もガクガク。筋力が落ちているどころか、筋肉を使っていなかったので、これは仕方ないことだ。ただ、行き帰りとも無事通勤できたことがうれしい。達成感に思いっきり浸れる。

 ちなみに、バッテリーの方は基本的にlowモードを使ったので、往復で半分ほど使ったのみ。これならば通勤には不足無い。また、前後輪の重量バランスも取れているし、走行中の姿勢にもあまり無理がない。晴れの日ならば、今後も自転車で通勤しようと思う。

 ところで、荷物を取りに自宅2階へ階段を上ろうと思ったら、「お、重い」。思わず叫んだ。「アシストが欲しい!」。

新しいバイクを購入。

2010年09月26日 18時33分13秒 | スローライフ
 生まれてこの方、華奢な体つきであった小生、メタボとはついぞ無縁だと思っていた。高校生時代に54キロだった体重は、社会人になって一人暮らしをしていた時には、栄養不足で49キロまで減ったことがあるが、おおむね55キログラム前後で変化が殆ど無かった。

 ところが、昨年、股関節痛に悩まされて以降、めっきり運動量が減り、さらに基礎代謝が減ったのか、ここ1年で4キロも体重が増えてしまった。こんなことは初めてである。そして結果は、自分のお腹に見事に可視化されている。これが自分とは認めたくない・・・orz

 もともとスポーツをすることに無縁の小生、体を動かすことと言えば、歩くことか自転車に乗ることくらい。「ならば自転車に乗って、ついでにOSMのログ取り(かなりのモチベーション!)をしよう」と思い至った。

 私のバイクは1988年に購入したARAYAのMuddy Fox。ここ数年、雨ざらしになったままで放置しており、時々乗るとギアがうまくチェンジしないなど、あちこちひどい状態になっていた。最近ではフレームに歪みが来はじめていて、スピードを出すとがたつく有様。

 ただし、そうしたバイクの老朽化以上に難点だったのは、自分の足腰の衰えだ。最近では平地を走る時ですらしんどく感じてしまって、これでは坂道だらけの横浜では何もできなくなってしまう。

 そこで、たどり着いたのが、「電動アシスト付き自転車」。ママチャリスタイルでない、ロードバイクスタイルならば、見てくれも良かろうと。
ネットで調べてみると、小生のような「中高年足腰へたり気味」ライダーの評判はすこぶる高い。

 ということで、買ってしまった。
 ヤマハのPAS Brace

 乗ってみたら、近所の心臓破りの坂道も、それなりの負荷で上れてしまう。ダラダラ坂道も足に疲れがたまらない。これなら、Mac類を満載した背負子を背負って、みなとみらいの会社までの12キロも往復できそうな位である。涼しくなってきたので、一度挑戦してみよう。

マピオンにGoogleマップ「ストリートビュー」

2010年09月15日 00時31分05秒 | 地理情報関連
 マピオンにGoogleマップ「ストリートビュー」機能が実装されたというニュースは、私がフォローしているツイートだけでも結構賑わっていた。

 私は、最初のツイートを読み、すぐに「では、次は地図をGoogleマップにする番ですね」とコメントしようと思って、書いて実際に送信を仕掛かったところで、「待て待て、それでは品がないな」と思い直して取りやめた。

 ツイートをちらちら見ていたら、結構驚いているというリアクションがあったのだが、正直なところ、私には殆どそういう感情はなく、「あ、これでマピオンがまた使いやすくなったな」と。

 私は、マピオンがどのような事業モデルを意図しているのかについてはコメントする立場ではない。あくまでも一利用者としてのコメントである。

 地図のパワーユーザーとしては、同じエリアでも複数の地図が存在していて、それを用途に応じて使い分けるというのが最も贅沢である。今は、地図と言った際には、いわゆる昔ながらの「地図」だけではなくて、空中写真、ストリートビューなどもコンテンツも広義の地図なので、未だ地図しかないサイトは、とても物足りなかった。地図サイトとしてのマピオンは、地図に掲載されている地物情報を重視している点で高く評価をしているが、空中写真やさらにストリートビューが無いため、コンテンポラリーな需要を満たしてくれず、結局GoogleマップあるいはYahoo!マップを使うことが多くなっていた。これで、またマピオンを使うという選択肢が復活したので嬉しい。

