横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

位置情報、地理情報に関するサービス、その他日常生活から思ったことを気ままに記す不定期のんびり日記

掘り出し物

2007年06月25日 00時41分12秒 | スローライフ
家族が仕事で使っているデスクトップPCの増設メモリを購入しに、近所のパソコンショップに出かけた。ここは、カー用品店と店舗を共用しているため、駐車場が併設されており、雨の日でもぬれないし、店舗も広い。何気と暇なときには(最近そういう暇もあんまりないけど..)立ち寄ったりしている。

このデスクトップPCはOSがXPなのだが、メモリが最近まで384MBしかなかった。ノートンインターネットセキュリティ2005が常駐していることもあり、呆れるほど動作が遅い(ということを先日知って、手元のメモリを使って512MBに増設したものの、それでも少ししか動作が改善しなかった)。動作を見ていると頻繁にHDDにアクセスしているので、やはりメモリが足りないのだ。そこで、1GBに変更することにした。

メモリだけを買うのではつまらないので、店頭をぐるりと回ったら、中古品売り場に(あこがれの)ナナオの17インチモニタ(L550)が1万7千円台で出ているではないか。このモニタは、写真立てのような脚がついていて、位置がとても低くできるのも魅力に感じ、マジに数年ぶりに「衝動買い!」してしまった。

ところで、我が家は衝動買いが原則として”禁止”されており、レジに行った後、徐々にどう言い訳しようかとそわそわ。デスクトップPCで使っているのは、サムスンの15インチモニタなので、解像度はXGA止まり。SXGAならば、エクセルで表を取り扱うのにも都合がよい...そうだ、その理屈が一番良い! ということで、たまたま仕事に出かけていた家族の帰宅前にセットアップを完了(本題のメモリ増量も)。

やはり、17インチはパソコン画面が広く使えるから良い。小さなモニタに帳票を表示して苦労していた家族も、広い画面を見て満足げ。さらに、中古だからこの値段で買えたということを強調したら、(むしろこっちの方が効いたようだが)あっさりと笑顔が返ってきた。(ホッ...)

ところで、メモリ増量の効果はてきめん。今までかったるかった動作も劇的に改善されて、ワードやエクセルが普通に動く。もっと早く対策を取れば良かったと思うが、今日まで引き伸ばしていたおかげで、ナナオのモニタに出会えたのだから、良しとするべきか。

早くもカブトムシが出てきた

2007年06月21日 23時27分03秒 | スローライフ
1時間ほど前、上の息子が「出てきたよ!」というので見に行ったら、早くもカブトムシが蛹から羽化して出てきていた。土を一杯に入れていたので、狭い空間で”ブ~ン”とうごめいていたので、音で気がついたという。

だが、とても小さい。胴体はせいぜい500円玉大、オスだというのに、角がこれまた短い。こんな小さなカブトムシは見たことがないぞ!

このカブト、GW連休に、近所のホームセンターで、幼虫を一匹100円で放出していたものだ。痩せてて小柄で、売り物にはどうかな、という感じだったが、昨秋からまるまると太っている他の幼虫よりも、真っ先に蛹になってしまった。

 500円玉くらいの大きさしかない

ともあれ、昆虫ゼリーを与えて誕生祝いをしてやった。

さて、カブトムシもそうだが、今我が家は昆虫の飼育シーズン真っ盛りである。
生き物飼育オタク的な下の子が、先月のスズメガに続き、今はモンシロチョウを育てている。世話をするために毎日飼育箱ごと、学校に持って行くくらいで、何かと大変。
で、つい先日蛹になった。

 透明な飼育ケースの壁で蛹になったモンシロチョウ

コクワガタの方も、毎晩元気である。確か昨年はメスが1匹しかいなかったのだが、どういうわけか今は4匹くらいいる(ということは幼虫から成虫になったみたいだ)。幼虫は朽ち木に住んでいるので、本当に生存しているのかどうかがよくわからない。幼虫時代の餌となる朽ち木の栄養分が足りないのか、皆小柄なのだが...

これらのあおりで、実はショウジョウバエの被害が甚大である。防虫シートを使ったりしているが、それだけではうまくいかない。天井からハエ取り紙を吊してみたら、わずか1週間くらいで100匹以上の”収穫”があったが、それでもいっこうに数が減らない。殺虫剤は使えないし、なかなか困っている。

Googleが提供するフリートマネジメントシステム?

