横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

位置情報、地理情報に関するサービス、その他日常生活から思ったことを気ままに記す不定期のんびり日記

久良岐公園で網ですくったブルーギル

2011年06月13日 08時08分30秒 | スローライフ
 日曜日は、先週に引き続き息子のお供で水棲動物探し。
 午前中はいたち川べりを2時間ほど散策したが、多数の鯉の群れ以外には特に目立った小魚の群れもなく、また大雨の後で、増水の余韻が残っていたので成果は特になかった。

 午後に入ってから、港南区の上大岡にある久良岐公園へと出直す。ここは山間のため池を中心に地形を活かした公園で、その池ではモツゴやザリガニ取りの子供達でいつも賑わっている。

 息子は、ザリガニ取りは卒業していて、今はもっぱら小魚目当てである。そうであれば、本格的に釣り道具を用意すべきところであるが、蝉取り少年出身のためか、いつも手網にこだわっている。

 ところで、こういう息子の姿を眺めるのも久しぶりである。というのは、春から秋まで暇さえあれば虫取り編みを持って近所の公園に出かけていた息子を、それを封印させて小学4年から塾に通わせていたこともあり、テストや授業で土日が埋まってしまっていた。中学に入って晴れて「元通り」になれたのだ。

 網を沈めて待機する
 長時間待っていると、小魚が網の上を通り始めるので、そこをすくい上げる。この方法は効率が悪く、1時間ほど粘った成果は2匹のみ。

 釣りのおじさんからのプレゼント
 釣りをしていたおじさんから、10匹以上のモツゴをプレゼントされる。息子は小柄なので小学生と間違われているみたいだ。現在、自宅の水槽は大小5つあるのだが、そこに分けて飼育することにした。
 
 何とブルーギルの稚魚
 すくい上げた2匹のうち、1匹は側面に縞模様が縦に走っていて、妙に立派な背びれがある。どうみてもモツゴではない。自宅に戻って調べてみると、何とそれはブルーギルの稚魚であった。この池は、大きくないにもかかわらず、不心得者がブラックバスやブルーギルを放流しており、またそれを釣ることを目当てにした人も結構いる。ブルーギルは肉食魚なので、モツゴなどの小魚にとっては天敵だし、この小さな池の生態系の破壊につながっている。とは言え、殺生するのもかわいそうなので、大きくなって小魚を食べるようになる前に、隔離して飼育することになった。ということで、また水槽が増えることになった・・・

FOSS4Gハンドブック 発売!

2011年06月09日 12時40分30秒 | OSGeo/FOSS4G
 FOSS4Gツールには、実に様々なものがあって、それぞれがどういう特長があって、何に適しているのかを網羅的に知ることは結構難しい。2003年からずっとFOSS4Gツールに関わっている私ですら、毎年毎年バージョンアップされ、しかも新しいプロジェクトがどんどん増えていく状況にキャッチアップするのは至難の業、というか、1人でキャッチアップはもうできない。しかも、最新の情報は常に英語でなされ、日本語に訳されることを期待していても、結局それは実現されないまま、ということも多い。

 こうした状況は、FOSS4Gツールの日本国内における普及の妨げになっていることを、私は常々感じていて、何とかしたいと思っていたのだが、それが「FOSS4Gハンドブック」という、「この一冊でFOSS4Gを網羅する」本の出版によって、大きく解決されることになった。

 この本は、FOSS4Gツールそれぞれの説明として簡潔にまとまっているだけではなく、FOSS4G自体の成立の歴史や、FOSS4Gツールで利用可能なデータ一覧、国内でFOSS4Gツールを使った事業を展開している企業のリストまで網羅されている。

 ちなみに、この本、企画者は、あのGRASS本の訳者である植村さん。植村さんの企画趣旨にOSGeo財団日本支部が賛同し、植村さんと支部のアクティブメンバーが分担して執筆している。私も、1章「FOSS4Gの世界へようこそ」全てと、2章のうち、MapServer、PostGIS、pgRouting部分を担当した。

 FOSS4Gのことを知るには最適な一冊、ぜひお買い求めいただければと思っている。(制作費用を超えた部分が、OSGeo財団日本支部の活動資金にもなるのでぜひご協力を!)

フォスフォージーハンドブック
開発社

いたち川を散策する

2011年06月05日 20時59分58秒 | スローライフ
 梅雨の晴れ間の日曜日、自宅から自転車で15分ほど行った場所にある、いたち川の川辺に息子と出かけた。いたち川は、横浜市栄区を流れる小河川で、JR本郷台駅を過ぎたあたりで柏尾川に合流している。いたち川の谷には、環状4号線が走っており、片側1車線のため常時渋滞している。そのため、よもやこのすぐ脇に、自然豊かないたち川の光景が広がっているとは想像できまい。タウン情報誌などで、いたち川の川辺がすばらしいことを私も知ってはいたが、買い物などでこの環状4号をよく利用することはあっても、その脇を流れているいたち川の川辺を散策することは、この土地に引っ越してきてから丸10年となる今まで無かった。

 今回の機会は、昨秋横浜の半端のない坂道を克服する電動アシスト自転車が手に入ったこと、そして、この春中学に入学し、晴れて受験勉強から解放された息子がいることによって実現された。ちなみに、私はもっぱらサイクリングと自然満喫が目的であるが、生き物オタクな息子は水棲動物採集が目的で、ちょっと違うが・・

 稲荷橋から下流を見る
 このあたりは山が迫っていてまるで渓谷美であるが、数十メートルほど脇は、環状4号で、山の上は桂台という広大な戸建て住宅地が広がっている。このため、空中写真で見ると、私が訪れている場所は川辺にわずかに残る緑地帯程度にしか見えない。

 ここに見える光景は”人造”である
 自然豊かな川辺の光景だが、これは、今から20年以上前に、“復元”工事が行われた結果、よみがえったというのがミソ。つまり、人が造った自然の光景である。大変できが良く、野鳥観察の宝庫でもある。近くでは、カワセミの撮影を狙ってアマチュアカメラマン達がシャッターチャンスを狙って待機していた。

 鯉の群れを見ることができる
 周辺の住宅造成地からの下水は流れ込まないため、水質はかなり良く、透明度も高い。鯉の群れの中に錦鯉も混じっている。今日は、息子の必死の捜索にもかかわらず、鯉以外のウグイやアブラハヤなどを見つけることはできなかった。

 せせらぎも「人工物」
 至る所にせせらぎやよどみなどの変化があるが、これらも皆復元工事によって作られている。石はよく見ると”規則的に不規則”に並べられ、一部はワイヤーで流されないように固定してある。上流から流れてきたものでは無さそうだ。

 こんな橋もある
 川辺は数キロにわたり遊歩道が整備されており、途中にはこのような橋も用意されている。

 住宅開発は、川辺、山の上いずれもギリギリまで迫っていて、通常ならばこの河川もコンクリートの擁壁で仕上げられた、誰も近づけない味気のない存在になっていたのだろう。このような復元工事を行うことで、洪水対策と合わせて、水辺の豊かな景観を市民にもたらしてくれる存在に生まれ変わっている。この川辺に建つ住宅やマンションに住む人たちがうらやましいと思っていたら、息子が「ここって高級住宅地なの?」と質問をしてきた。不動産会社的にはJRの駅からはバス便で、都内には1時間半はかかるという点ではアドバンテージはないが、このような光景を目の当たりにできる生活を考えると、住宅地としてははとても恵まれている。それを「高級」と感じるなら、確かにそうだ。