 さて、こんな感じでいつの間にかGoogleが外堀ばかりか、内堀を埋め始め、天守閣に大手をかけている・・・と一抹の抵抗を感じないわけではないが、世界を席巻する圧倒的なジオクラウドの存在を否定して独自路線を突き進むことは、自動車の存在を否定して馬車で運送業を継続するようなものだ。自らがそのジオクラウドになることができないのであれば、そのジオクラウドを利用して別のアプローチを探す方が賢明である。

 でも、「瓢箪から駒」ではないが、地図そのものをGoogleマップに替えるのは当面は止めてほしい。いろいろ改善していると主張しているGoogleマップだが、正直とても不満だらけだからだ。縮尺に応じた適切な注記表示設計がなっていない。あ、これも一利用者としてのコメントである。
 

FOSS4G2010は、商業的には成功したか?

2010年09月14日 23時01分06秒 | OSGeo/FOSS4G
 FOSS4Gの報告を急ぎ足で行ってきたが、ここで少々考察を。

 私は、広い意味でのFOSS4Gコミュニティが健全に成長するためには、開発者やユーザーコミュニティだけでなく、事業領域としても成立する(=企業がその分野でやっていける)必要があると常々思っている。地理空間情報の分野は、その顧客の多くは事業者であり、故に、その事業者にソリューションとしてFOSS4Gを活用できる企業の存在無くして、持続可能なコミュニティはあり得ないと思う。

 今回のカンファレンスに参加して、商業的な成功という意味で、いくつかの問題を感じた。

 このイベントを資金的に支えているのは、カンファレンスのスポンサーと参加者の登録料である。従って、スポンサー(展示出展を含む)がたくさん集まり、参加者も多数集まることが、資金的なカンファレンスの成功を意味する。しかし、私は、主催者の採算面での成功はしたと思うが、商業的な意味での成功にはほど遠いと思う。カンファレンスの成功は、主催者だけでなく、スポンサー、参加者の3者が共に満足する成果を上げて初めて達成されるからだ。


【スポンサーシップ】
 今回、スポンサーは、上からプレミア(4万ユーロ)、プラチナ(2万ユーロ)、ゴールド(1万ユーロ)、シルバー(5千ユーロ)、ブロンズ(1万5千ユーロ)と5段階用意された。数百人(しかも購買決定権者とは言えない開発者が主体)のカンファレンスとしては決して安くはない。仮に1万ユーロ(107万円相当)を支払って、どれだけのリターンが見込めるのかをスポンサー企業は判断する。「FOSS4G業界」を知っている人であれば、1万ユーロでの商業的なリターンはほぼ無理だとわかるだろう。プラチナスポンサー(2万ユーロ)のProdevelopは、今回のカンファレンスのホスティングカンパニーだから、意地でも出しているので別格として、1万ユーロのゴールドスポンサーは、企業としてはオートデスクだけである。オートデスクは、OSGeo財団の成立に関わっている経緯で、「名誉ある立場」として賛助しているので、これも別格。そうなると、5千ユーロのシルバースポンサー以下が、実際に意味を持ってくる。

 シルバースポンサーにはGoogleやESRIが名を連ねているが、彼らにとってこの金額(5千ユーロ)は痛くもかゆくもないレベルで、しかも彼らはFOSS4Gでのプレーヤーでもない。「本業は別だが、FOSS4Gとは何らかの縁があるから・・」という意味合いだ。そして一つ地元の大学が入っている。これもFOSS4Gのプレーヤーではない。事業で本気なのはそれ以外の2社のみだ。ブロンズスポンサーには、北米あるいは欧州で事業活動を行っている小規模の企業が並んでいる。このシルバースポンサー以下こそが、FOSS4Gを”飯の種”として日々頑張っているのだ。

 ところでオークニーは20名ほどの小企業だが、この規模で「FOSS4G専業」として事業を成立させている点で、世界でも数社(アメリカのOpenGeo、(かつての)カナダのDM Solutions Group、スイスのCamp2Camp、オーストラリアのLisasoftなど)しかいない”大手”企業の一つである。それぞれの地域で、顧客にFOSS4Gを活用したソリューションを提供している。なお、OpenGeoは、北米を中心とする英語圏の巨大な市場にリーチでき、しかもコアツールの開発に特化する方向なので、オークニーのような(VAR)も顧客にできるという点で、一種独特の地位にある。

