横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

位置情報、地理情報に関するサービス、その他日常生活から思ったことを気ままに記す不定期のんびり日記

Where2.0 三日目 新しい流れを実感して終える

2011年04月24日 13時31分27秒 | 地理情報関連
 三日目となる木曜日、この日も午前中は全体セッション、午後はテーマ別セッションが開催された。

 Where2.0は、ジオ系のソーシャルメディアがテーマのカンファレンスではなく、(今年はめっきりと減ったが)伝統的な「GIS」の視点からの話題、過去にはハードウェアの話題、そしてテクノな話題だけでなく、社会科学系の話題など、幅広く取りあげている。例えば、いわゆる地理好きな人には興味深いデモグラフィックな内容もその一つ。
 アメリカは、様々な指標をカウンティ単位で色分けすると「へぇ」ということがわかる。その一例が、これ。
 コーラ、ペプシ、ソーダの分布
青がペプシ、赤がコーラ、黄色がソーダ・・・日本ではコカコーラが営業上圧倒しているが、アメリカでは拮抗していて地域的な傾向がはっきりしている。

 今日本でもいろいろと話題のグルーポン。これもWhere2.0初登場なのだが、何とスライドを用意してこなかったので、ブレディフォレストと対談形式で進む。グルーポンの急速な成長に関する話題からはじまり、最近のfoursquareなどのチェックインサービスとの関わりへと進んだ。グルーポンではも、Groupon Nowというチェックインサービス系のツールを始めるそうである。しかし、話を聞いていて「やっぱりグルーポン」、と感じたのは、いわゆるチェックインサービスとは哲学が違って、グルーポンにとってはスマートフォン利用者が対象ではなくて、もっと幅広い人が対象である。グルーポンにとっては(技術力ではなくて)「営業部隊」が一番大事であると繰り返して発言したことが印象的だった。

 さて、皆さんはColorというサービスをご存じだろうか。写真系のソーシャルメディアがいくつか出てきているが、その一つである。仲間と写真を撮って共有するだけではなく、その時にその場所絵他の人が撮った写真も「思いがけず」共有できるという。早速iPhoneにインストールしてみた。(あとで訪問したアップルストアで使ってみた)
 Colorというサービス

 ところで、最近ではWhere2.0では、食事は昼食しか出ない。1日目はメキシカン料理だったが、2日目はこんな感じ。写真で見るととてもおいしそうだが、実際には日本人的には平凡。いっぺんに大量の人に提供するのでこうなるのは仕方がないが、この国の食事はもう少し何とかならないものかなぁと、いつも思う。
 昼食

 2日目は、ゴーガの小山さんの発案で、ジオメディアサミット主催「Jランチ」と題する、日本からの参加者を対象の昼食会を、ホテルのプールサイドで行った。今年ほど日本人の多かったWhere2.0は無いと思ったが、TechWaveの湯川さん主催のツアーでの参加者や大手広告代理店からも多数、ジオメディアサミットのアクティブなメンバー、ヤフーの人などなど、おそらく30人くらいはいたと思う。また、今年の特徴では、(会社等を休んで)自費参加の人も目立ったことだ。それだけ、この分野が人の心をとらえるようになったのだと思う。
 プールサイドでのランチ

 時差ぼけの中、ランチを食べ、そして薄暗いセッション会場に入るとどうなるか・・・そう、眠くなるのだが、とは言え、眠くならずに聞ける興味深いセッションが多かったのが今回の特徴。
 その一つ、wazeのDiann Eisnor(この人はPlatialという会社の創業者で2006年以降のWhere2.0で登壇しているので見覚えがある)の司会によるGoogle Places, Yelp, Foodspoting, Dittoのメンバーによるディスカッション。
 左からGoogle, Yelp, Foodspoting, Dittoそして司会者のDiann
 この中で、DittoのJyriの発言は大変示唆に富んでいて、その中から一つをあげるとすれば「今までは”サーチ”の時代だったが、それが”ディスカバリー”の時代へとパラダイムが変わっている」というもの。この一言が、もはやGoogleとかBingの時代ではない、ということを象徴的に物語っていると思う。

