横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

位置情報、地理情報に関するサービス、その他日常生活から思ったことを気ままに記す不定期のんびり日記

Macbook12インチにも使えるモバイルバッテリーを購入

2016年05月20日 21時36分40秒 | ビジネスetc
 Macbook12インチにも使えるモバイルバッテリーを購入した。

 私は、固定したオフィスを持たないワークスタイルを採用したこともあり、顧客との打ち合わせの合間はカフェなどで仕事をすることが多い。Macbook12インチとiPhoneさえあれば、ほぼ用が足りる。とは言え、終日外出していると、電源のある場所を探して放浪することになる。最近のスタバは結構混み合っていて、座れたとしても電源を確保できないこともままある。その場合は、せっかく電源アダプタを持参していても無用の長物になってしまう。

 大容量のモバイルバッテリーを持ち歩いている人もいるが、私はそれではしんどい。1グラムでも軽くしたいと思っている。Macbook12インチにしてMacbook Air11インチよりも100グラムほど軽いことが喜びの大きな部分を占める。電源アダプタは160グラムなので、これと大きく重量が違わない範囲で、Macbook12インチを充電できるモバイルバッテリーを探した。

 あれこれレビューを見て、ANKERのモバイルバッテリー
Anker PowerCore+ 10050
に決めた。Amazonで3299円。パナソニック(旧三洋電機)のセルを使っているので信頼できる。

 このモバイルバッテリーは重量は236グラム。4~5時間でMacbook12インチをフル充電できるとあるので、朝から晩まで外出していてもほぼ大丈夫。もちろん、iPhoneの充電もできるから、私のワークスタイルにフィットする。
 ANKERの10050mAhモバイルバッテリー

 つくづく、今はモバイルワークに良い時代になったと思う。最低限の機器さえあれば、オフィスを持たなくても、自分の才覚でビジネスはできるのだ。早速来週から持ち歩いて、電源アダプタからの解放を楽しみたい。

バランスボールの社長椅子

2016年05月13日 22時40分20秒 | ビジネスetc
 バランスボールの社長椅子を復活させた。

 2002年にオークニーを設立した際に、ある程度はモバイルインターネット環境が整いつつあったが、まだまだSOHOは走りだった。会社も資本金が最低300万円無いと有限会社すら作れなかった。「会社」として固定電話は必須だった。14年後の現在、ブロードバンドはどこでも得られ、様々なクラウドサービスが使える。会社設立のハードルも取っ払われ、「ノマド」仕事が当たり前になった。私の場合、iPhoneとMacBookだけで事足りている。

 かくして、自宅が仕事場であるメリットの数々を実感している。毎日「通勤」をしなくても良いので睡眠時間が増えた。会議もSkypeを使えば北米だろうが北海道だろうが都内だろうがどことも不自由しない。ちょっとした私用も土日に固めること無く、分散して進められる。会社経営の視点からは、オフィス賃貸料という固定費がかからない。素晴らしい時代になった。

 残念ながら良いことずくめでは無い。合同会社CUNEMOの仕事を開始したのは先月頭。最近でこそは外出が増えたが、多くの時間を自宅の自室で費やしている。結果として、椅子に腰掛けている時間が長くなった。最近、電車で立っていて疲れるし、長い距離歩いたりすると、膝に痛みを感じるようになった。膝から下が鬱血したような感じすらあるし、エコノミークラス症候群の一歩手前なのかもしれない。自宅で仕事を始める前はそんなことは全くなかった。

 2011年7月のこちらの投稿から5年近く、私は「社長の椅子」としてバランスボールを使っていた。バランスボールは、わずかではあるが、常時下半身の筋肉を何らか使っている。結果として、足腰の疲れから無縁でいられた。そこで、オークニー社長時代に愛用していたバランスボールを押し入れから引っ張り出していて、復活させてみた。

 バランスボールの社長椅子
ヨガボール 65cm ブルー


 座って30分もしないうちに、膝から下に血液が流れ始めるような「心地よい」感覚になり、サッと立ったり、室内を歩いたりする際にも、下半身が軽く感じる。いつもなら下半身が固まってしまうようになっていたから、これはなかなかの効果だ。