 そうなると、実際にFOSS4Gで事業を成立させている小企業群こそが、カンファレンスに参加して事業を伸ばすことができなければ、何のためのスポンサーシップなのか、となる。私は、前回のシドニーでも、今回のバルセロナでも、この点については大きな問題があると感じている。

 まず、この下位クラスのスポンサーシップでは、展示ブースもなく、発表の優先配分枠もなく、単にロゴが表示されるだけ(申し訳程度に無償入賞枠が1ないし2名付くが)である。会社独自のフライヤーも参加者に配布できない。ブース展示も別料金である。これでは、カンファレンスへの寄付に近い。さらに、オークニーのような、遠方からの参加の場合は、参加者の交通費を考えると、スポンサーシップは大変な負担になる。もし、スポンサーシップによって、商業的なリターンが見込めるのであれば、ストーリーが変わってくるのだが・・・


【参加料】
 スポンサーにとって重要なのは、やはり参加者数である。バルセロナでは869名と、2007年のビクトリア(カナダ)を超える過去最大の参加者数になったとは言え、まだまだ世界規模のカンファレンスとしては小さい。これだけFOSS4Gが世界各地で認知されて来ていて、FOSS4Gのコミュニティが盛んな欧州での開催でありながら、どうして1000人を超えなかったのだろうか。

 これは、参加料金設定が割高な設定であることが理由だと思う。確かに、O'ReillyのWhere2.0のような「本物」の商業カンファレンスや、大手のベンダーのユーザーカンファレンスの参加費は、数日間の開催で10万円以上することが多い。それに比べれば、通し参加で465ユーロというのは”半額”設定なのでぐっとリーズナブルに見えるが、両社共に出てみるとわかる。価格と提供内容のバランスがFOSS4Gカンファレンスはまだ取れていない。

 大手の商業カンファレンスは、スピーカーの人選、セッションの内容の吟味、参加者のフォローコミュニティ(facebookやlinkedinなど)の提供、しっかりした展示内容が伴っていて、高額の参加料金の意味が参加すると納得できるものが多い。また、参加者も、商業的に成立している事業領域やベンダー製品で、大きな商いを実現している企業からが多いので、何のかんの言っても支払えることが多い。一方、FOSS4Gは、公募参加型に故に、発表セッションの”当たり外れ”が大きく、主催者が発表内容の充実を個別に指導することはしない。実際に、今回はQGISのワークショップの講師が「無断欠席」してしまうという、有償カンファレンスではあってはいけないアクシデントに見舞われた。また、先に書いたとおりFOSS4Gは市場として発展途上の領域であり、事業的に成功している企業は少ない。スタートアップや、非営利に近い業態も多い。従って、そのようなセクターからの参加者にとっては、すんなりと支払えるレベルではないことも多い。


【運営方法】
 FOSS4Gカンファレンスが、商業カンファレンスと違う点は、オーガナイザーは毎年世界各地を持ち回るので入れ替わり、ノウハウが組織的に蓄積されないことだ。

 企画面で、ここ数年は読みと詰めの甘さを目の当たりにする。今回も、ケープタウン以来の、実態を無視したスポンサーシッププログラムや割高な参加料金が是正されておらず、コミュニティを支える企業や参加者の実態から乖離してしまっている。そして、カンファレンスプログラムが発表されたのが開始1週間ほど前だったり、実際の運営に当たって、ポスターや展示ブースを訪問するための時間が実質的に設定されていなかったり、主催者側からのアナウンスがなされなかったりなど、”素人”ボランティアの弱点が出てしまっている。


【ではどうすべきか?】
 これらの点に関して、解決策として私が考えるのは、「実態に合わせる」ことが必須だと思う。

 まず、会場選択。ケープタウン以来、その国の一流の会場を使用している。すなわち、その時点からコスト高になっている。従って、解決策は変なメンツは捨てて、そういうカンファレンス会場を使わないことだ。地方都市でも良いので1000人位にフィットするリーズナブルな場所を探すべきだ。