 さて、最後に一つセッションを残したまま、私はヤフージャパンの人とヤフー本社を訪問した。
 ヤフー本社のキャンパス
 シリコンバレーのIT企業では、これまでGoogleとアップルを見学したことがあるが、ヤフーは初めて。日本のヤフーが絶好調なのに、一方、アメリカはリストラの話を聞くほど事業は伸び悩んでいる。それでも、キャンパスはごらんの通りうらやましいの一言。ミーハー的にカフェでドリンクを飲んで、facebookのチェックインをしてきた。

 そのあと、近くのアップルストアに立ち寄る。巨大なショッピングモールの中にあるこのお店、平日の夕方でありながら、結構な人で込んでいる。お目当ては、iPad2のwifiモデルなのだが・・・在庫無し。どこでも品切れのようだ。
 iPad2はゲットできず・・
Where2.0の展示会場で、実際のiPad2を手にする機会が得られたのだが、思った以上に軽く感じる。従来モデルに比べて100グラム程度の軽量化であるが、隅っこを片手で挟むような持ち方は、テコの原理が働いて重さの違いが大きく出るようだ。

 夕食はyelpを使って評価の高い店を探す。タイ料理店が見つかったので訪問。
 タイ料理店、yelpで見つける
店構えは?という感じなのだが、店の中の造りはなかなか丁寧で、ビジュアル感も大切にするアメリカの人にも受けそう。

 で、肝心の味であるが・・
 出てきた料理、あたりだった!
まさかこの味をシリコンバレー出張で堪能できるとは思わなかった。以前何度もバンコクを仕事で訪問していた際に味わった、本場のタイ料理である。これもセレンディピティと言うのだろう。早速facebookでチェックインをしたのは言うまでもない。

Where2.0 二日目 昨年から大きく変わったプレーヤー

2011年04月22日 14時59分48秒 | 地理情報関連
 Where2.0の二日目、この日が「本編」のカンファレンスである。
 ホテルの大広間にいすをずらりと並べて、そこに多数の参加者が座る。巨大なスクリーンが演台の左右に2つずつ。北米はもちろんだが、日本、韓国などのアジア、そして欧州諸国からの参加も多い国際カンファレンスである。
 さあ、始まりだ

 今年のWhere2.0は、一番最初に出てきたのは、いわゆる「ジオ」なビジネスをしているプレーヤーではなく、foursquareの共同創業者であるDennis Crowleyであったことに象徴される。そして、通常初日の前半はスポンサー企業の講演枠として使われることが多いのだが、彼はスポンサーではない。
 左がDennis
 
 そして、次がsinsai.infoでも採用されたリスクマッピングフレームワークのUshahidiプロジェクトの代表者であるPatrick Meier。3月11日の震災は、世界中に大きなインパクトを与えたが、Patrickの講演の前半では、まさにそこで使われたsinsai.infoと、このカンファレンスにも参加していた関さんの名前を紹介した。彼もスポンサーではない。
 UshahidiのPatrick

 これに比べると、スポンサー企業の常連であるGoogle、そしてESRIは、その講演内容で知らせてくれるサービス等は年々進歩はしているが、よく言えば円熟の域に達していて、悪く言うとマンネリである。もう、そこに誰もパッションを感じない。
 ESRI社長のJackは毎年登壇

 ところで、今年初めてスポンサーとなったのはfacebook。facebookはPlacesというチェックインサービスを日本では昨年秋にスタートさせたばかりだが、この分野にとても力を入れていることがわかる。
facebookのJustin Shaffer

 そして、昨年のWhere2.0ではまだ注目されないレベルに過ぎなかった「ロケーションメディア」(日本的に言うとジオメディア)が急伸していることがわかる。
 ロケーションメディアの数々
日本ではfoursquareとfacebookくらいしか目立っていないが、こちらではこんなにもリアルにあるのはちょっと驚き、

 展示会場はどちらかというと、従来的なWhere2.0企業というか、GISほどでもないが、何らかの地図・位置情報ビジネスを展開している企業群を見ることができる。ただ、年々これらも新味が無くなりつつある。
 展示会場

 ところで、展示会場でケーキを食べたら、余りの甘さにのどがヒリヒリするほどだったので、アメリカでは見た目以上に危険な食べ物が多いことを皆様に注意を喚起したい。
 食べてはいけなかった・・・