 10万円以上するアーロンチェアとかもったいないし、足腰が鈍ってしまう。この「社長椅子」はわずか千数百円で購入できる。とにかくお勧めである。

FOSS4G 2016に参加申込完了

2016年05月09日 12時08分39秒 | OSGeo/FOSS4G
 OSGeo財団が主催するグローバルカンファレンス「FOSS4G 2016」(ドイツのボンで今年8月に開催)に参加申込を行った。
このカンファレンスは、私が知るジオ系のカンファレンスの中で、最もベンダー色が薄く、ディベロッパー比率が高く、かつアカデミック、エデュケーション、デスクトップ、Web、データベースなどのソフトウェアテクノロジーの幅が広い独特な存在である。私は、以前から、「地理情報はカラフルなロングテールである」と述べてきたが、FOSS4Gの世界こそ、それを具現していると思う。

 昨年は韓国のソウルで開催されたが、セールスフォース・ドットコムが主催するイベント(Dreamforce)と日程が重なったために、私はあいにく参加を見送った。年に1回のこうした機会を逃すことは、今ジオのテクノトレンドの最前線で何が起きているのかを肌で感じるのには結構な損失である。CartoDBを「発見」してCEOのJaveirとつながったのも、2012年のノッティンガムでのFOSS4Gカンファレンスであったし、そもそも、私が以前やっていたオークニー自体、FOSS4Gカンファレンスを通じて様々な事業機会を獲得してきていた。そういう点で、今年の参加申込をしたことは、ジオ業界へ改めてコミットすることを表明したつもりである。

 ここ数年、B2Bクラウドサービスへのフォーカスを行ってきた結果、本来の地理情報分野の「カラフルさ」から縁遠くなってしまったのも感じていた。私の価値は、この分野を、人的にも、トレンド的にも幅広く深くつながって理解しているところにあるので、そうした傾向は由々しき状況になりかねなかった。先月、起業したばかりの身には大きな費用負担だが、その負担をカバーしてくれる何かが得られると期待している。

CartoDBが、セールスフォースのデータを地理的に可視化するツールの提供をアナウンス

2016年05月06日 13時08分38秒 | クラウドサービス
 CartoDBが、セールスフォースに格納されているビジネスデータを地理的に可視化するツールの提供をアナウンスした。データドリブンのビジネス運営がますます価値を持つトレンドの中で、こうした連携はとても理にかなっている。

 今回の機能は、BirdseyeというPeterson, Yurgosky, and Partnersが提供しているツール(AppExchangeに掲載されているが、まだアルファ版)を採用して実現している。

 説明によると、セールスフォースに格納されているビジネスデータは、CartoDB側に持ち出すことを一切せずに地理的な可視化が実現する。
具体的には、せーするフォースのオブジェクトを選んで、それに対してBirdseyeがURLを生成する。そのURLをCartoDBの「データソース」として追加することで、Birdseyeがデータを処理してCartoDBに表示させるというものだ。

 実際にまだ試していないので、これ以上の機能的な説明はできないが、一昨年の秋にCartoDBがセールスフォース・ドットコムから出資を受けたことも、こうした機能提供の背景になっているはずだ。

 ちなみに、価格は1ユーザー50ドルとある。日本国内で、地理的可視化を実現するセールスフォース関連のツールには、オークニーのOrkney UpwardやウイングアークのMotion Boardがあり、他の機能と併せてCartoDBよりはやや安い価格で提供している。

 大量のビジネスデータに潜むトレンドやパターンをリアルタイムに処理して可視化するという点では、CartoDBは大変優れている。今後、日本国内でも、セールスフォースのユーザーに採用されるようになるだろう。

横浜市のオープンデータをCartoDBでビジュアライズしてみた

2016年05月02日 00時52分43秒 | 地理情報関連
 先日のCartoDBイベントでCEOのJavierは、「ロケーションインテリジェンスの民主化」という表現を使って、GIS専門家でも、データサイエンティストでなくても、誰でもロケーションインテリジェンスの恩恵にあずかれるサービスとしてCartoDBの意義を強調していた。

 では、CartoDBがどれだけ「すごい」革新的なサービスであるかは、実際にデータビジュアライゼーションを行うことで誰でも体験できる。

 自治体が公開しているオープンデータを使ってみる。私の地元である横浜市は、GISデータを公開している。その中から、「統計GIS メッシュ集計データ」を選択肢、Shapeファイルをダウンロードする。このデータは、横浜市統計GISという市が公開しているWebサイト(余談だが、このサイトはオークニーが受託して開発した)にも用いられているものである。