 次に、スポンサーシップ。2007年までの、小規模企業が参加してメリットのある方式に戻すことだ。日本円で数十万円を支払えば、展示ブースも得られ、配布物もできるというパッケージがあれば、オークニーだって十分展示の検討ができる。

 そして、参加者数の確保のためには、参加料をワークショップ含めても5万円程度、セッションのみで3万円程度まで下げ、参加者数を大幅に増やすことだ。事前申し込みの締め切りを極端に前に持って来ず、また当日申し込みの1日金額もバルセロナのような300ユーロのような割高にせず、これもリーズナブルな設定にするべきだ。

 最後に、最も大事なのは、オーガナイザーが、カンファレンスのワークショップや発表セッション自体の質の向上に、もっと口うるさくあるべきだ。性善説もいいが、「無断欠席」は論外でも、「準備不足」のセッションを放置していたら、「来年も参加しよう」と思う人が減ってしまう。


【コミュニティの成熟を願って】
 いろいろ問題点を指摘したが、このFOSS4Gコミュニティは、まだまだ”開発者”達が運営の中心にあり、彼らにプロ並みのスマートなカンファレンスの運営を期待するのは酷なところがある。しかし、冒頭に書いたとおり、FOSS4Gコミュニティが健全に成長する上で、”商業的なマナー”を学び、適切に取り入れていくことは必要不可欠だ。私も、ぼんやりと今まで感じていたが、このカンファレンスに参加して、一層その思いを強くした。幸い、OSGeo財団でカンファレンスの責任者をしているのは、私もよく知っているJeff McKennaなので、ここで書いた内容を彼にメールで送ルことにしよう。
 

FOSS4G2010 Barcelonaからの帰途

2010年09月12日 17時25分08秒 | OSGeo/FOSS4G
 金曜日の朝、8時半のフライトに間に合うべく、早朝にホテルをチェックアウト。毎日時差ボケもあって睡眠不足がたまっているのに、5時間も寝られず早朝起きとは・・・トホホ。

バルセロナ空港の朝

 バルセロナは夏時間を採用しているので、朝8時頃といっても日本の6時半位の感じである。飛行機のタラップを上る際に雲間から見える光が美しい。気温は20度位、日中も30度は行かないし、乾燥しているので大変過ごしやすかった。

ミュンヘン空港

 帰路はミュンヘンの空港で乗り換え。ここで5時間半待ち。気温は14度。飛行機を降りる際にひんやりとした空気を感じる。空港内を歩く人達には半袖よりも長袖が圧倒的に多い。整然とした広い空港ではあるが、空港マニアor免税品大好きでもない小生にとっては、さすがに苦痛。同じルフトハンザでも、もう一本(2時間ほど)遅いバルセロナからの便にしてもらえれば楽だったのだが、「航空会社未定」って格安券は、航空会社がどこになるリスクに加えて、どの便に振られるかというリスクもあるのだ。

昼食はドイツ料理

 空港の中で、ちょっと雰囲気の良さそうなレストランで昼食を取る。久しぶりにスペイン料理以外を口にする。ソーセージがかなりおいしかった。他のメンバーは本場のビールを味わっていたが、小生はもう体力が限界だったのでミネラルウォーターで済ます。

 今回、フランクフルト、バルセロナ、ミュンヘンの3つの空港に行ったが、いずれもどの日本の空港よりも広くて機能的だ。成田空港のターミナルビルの狭い割には無駄の多い作りにはどうかと思っていたが、今回の出張で、良いお手本を見ることができた。直線上に伸びたターミナルビルならば、導線がシンプルで迷いにくいし、設備のメンテナンスも安価にあがるはず。ちなみに、9月11日の前日だったからかもしれないが、アメリカの航空会社の乗り場だけは、特別にセキュリティが追加されていた。

帰りはA340で
 
 行きは大型機のA380だったが、帰りはA340という中型機。室内の騒音は最新のA380に比べてやはりうるさい。乗った機材はエコノミー座席にもモニターが装備されている改良型だった。いずれにしても、エコノミー座席で11時間はひたすら忍耐である。