 この日は、夜のレセプションがあり、展示会場の脇で、Startup Showcaseという新進企業の展示が行われた。それの方が、一般企業の展示ブースよりも面白い。そして、その中から、主催者選定で1社(Location Mind)、参加者選定で1社(DOKOGEO)が選ばれた。この辺の選ばれ方も、今年ならではである。

 Location Mindは関心のある地域についてのヤフー知恵袋みたいなもの。日本でも使える。
Location Mind

 DOKOGEOは会社名で、ゲーム(DOKOBOTS)を提供している。会社名やキャラクターデザインを見ると日本にインスパイアされたっぽい。
 DOKOBOTS

 最後におまけ。いつの間にか一文字欠けているロゴを発見したので、さっそくパチリ。
 何と読むのかな?

Where2.0 一日目でSerendipityという単語を知る

2011年04月21日 14時49分04秒 | 地理情報関連
 Where2.0の一日目はワークショップになっていて、別料金で参加する。例年私はここはパスしていたのだが、今年はMarketing Bootcampというタイトルで、丸一日ビジネス面での発表が聞けるとあったので、興味深く思って参加した。

 会場入り口の看板、結構控えめに見える

 Marketing Bootcampは技術っぽい話は基本的にはなく、部通に営業やマーケティングをやっている人に理解できる内容。どういうサービスをやっていて、どのくらい利用者がいて、どういう効果があるのかという報告が多い。講演者も男性よりも女性の方が多いのが、今までに無かった傾向だ。そして、ビジネス面では昨年までの状況とはかなり様相が異なっていることがわかった。

 日本では、facebookやfoursquareのチェックインサービスが知られてはいるが、基本は趣味的なものであり、周りの人がどんどん使い出すという状況ではない(もしそういう状況だとしたら、あなたの周りはニッチな人ばかりってことになる)。しかし、少なくともここアメリカでは、リアルなメディアとして「じおたく」以外の人が積極的に使っていることがわかる。

 例えば、yelpというサービスは、リアルにお店に集客できるメディアとして認知され、この1年で急成長したという。これに限らず、登場してきたサービスは、いずれも昨年後半から急成長していると説明がされる。
 日本ではまだなじみの少ないyelp 一番右はiPadの画面。見やすそう。

 なぜ日本よりも圧倒的に普及したのかは、会場となるホテルの周辺環境を見てわかる。見渡す限りお店がない。徒歩だと途方に暮れる。iPhoneを使って検索して、クルマで向かうことになる。日本(特に都会)だと、少し歩けば店はいっぱいあるから、こういうシチュエーションはあまりない。

 foursquareで検索したメキシコ料理
 四つ星の評価だったが、店構えは心細い。つまり、foursquareが無ければ入らなかったのだ。ちなみに、日本ではfoursquareを使っていてクーポンなどの割引券が出ることは無いのだが、アメリカを始めとして5カ国ではそういうサービスがリアルに展開されている。ただし、今回このお店ではクーポンは無かった。

 庶民が行くようなレストランだったが、普通においしかった(というか、翌日カンファレンス会場の昼食に出た料理よりもおいしいかも)。
 この日の夕食。8ドル50セント。

 こういうような、思わぬ出会いを、「Serendipity」って呼ぶそうな・・・(今回勉強した流行り言葉を早速体験)

 Where2.0では、毎年メインセッションの前夜祭的に、igniteが開かれる。
 ignite

 ここでは5分間きっかりの持ち時間で、自分の意見、自慢、成果などをプレゼンテーションするもので、今回は10名の発表者の中に唯一アジアからGeoHexの笹田さんがセレクトされた。

 笹田さんのプレゼン
 3年前、笹田さんはWhere2.0に参加して刺激を受け、準備に準備を重ねてこの夜登壇した。これでGeoHexがメジャーデビューしたことになる。

 こんな多数の観客の前、しかも英語で原稿を見ずにやるのは、大変なプレッシャーである。でも、この国は多少英語が拙くても、堂々と伝えようとすれば、相手は迎え入れてくれるものだ。減点法で人を評価する日本とは反対なので、笹田さんだけでなく、我と思う人は挑戦されてはどうだろう。
 多数の観客