 統計GISのファイルには様々なデータカラムが入っている。CartoDBの自分のアカウント(無料で即作成できる)にドラッグアンドドロップすることで、自動的にデータのカラムを解析してくれて、それぞれのカラムの数値の傾向を自動判断して、そのカラムの数分だけマップを作ってくれる。

 高齢化率(65歳以上の人口率)に相当するデータカラムのマップを選択肢、見栄えをCartoDBエディタで整える。そして、画面左上で背景地図を選択する。タイトルや説明書きを替えても良い。この使いやすさはGISソフトを使った人にはもちろん、そうで無い人にも説明書なしでなんとかなるレベルである。

 こうしてある程度満足するものができたら、「Publish」をする。そのURLをFacebookでシェアしたり、メールなどで送れば、相手側でも同じものが見られる。

 ちなみに、私が作ったマップはこちらである。所要時間は横浜市のサイトからダウンロードするところから始めて5分ほど。

こんな高齢化率マップが数分で作れる。

 高齢化率は洋光台駅周辺の方が港南台駅周辺よりも高く、1970年代に洋光台駅周辺に大量に建てられたURの住民の高齢化が影響していると思われる。また、港南台駅からバス便のエリアは、一戸建てが建ち並ぶのだが、そこの高齢化率は軒並み40%を超している。中には、50%を超えるのもあり、限界集落化している。

 こういう地域の状況を市の政策担当者だけで無く、たくさんの市民が知り、考えることが、これからの市民社会には求められている(シビックテックという潮流もこれにあてはまる)から、CartoDBのようなサービスは、まさに時代の要請にマッチしている。だから、私が推しているのだ。

CartoDB 2016 Japanに参加して

2016年05月01日 21時36分52秒 | 地理情報関連
CartoDB 2016 Japanと銘打ったイベント(主催者はCartoDBの日本代理店であるPacific Spatial Solutions, LLC(略称PSS))が4月25日に開催された。会場の立正大学を貸して下さったのは後藤先生、そして我々OSGeo財団日本支部が後援した。

CartoDBは、オープンソースコミュニティから生まれた地理情報の可視化サービスで、今大変な勢いで利用者を獲得している。日本でも関心が高まりつつあったので、このイベントがどのくらいの盛り上がりを見せるのか、私自身大変興味があった。

 会場の立正大学大崎キャンパスは、平日月曜日の午後6時からという制約にもかかわらず、100名収容の講義室がほぼ埋まるほどの盛況ぶり。
 ほぼ満席の会場

 正直ここまでの参加者になるとは、私は想像していなかった。そして、日本のジオの歴史の一コマになるかも知れない、と思った。振り返れば、ほぼ10年前の2006年11月1日、オークニーは自社主催の「オープンソースGISセミナー」を横浜市内で開催した。この時、200名ほど入る会場に150名ほどの参加者があった。当時のオークニーは、社員数が数名の小さな存在だったが、そのイベントを契機に本格的な事業展開を進めることができた。その状況と今回とが似ていると思うのだ。

 イベントの主役はCartoDBのCEOであるJavier de la Torre。Location Intelligenceというタイトルで、加速度的に増えつつあるデータの8割は位置情報に関係していて、そのリアルタイムの可視化が社会に与えるインパクトを、事例を挙げて説明した。もともと彼は、生物多様性の研究者で、大量の調査データを地理的に可視化する体験を通じて起業しているだけに、その情熱的な説明には説得力がある。
 CEOのJavier(左)、通訳を務めたのは日本代理店PSS代表の今木氏(右)

 今、日本のCartoDBは、熱心な先進的なユーザーで支えられている。立正大学のイベントを終え、大崎駅近くで交流会が開催され、こちらも多数の参加者で盛り上がった。FOSS4G系のお決まりのライトニングトークもあり、あっという間に時間が過ぎていく。
 交流会の集合写真

 CartoDBは投資家から30億円以上の出資を受けたスタートアップ企業。オープンソースコミュニティの中にありながら、急速な事業成長を求められている。Javierも大変なプレッシャーを受けているはずだ。日本でのビジネスは、まさに始まったばかり。今回のような盛り上がりを見せたということは、適切な展開戦略を実行することで、大きく成長するだろう。ちょうど私も自由に動ける。その成長の一翼を担いたいと思っている。

 Javierと私(^^;)