 土曜日の朝10時過ぎに成田に降り立ち、「あれれ?」。ねっとりとした熱気が体にまとわりついてくる。まだ夏がこちらは続いていたのだ。この一週間は、やはり避暑に行ってきたわけか・・・

 成田エクスプレスに乗り、横浜へと向かう。自宅へ着くと午後1時過ぎ。ホテルを出てちょうど24時間後だった。旅の疲れは相当なものだが、ともかく無事に戻れて良かった。

バルセロナといえば・・・

2010年09月12日 15時08分28秒 | OSGeo/FOSS4G
 バルセロナといえば、やっぱりガウディだ。

 ホテルから徒歩5分ほどで、有名なサグラダファミリアに到着する。映像で見たことがあったが、実物は巨大でしかも手がめちゃくちゃ込んでいる。未だに工事中という話も、ここに来て、普通のビルの建築現場のようにクレーンが建設資材を上げ下げしているのを見ると実感。
世界遺産 サグラダ・ファミリア
近寄ってみると、そこら優に細かな装飾、それも独特のものが施されている。

塔の中の螺旋階段
塔の中にもエレベータがあって上れる。ただし、下りは螺旋階段のみ。狭くておっかないが、これも独特のデザイン。

サグラダ・ファミリアでは、ばったりと某Iさんに出会う。おもわず「Iさんと出会うなう」とつぶやこうと思ったが、海外パケットは麻薬なので我慢。

カサ・ミラ
独特の外観をしているが、これが街中に普通に建っている。これも世界遺産。高級アパートメントとして建てられたそうだ。なるほど、キッチンやバスルームも意匠が随所に施されている。

カサ・ミラの屋上
室内も屋上も”不思議”な装飾や実用性を兼ねたちょっとした遊びがある。この”トンネル”は実用性はないように見えるが・・

カサ・バトリョ
カサ・ミラから歩いて程なくの所にある。お金持ちの邸宅のリノベーションとして作られ、いまだ個人所有だそうな。Webサイトも発見。

階段
入り口すぐの階段に目を奪われる。なんだこのうねうねは・・・

上層階
上層階は鯨の骨のようなアーチが続く。ともかく世界観のかたまりのような建物。

 このカサ・バトリョは、カサ・ミラと同じく住居なのだが、そこら中うねうねとなっていて、いったいどうやって四角い家具を並べて置くのだろうかなどと、庶民的に悩んでしまう。


 続いて、海を見下ろす丘の公園「グエル公園」へと向かう。

グエル公園
 ガウディは公園までプロデュースしてしまったのだが、解説によると、不動産会社が邸宅地として造成しいた宅地が売れなくて公園にしたらしい。当時でいうところのバブル崩壊の後処理か。またまた非対称の通路を造っている。

これ!
このは虫類アートこそ、>FOSS4G2010のシンボルロゴの元。

分譲住宅?
こんな分譲住宅、いったい誰が買うのかなぁ???

エントランス
 これが公園(旧分譲住宅地)の入り口から。バブリーだなぁ・・・誰が買うのか?
それに、かなり丘を登らなければならないので、よほどの趣味人でないと住まないと思う。通勤通学、買い物、すべて不便だし。日本も、1990年頃に、奇抜な意匠の分譲住宅がいくつも発表されたけど、あの時買った人って、時代の勢いに酔っぱらっていたんだろうな。それがバブルなんだ。

 ガウディの作品群と、その作られた経緯を知るに至り、日本のあのバブルな時代がたまらなく懐かしく感じた(が、その時日本にはガウディ級がいなかったわけだ・・)。

FOSS4G2010 3日目(最終日)

2010年09月12日 13時31分55秒 | OSGeo/FOSS4G
 FOSS4G2010の3日目は最終日。朝9時から夕方ギリギリまでセッションが続く。
オークニーからのプレゼン

 今回、オークニーからは、あたらしいプロジェクトであるPostLBSの紹介を行う。これは、Geospatial Webサービスを実現させるRESTfulなWebAPI。オープンソースとしての公開は、来月を目標にしている。ちなみに写真の左側はOSGeoのプレジデントArnulfさん。それぞれのセッションにはモデレータがボランティアで付き、講演者紹介、タイムキーピング、質疑応答の司会などを行う。ちなみに、この時間帯は講演者が一人ドタキャンしてしまうというアクシデントがあった。