2007年06月09日 14時38分34秒 | 地理情報関連
Google Developer Dayが先日都内で開催されたことによるのだろうが、このところGoogleに関するニュースが多い。
その中でも、「自社の配送状況をGoogle Mapsでトラッキング? シンプルさで企業に切り込むGoogle」の記事を読んで、共感するところと思うところがあった。

業務用であっても、もちろんコンシューマ用であっても、一般的に利用者の利便性を考えた場合に、そのユーザーインターフェイスはシンプルでわかりやすくなくてはならない。ただ、利用者のニーズは、シンプルさの上に"柔軟さ(一種の多種多様さ)”をも要求しているので、そのチューニングの仕方が難しい。

コンシューマ向け、あるいは業務利用でもサービスパッケージとして企画する場合は、提供する機能、ユーザーインターフェイス、そして提供価格体系などの総合的な「商品性」が問われるのだが、一方、業務用のカスタマイズシステムでは、はなから「商品性」が忘れられて、予算の限り何でも機能追加をしてしまうシステムがついつい横行してしまう。それは良いことではなくて、本来は絞り込みが必要だと思う。

さて、この記事、実は昔から言い古されていることを語っているに過ぎないのだが、Googleが言うと、それは一瞬の間に「期待」に変わることになる。つまり、そういうものをまもなく出してくるんだな、、、とういことだ。

配送状況のトラッキングは、フリートマネジメントシステムなどと呼ばれており、もう10年以上も前から専門業者が世界中に乱立しているソリューションである。大会社向けのガチガチの作り込みを得意とするところもあれば、中小法人向けにシンプルな機能を安価なASPで提供するところもある。携帯キャリアの関連会社が通信ネットワークを活用して提供していることもあるが、こうしたソリューションプロバイダは比較的小規模な事業者である。そこに、Googleがサービスを(無料で)提供してきたらどうなるだろうか。ガチガチの作り込みの部分は依然として専門業者の領域だが、シンプルなサービスを提供してマスを狙う事業者にとっては困惑させられるだろう。

この件もそうだが、一体Googleはどこまで自分の領域を広げるのだろうか。やれそうなことはみんなやってしまったら、様々な領域にある既存の事業者が大きな影響を受けるだろう。

この話、実は90年代半ばのマイクロソフトに似ている。彼らはWindows95の時代になって、”OS”として提供するアプリケーションをどんどん増やしていった。よく知られるのはWebブラウザだ。当初はNetscapeが独自の領域を築くかに見えたが、IEのリリースによって、一気に飲み込んでしまった。Officeアプリケーションもそうだ。ワープロソフトとして盤石に見えた一太郎や(アメリカでは)ワードパーフェクト、そして表計算ソフトのロータス123は事業基盤を失った。マイクロソフトは、PCで標準的に必要となる領域を「OS(+Office)」の事業領域であると決めて、従来からそこで営んできた中小のパッケージソフトウェア事業者達を吹き飛ばしてしまった。ペイントのような汎用的お絵かきソフトウェアも、パッケージソフトウェア事業者のささやかな夢を吹き飛ばし、結局は専門的な用途に提供しているベンダだけが生き残った。Vistaにおいては、デジタル写真用の管理ツールを標準で提供しているが、これもよく考えてみれば同じようなストーリーである。

こうして、マイクロソフトは、PCにおいて絶対の支配者となったのだが、インターネットの世界ではどうやらGoogleがそういう地位を占めそうだ。インターネットを前提として「あったらいいな」という(比較的シンプルな)サービスを提供している事業者は、いずれはGoogleがやってきて駆逐される。シンプルなフリートマネジメントシステムもその一つだろう。

Googleは、マイクロソフトがせっせと築き上げたPCという基盤をそっくり活用して、マイクロソフトが自己実現できなかった出来なかった”メディア”としての地位を徐々に独り占めしつつある。メディアは支配することによってさらにその価値を増すので、自分の隙間を埋めるために、今後もありとあらゆる分野でGoogleブランドの何か(しかし既に誰かがやっていたもの)を提供し続けるだろう。

Googleに対して共感する人が沢山いるが、それは、一昔前のマイクロソフトに対して共感するのと本質的には同じである。一件ものすごくユーザー寄りに見えるGoogleであるが、マイクロソフトがプロプラエタリな時代にビジネスの基盤を作ったのに対して、Googleはオープンソースやコラボレーションの時代にビジネスの基盤を作ったのとの、ほんの少しの違いがあるだけだ。


最近の話題から

2007年06月08日 00時49分15秒 | 地理情報関連

地理情報関係も何か毎日のようにニュースや出来事となる時代なので、コメントもするまもなく過ぎることが多いのだが、ちょっと1つだけ。

ゼンリンデータコムとドコモの業務・資本提携に関するお知らせ
ゼンリンデータコムは、昨年リクルートからの出資も受けたが、今度はドコモなのか、と。ドコモがGPS携帯は当初完全否定状態で、それがたたってauに大きく水を空けられたのはよく知られるところだが、そのトラウマなのかな、と何となく思っていたら、
ドコモ「905i」でGPS経路案内を無料化
という記事が。なんでも”GPSによる経路案内サービスを自社で無料提供する方針”だそうだ。auがEZナビウォークを有料で提供しているから、それに対抗するためらしいのだが、これってすごいトラウマのような....トラウマは往々にして焦りに転じて成功を逸するし...