やってきましたWhere2.0

2011年04月19日 12時08分19秒 | 地理情報関連
 無意味な自慢になってしまうが、オライリーのカンファレンスWhere2.0に、日本で一番回数多く参加しているのは、この私だと思う。そして、今年もその記録を伸ばすために(じゃなかった)ビジネスの情報収集のために、シリコンバレー出張を決行した。

 止せばよいのに、パブロフの犬のようにまたもデルタ航空を選んでしまった。乗ってしまってから、昨年12月の悪夢を思い出した。
 もちろんシートにはモニターがないorz

 機内で出る朝食は・・・これ!
(紙ナプキンの標語が大笑いである)

 毎度のように、サンフランシスコ・サンノゼ方面への出張では公共交通機関で移動している。この地域は、アメリカでも例外的に公共交通機関が充実しているので、クルマを海外で運転しない私には助かる。
 Caltraonでサンノゼ方面へ
 このごつい車両は日本製。川崎重工というロゴが漢字で入っている。サンフランシスコ市内に向かうBARTは高頻度の運行だが、都市間を結ぶCaltrainは日中は1時間に1本しか無くて、今回も乗り換えには35分待った。なお、朝晩は1時間に数本運行されている。

 サンノゼ地区はライトレール(路面電車)が充実している。今回は、マウンテンビュー駅でCaltrainから乗り換え。ここでも接続が悪く25分待たされる。
 ライトレール自体は大変快適


 サンフランシスコ空港到着から3時間半(内待ち時間が1時間少々)かけて、今回の会場(ハイアットリージェンシーサンタクララ)に到着した。
 カンファレンス会場

 カンファレンスは明日から。まずは早く寝て、旅の疲れを取ろう。

デミオ三代目

2011年04月17日 23時02分57秒 | スローライフ
 もう2ヶ月近く前になってしまうのだが、愛用のマツダデミオが事故で廃車になってしまった。

 妻が自宅近くの交差点に青信号で直進しようとしたところ、信号を無視して交差点に入ってきた乗用車と衝突してしまったのだ(合計クルマ3台が絡む複合事故だった)。幸い、運転していた妻は1ヶ月ほどの通院ですむ程度の頸椎ねんざですんだのだが、クルマはごらんの通り大破。カーディーラーによると「直せないこともないが、70万円くらいかかるし、高速時でも安定して走れるかどうかはわからない」とのこと。
 前が大破・・・

 今回の事故は、当方には全く過失がないので、相手方の全面負担で保障がなされることになったのだが、クルマを廃車にしても、残存価額分しか出ないという。新車を買うと30万円近い負担になる計算だ。運転していたクルマはちょうど2年前に替えたばかりで、この事故さえなければずっと乗り続けるつもりでいたので思わぬ出費となる。当面の代車として、これまた銀色のデミオを使えることになったため、生活の足は事足りたのだが、なかなか結論が出せない。3台のクルマが絡んでいて、保険会社とのやりとりにも時間がかかっているうちに、例の震災もあってさらに遅れてしまった。

 結局、ディーラーさんが魅力的な見積をしてくれたこともあり、新しいデミオに替えるしかないという決断をしたのだが、震災の影響もあって納車が4月にずれ込んでしまった。今度はグリーンのデミオ。青を乗り継いできたのだが、その青が廃止となったので、会社のシンボルカラーに近い色ということで決めた。
 今度はグリーン

 全く型が同じなので、社内の色も運転感覚も変わらず、2年分新しくなっただけ。あと、もう一つ新しくしたのはカーナビ。今までのは、2002年に購入したサンヨーゴリラ(DVD)だったが、今度はマツダの純正(パイオニア製)。シンプルな使い勝手で悪くない。

 この色に変えて気がつくことがある。この色はスーパーの駐車場ですぐにわかるのだ。間違えることはない。逆に言うと、グレー、青、白などの寒色系のクルマが圧倒的に多い。もっと皆がカラフルな色にすれば良いのに、と思うのだが、そこは日本人だから?無難な路線にするのだろうか。(もう一つ、このグリーンは青と比べて埃が目立たないので助かる!)