 ポスター

 ポスターは、1Fのロビーの壁をぐるりと取り囲んで貼られている。初日は人もまばらだったが、徐々に増えてきた。ただ、セッションに参加するのに忙しく、また昼食も「並ぶ」のに時間を取られてしまったため、私にはじっくり見る時間がなかった。とても残念。もう主催者側が時間配分で配慮してもらえればと思った。

 OSGeo4Wの国際化プロジェクト

 大阪市大他によるOSGeo4Wの国際化プロジェクトの発表。30分間の持ち時間のうち、最初の10分をJeffも交えた英語の「漫才」でつかみを取るあたりは、さすが関西のカルチャーか?! つかみが終わると、突如真剣な表情になってJeffから中身を説明。彼もすっかり関西のやり方を身につけたと思われ。Jeffの言葉で、「日本でこのプロジェクトを手伝って初めて、今までのOSGeo4WだけでなくOSGeoが”英語以外”の人達にとっていかに困難であったかを知った」というのは重みがある。Jeffという、我々は強力な理解者を得た。

 セッションが終了して、最後のクロージング。
 ここで、OSGeoのTyler Mitchellから、昨年同様にOSGeoのアクティビティについて報告がある。

 以下は、横軸が2008,2009,2010年(2010年はカンファレンス時点まで)。
メーリングリストの購読者数
 オレンジがユニーク購読者、緑が合計購読者、青はメーリングリストの数

Webサイト訪問
 オレンジがヒット、緑がページ、青はユニーク訪問者

地域支部
 ちょうど40になっている。

開発者のコミット
 青がコミット数、緑がコミッター(コミットする人)数

FOSS4G参加者
 一昨年(ケープタウン)、昨年(シドニー)は、景気と地理的な理由で低迷したが、今年は急増。右端は2010年の予想!?

Sol Katzアワード

 FOSS4Gに対する貢献を表彰するSol Katzアワード。今年はノースカロライナ州立大学のHelena Mitasova先生が受賞した。Helena先生は、あのGRASS本をMarkus Netelerと共著したことでも知られているが、10年以上にわたってFOSS4Gツールを教育現場で採用してきている。その実績が評価された。女性では初めての受賞である。


来年はコロラド州デンバーで開催

 FOSS4Gとしては初のアメリカ合衆国での開催。デンバーはUSGSがあるなど、GeoSpatial分野での拠点。日本からもアプローチしやすいので、参加者も多くなるだろう。

今回の運営者達

 今回のFOSS4Gを成功させた地元のメンバー(全員ではないが)に皆がエールを送る。中央がLorenzo。皆さんお疲れ様。

最終的には869名参加登録

 当日申込者を含めると、最終的な参加者数は過去最高の869名に。欧州だから1000人位行くのかな、と私は思っていたのだが、参加費用が実質5万円位かかることを考えると、最後で躊躇する人も多かったのかもしれない。

会場出口で

 カンファレンス終了後、参加者達が名残惜しそうに出口付近で話している。ワークショップを含めて4日間、セッションだけだと2日半ではまだまだ足りないと思う。

日本支部の会議

 このあと、会場そばの公園で日本支部の運営メンバーが集まって、FOSS4G2010 Tokyo/Osakaなど、秋の活動について会議。こういう機会でもないと、ボン在住の岩崎さんとも会えない。ちなみに、現時時刻の午後7時を回った頃。夏時間のために、まだこんなにも明るい(逆に朝は暗い)。

乾杯
 
 今回は、オークニーからは5名が参加し、無事目的とする成果を上げることができた。ということで、最後はホテルのそばのレストランで打ち上げ。今回の参加では、良い刺激をそれぞれが受けたようだ。

生ハムはおいしかった!