風の便りだと、ドコモはかなり前からゼンリングループとの資本提携を意図していたらしいが、世の中の動きはずっと速い。あと2年もしないうちにGoogleなどのポータル系が日本の携帯電話でもアメリカと同じような地図系のサービスを展開するに決まっている。それは最初から無料だ。(ちなみに地図コンテンツは結局ゼンリンが提供のような気もするが) 3年くらい前ならまだしも、このタイミングになって、出資のメリットは何なのだろうか。ドコモのキャリア上で類似サービスを展開する企業が何社もある中で、あえて1社だけに出資するというリスクをなぜ取ったのか。その出資比率もいかにも日本企業的で、経営をコントロールできる率にはほど遠く、外資的な目からは無意味にすら映る。それに一体、欧米のキャリアがNavteqやTeleAtlasのような地図ベンダやその関連会社に出資したりするだろうか?(などとブツブツ)

au+ナビタイム連合に後れを取ったのはドコモの経営戦略のミスなのだが、それを数年遅れで巻き返そうとするのだったら、No.1携帯キャリアらしく、位置情報プラットフォームをドンと公開するなど、「大人」で構えていても良いではないか。今さら、2.0というキャッチフレーズが堂々と使える会社なんだから...



SFOからサンノゼまでは鉄道の旅

2007年06月04日 00時26分00秒 | ビジネスetc

Where2.0が開催されたサンノゼは、ご存じシリコンバレーの中心的な都市である。
昨年までは、JALが直行便を飛ばしていたのだが、採算が合わなかったようで、いまや日本から直行便を飛ばしている航空会社はないらしい。私はJALの国際線はほとんど縁がなくて、いつもノースワースト、じゃなかったノースウエストなので、どのみち直行便はない。

昨年は、ポートランド経由でアラスカエアラインでサンノゼ空港(SJC)にアプローチしようとしたが、便がキャンセルとなって大いにはまった。そこで、今回は最初からサンフランシスコ(SFO)に飛んで、そこから陸路サンノゼ市内まで移動することにした。

SFOは、公共交通機関であるBARTが空港に乗り入れており、これは成田エクスプレスが地下奥深くにあるのに比べて、出発カウンターの正面に乗り入れているので大変便利である(しかも遙かに安い)。通常はサンフランシスコ市内へ向かうことが多いのだが、今回は反対方向(Millbrae方面)に向かう。
 BART

Millbrae駅で、Caltrainに乗り換える。
Caltrainは、サンフランシスコとサンノゼを結ぶ「通勤列車」である。もともと古くからの鉄道路線だったものを、通勤用途として1987年にサンマテオとサンタクラーラ間の運行が開始され、91年にサンフランシスコとサンノゼ間が開通した。その後、駅舎の改良などが順次手がけられ、線路も施設もかなり綺麗である。

 Caltrainは2階建て(Millbrae駅で)

線路の幅が日本のものよりもずっと広いのに、どういうわけか車内はよく揺れる。日本の鉄道の技術が高いのか、立つ人が多いので必然的に揺れを少なくする必要があるのか、いずれもあると思うが、日本の鉄道は快適である。

 車内(2階は特に揺れる)

途中、シリコンバレーで名前をよく聞く、パロアルト(研究所で有名)、マウンテンビュー(Googleがある)、サンタクラーラ(インテルがある)を通っていく。日中なので乗客にはビジネスマンタイプは少なく、普通のおじさん、おばさん、学生が乗っている。3分の1くらいはスペイン語を話している。

 サンノゼ駅(閑散としている)

ちなみに電化されておらず、ディーゼル機関車が轟音をとどろかせる
 いかにもアメリカの、ごつい顔...

Millbrae駅からSan Jose駅までは1時間ほどである。
サンノゼ駅からはライトレールという路面電車でホテルの正面まで向かう。
空港を出てから2時間程度でサンノゼ市内のホテルに到着できる。移動費用は10ドル弱で、とてもリーズナブル。

 ライトレール

自転車ほどのスピードでのんびり進む。なかなか風情がある。

会場となったホテルはダウンタウンにあり、すぐそばにAdobeの本社がある。
 会場のホテル(立派!)