 バルセロナでは、生ハムが本当においしかった。打ち上げでも生ハムを注文。だが時差ボケもあって、さすがに疲れがたまっているので、軽く食事をして皆部屋に戻る。

FOSS4G2010 2日目諸々

2010年09月09日 23時31分23秒 | OSGeo/FOSS4G
 FOSS4G2010の二日目の報告を少々。

昼食は長蛇の列

 参加者が多いと1時間の昼食時間も大変なことになる。私は40分並んで、食事にありつけた時には、残り時間が10分しかなかった。

嘉山さんの発表

 OSGeo日本支部メンバーからは、嘉山さんが発表。QGIS+GRASS+pgRoutingで、洪水予測と洪水の広がりに応じた最適避難経路を算出するクライアントアプリケーションの事例。商用製品(しかもエクステンションを加えて)を使わないとできないと思い込んでいる人は、これを見るがよい。この発表は(多分)秋のFOSS4G Tokyo/Osakaでも聞けると思う。

 さて、展示会場ではプロプラエタリの雄、ESRIとFOSS4Gで急成長のOpenGeoがブースを隣り合わせ。何かを象徴するか?
ESRIのブース

その隣はOpenGeoのブース

毎年好評のベンチマーク

 昨年までのMapServer v.s. GeoServerから、今年はMapnikなどのオープンソース、さらに商用製品(ERDAS, Oracle, CadCorp)も加わって、一大イベントに成長。(ESRIは最初参加の意向を示していたが、昨年と同様に途中から辞退した→パフォーマンスまでクローズな社風と思われ)
 皆がフェアになる条件が結局難しくて、ツール(企業)によっては、その結果を公開しない権利を認めることにしたそうだ。

ツールが勢揃い

 例によって?地べたに座って各自紹介。椅子ぐらい用意してもらえばいいのに・・・

今年はMapServerの圧勝

 測定はベクトル、ラスターそれぞれreprojectionの有無で行い、その複合型のテストも行われた。結果としては、MapServer(FastCGI)が高いパフォーマンスを示した。詳細は後日公開されるので、ぜひ参照してもらいたい。

 このベンチマークは、ツールそれぞれのコミュニティのフェアな競争として、開発エンジニア達には大変良いモチベーションになっているようだ。例えば、Mapnikは、これに参加したいがために新たにWMSサーバ機能を開発したそうだし、ERDAS, Oracle, CadCorpそれぞれの参加者も、参加して良かった、来年も是非、と話した。特に商用のツールは、(正直に)このようなベンチマークをしたことが無くて、このベンチマークを行う中で、様々なバグの解消とパフォーマンス改善が実現したと報告している。これを見ると、FOSS4Gコミュニティは、少なくとも開発者レベルでの”プラットフォーム”になっていることがわかる。

最後に替え歌が登場

 ベンチマークの発表は粛々と進められたのだが、予定外のWMSベンチマークの歌が突然出てきて、会場は大爆笑。ぜひ歌詞のバカバカしさ(爆)を聴いてください。

ディナー会場

 カンファレンス恒例のディナー。市中のレストランで行われる。

ディナー風景

 こういう落ち着いて話せる場は、とても大切。(ギークの集まりには見えませんよね!)男ばっかりという指摘もありそうだが・・・
 毎年、ここで様々な人と知り合い、それが翌年以降も広がっていくのが醍醐味。

Geodanの人達

 私の座ったテーブルで一緒になったのは、オランダの「Geodan」という会社の人達。この名前、日本語では「冗談(just joking)」なんだよ、と伝えたら、爆笑に。

デザート

 時差ボケで疲れ切った体には、甘いものがうれしい。このデザート、おいしかった!

FOSS4G2010 オープニング

2010年09月08日 16時12分58秒 | OSGeo/FOSS4G
 7日午後からFOSS4Gは全体のセッションが始まり、本格的に始まった。以下、箇条書き程度で恐縮だが報告を少々。

会場には大きな看板

オープニングセッションで会場を埋め尽くす人

開会を宣言するLorenzo

事前登録者総数は822名で史上最高
 当日登録もいるので900名は超えるだろう

61カ国からの参加
 多分これも過去最高。

アジアの参加者
 アジアからは45名で、うち日本がダントツ24名(イギリスやカナダよりも多いのだ)。これも過去最高。会場の至る所で日本語を聞く。

カンファレンスのスポンサー(シルバー以上)
 なぜかeで始まる会社も・・

OSGeoの年次総会
 午後6時から年次総会。Tyler Mitchellによる報告(なぜか日付が2009年なのには会場から笑いが)

パネルディスカッション
 Board of directorsによるパネルディスカッション、椅子がない!ので地べたに座って始まる。参加者(♀)からの質問で、北米ばかりで欧州は2名、アジアは1名なので多様性が必要だ、そして男ばっかり!と。英語中心なので、強く意識しないとこうなってしまう。多様性をどのように達成するか、地域支部との連携をどうするかは、毎年話題になる。ここ2年はドイツのArnulfが代表なので、問題はそれなりに意識されているはず。

会計報告
 スポンサーからの収入、カンファレンス収入が収入の大半を占め、Tylerの給料が支出の他多くを占める。この構造は創設以来変わらない。景気によってスポンサー収入は大きく変わりうるので、不安定だ。また、日本のような地域支部は独自の予算を組んでいる。本家にお金を送金しないのは、地域で使うべきだという考えだけでなく、実務的には税金の問題が大きい。

FOSS4G2010 Barcelonaに向けて移動!

2010年09月06日 13時36分50秒 | OSGeo/FOSS4G
 いよいよ、FOSS4G2010参加のために、バルセロナに向かった。
一昨年のケープタウンを除き、これまでずっと参加しているので、今回も、新しい情報の収集や提供だけでなく、知り合い達に会いに行く楽しみも増えてきている。

 さて、今日は移動に関する報告のみ。

 実は、海外出張は昨年のシドニー以来、ほぼ一年ぶり。数年前には毎月1回ペース(多い時には2回)あった海外もめっきり減って、成田エクスプレスからして新鮮。

新型の成田エクスプレスも初めて

 今回は、オークニーからは5名の参加。HISで航空会社未定の格安券を手配したら、結局ルフトハンザになった。何でかな、と思ったら、A380という巨大な2階建て飛行機なので、座席の手配がしやすかったようだ。

成田空港のチェックインカウンター付近

A380、大量輸送機関そのもの・・・(よく見ると奥の方にもA380がいる)
 この、A380、室内はきわめて静か。B747に比較して体感で3分の1位に感じる。静かという評判の同じエアバスのA330(旧ノースウエストでよく利用した)よりもさらに静かだ。大きいので乱気流の影響もあまり受けない。ただ、満席の上、中側の席なので、11時間のフライトはかなりしんどい。食事もあの(旧)ノースウエストの方がおいしかったので、ややガッカリ。やはりドイツって食文化はイマイチだもんなぁ・・

フランクフルトで乗り換えてバルセロナへ
 実は、同僚に「行きはフランクフルト、帰りはミュンヘン」と言われるまで、途中どこで乗り換えるのかを成田空港で登場する直前まではっきり覚えていなかった。ま、こんなもんです。フランクフルトの空港はルフトハンザのハブだけあって、黄色だらけ。ここで、A320に乗り換える。残念ながら無料のwifiが無い。

バルセロナへ向かう途中の(多分)アルプスの西側を飛ぶ
A320も満席。

バルセロナの空港
 日本の成田、関空のいずれよりも広く整然としていて美しいのには感動。海外に行って痛感するが、日本の空港は狭苦しくて、無駄に複雑で、良い印象を与えない。

空港から5ユーロのバスで市街地に向かう(カタルーニャ広場にて)。

そこから地下鉄に乗り換え

地下鉄はとても清潔である。

ホテルの最寄り駅(てっちゃんと読める?!)


ホテルの部屋
 ホテルは「ARANEA」といって、1泊8700円(朝食付き)ととてもリーズナブル。その理由は、どの駅からも5~6分歩かないとダメだから。カンファレンス会場へもちょっと距離がある。でも、この値段で無線LANも使い放題なのはうれしい。

 成田を出発してからホテルチェックインまで丸一日弱かかった計算になる。同行の20代、30代の若手はまだいいが、中年真っ盛りのおじさんの小生にはさすがに体に来る。やっぱ、格安券はぼちぼち卒業しないとだめかなぁ(せめて座席を通路側にしないと)。と、ぼやきながらも、あちこちで、iPhoneで写真を撮りまくっている私(+他:5人中3人が所持者)でした。