 Adobeの本社(立派!)

サンノゼ市街は大変清潔であるが、日本の大都市のように人であふれていない。どちらかというと、寂れかけた地方都市のような人気だが、アメリカのダウンタウンはサンディエゴでもそうだったが妙に人が少ない。

ところで、昨年(まで)は、海外出張となると何らかのアクシデントに巻き込まれるというのが私のおきまりのパターンだったが、今回は自宅を出てから帰宅するまで、ほとんど何にも問題が起きなかった。一体どうしたことだろうか。何だか薄気味が悪い。



Where2.0雑感

2007年06月01日 04時10分44秒 | 地理情報関連
Where2.0に今年も参加した。
今回は仕事がとにかく忙しくて、直前までキャンセルするかどうかいろいろ悩んだ末に、参加することにした。わざわざ時間とお金をかけて参加する意味は何だろうと疑問に思う向きもあるだろうが、私はこう考えている。残念ながら日本国内にはこういう催し物は無い。

1年の変化は大きい。
昨年は、マッシュアップとオープンソースに対する、一種の熱狂があったのだが、今年はそれらは当たり前で、さしたる話題にすらならない。むしろそれを前提に何をするか、何をしたかがテーマである。昨年はたくさん発表があった「Pushpin Service Providers」はほとんど死滅した感がある。それもあって、参加者は昨年よりもやや少ないような気がする(主宰者発表で800名)。地に足がついたまでは言えないが、現実の中でどうするか、ということを皆が考え、その問題意識を持ち続けている人が参加しているのだ。

■さて、以下、セッションの中で印象に残ったところのメモであるが、、

・GoogleのGoogle Street Viewは気に入った(ツールとか技術の話ではなくて、欲しいものをやっちゃうことがすごい)

・Yahoo!は昨年以降あまり進歩が見られない(pipeというのを提供していることくらいかな)

・Microsoftも完全にGoogleに先を行かれてしまっている。ただ、彼らは法人向けのサービスとして提供する戦略なので、”Googleの真似をして法人に売る”ことに徹すれば商売は成り立つだろう。

・昨年はOSGeoを強力にバックアップしたAutodeskだが、今年はブースのみでやや静か。昨年の反動で予算が減ったのだろう。

・セッションの多くに共通するのは、地図上にどのようにコンテンツを関連づけるかである

・イギリスのOrdinance SurveyもGeoRSS採用を明言。そういう時代か。

・dashはおもしろい、良くできている(PNDの一種だが、KMLとGeoRSS対応など、単なるカーナビの概念ではなくて車載のネットワーク端末のようなもの)。この国ではカーナビとWebの世界は結構近い(日本は”隔絶”って感じだが)。

・ESRIはWeb2.0的世界への対応に躊躇していた昨年とは方針を180度転換。怒濤のようなスタンダード対応で、KMLを含めてOGCフル対応、GoogleMapsやGoogleEarthとの連動デモなど、”GISのユーザーをWeb2.0に引き上げる”方針に転換。Jackさん自ら説明の熱の入れよう。わずか1年でここまでやれるのは大したものだが、世界最大のGISベンダとしてはユーザーの強い要望に対する当たり前の責任だろう。

・OGCのCTOであるCarlによる講演
Carlはまず、Webのメインストリームが求める「単純さ」と地理情報が本来的に持っている「複雑さ」との葛藤を述べたのが印象的である。OGCは、後者による標準化(WMS、WFSなど)を進めてきたが、それがWeb界からの批判を浴びてきた経緯があるので、興味深い。
ちなみに2004年に概念が提唱されたGeoRSSが異例の早さでOGCのプロセスに乗ったし、GoogleのKMLも昨年12月からOGCのプロセスに乗った。ということは、これらは地理情報分野におけるWebアプリケーションにおいて、安心して使えるスタンダードになる。

・GeoImmersive Imagery
とても面白い撮影方法 この技術がGoogle Street Viewnに採用されているそうだ
小さなプラネタリウム撮影機みたいなカメラは1台いくらするのだろうか。欲しいけど。

・OSGeo関係はブースがないこともあって目立った動きはない(が、関連メンバーがあちらこちらにいる)。MapServerの開発者であるDanielと近況交換。DMSolutionsからのスピンアウトに関する内輪話を聞かせてもらう。勉強になる。GeoServerのChris、MapGuideOSのBobも元気である。ところでOpenLayersは商用事例がいくつも発表されたので、かなり普及し始めているようだ。