横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

位置情報、地理情報に関するサービス、その他日常生活から思ったことを気ままに記す不定期のんびり日記

潮の香りがした

2008年06月25日 23時44分25秒 | ビジネスetc

 午後4時頃に会社のビルから外に出たら潮の香りがした。結構久しぶりの感覚である。

 会社が昔位置していた場所のすぐ前は海(住所もまさしく「海岸通」)だったのと、建物が古くてすきま風がばっちりだった。潮の香りはもちろん、船の霧笛もうるさいくらいに聞こえていた。

 だが、こちらみなとみらいのビルは海岸線よりも数百メートル陸地側にあるし、完全空調・遮音で窓が開かないビルでもあるため、こうした「港の風情」を感じることはちょっと難しい。まぁ、オフィスとしては完璧なので、要するに仕事に来ているわけで、毎日が絶好の仕事日和なのだが...

 仕事人向け完全空調・遮音のビル(まだ空室があるみたいです)

 とは言え、そこはやはり横浜。しかも、みなとみらいは観光施設やホテルの建ち並ぶ首都圏きっての”リゾート地”でもある。一歩ビルから出れば、都会の雑踏から離れて、海を見ながらのんびりランチを食べようと思えば実現する。まぁ、お値段もそれなりするけれども。ただし平日ならば人混みもなく、順番待ちのストレスも大したことはない。

 ふとオフィスの窓から外を見れば、インターコンチネンタルホテルの向こうに見えるベイブリッジ、そして房総半島までの遠景を楽しむことができる。思わず窓を開けて潮の香りを楽しみたいのだが、完全密閉なのでそこだけは楽しめないが。

 会社の窓からは港が広がる


事業立ち上げを行った懐かしい会社名に出くわす

2008年06月18日 23時47分13秒 | ビジネスetc
 あれこれWebで調べ物をしていたら、こんな記事にぶつかった。
To build customer interest and work together in future releases, NAVTEQ has formed a strategic alliance with Able ITS (AITS). NAVTEQ and AITS will work together to develop a highly accurate digital map database that will enable the launch of navigable and location based services in Thailand. AITS has local expertise in Thailand as well as extensive experience in developing digital map databases with a strong foundation in quality, delivery and productivity.

私は、このAble ITSという会社の事業の0からの立ち上げをお手伝いした。しかもこの会社の名前は私が考えたものだ。そこがNAVTEQと並んで出てくるとはとても嬉しい。

この会社は、タイでカーナビ事業をやりたい、というAAPICOという地場資本の自動車部品メーカーの要請で2002年秋にスタートした。現地には人材がおらず、事業化を任された(日本人)責任者が一人だけだった。その人から人づてで(なぜか)私にお鉢が回ってきた。当時は「もらえる仕事は何でもする」状態だったので、喜んでいただいた。平均月に1~2回3~4日ずつバンコクに飛んだ。アジア線の格安だけでノースウエストのプラチナステータスに到達するという人跡未踏の偉業を成し遂げたのもこの時だ。

まず、タイの知人の大学の先生を通じて小さな地図作成会社を紹介してもらい、道路ネットワークデータの作成方法などを指導した。その上で、ハードウェアの調達、ソフトウェアの調達の支援も行い、サンプル品を作成して自動車会社にデモをしに行く。同時に現地の人集めを手伝い、教育を行う。ついに2004年末のバンコクモーターショウにようやく製品を展示できるまでになったが、私の役目は「事業化コンサルティング」なのでそこで終了した。

結構無茶な話を受けたものだな、と思うが、今で言うPND型のカーナビは、タイでは2004年には出来上がっていた。その誕生には日本人が関わっているということを、今ここで知らせておきたい。

思い起こしてみれば、私は事業化に関する仕事がやたらに多い。
 ・AtlasRD for Windows(ProAtlas)の事業化をアルプス社で行う
 ・MapInfoの日本法人の立ち上げと代理店再編を行う
 ・オークニーでタイにおけるカーナビ事業の立ち上げを行う
 ・オークニーでオープンソース地理情報システムの事業化を行う
と、”他にはない実績”が結構ある。

別に、こういう事業化が好きでやってきたと言うわけではない。単なる星の巡り合わせである。

事業の立ち上げをやった人ならわかると思うが、とにかくしんどい。精神的にも体力的にも何度も限界にぶち当たる。その点、タイの事業のしんどさは外国と言うこともあって別格だった。立ち上げた事業が自分のものになるのならば、それもいずれのうちには報われるのかもしれないが、そうでなければどこかやりきれない思いが残る。

そういう思いを何度もした結果、今自分の会社を持っているのだが、そこでも当初は「事業化コンサルティング」が多く、自分で事業をしているという感覚には全然なれなかった。

ちょうどその頃、PDAナビ事業をしている香港の友人が私の会社を来訪して、「人が成功するためのコンサルティングではなくて、自分の会社なら自分のための仕事をした方が絶対に良いよ」とアドバイスをくれ、それ以来、事業化コンサルティングを受けることは止める決断をした。その後しばらくは、売上がなかなか立たずに苦労したが、退路を断ったことで、オープンソース地理情報システムの事業分野を立ち上げることができた。あの時決断ができて、つくづく良かったと思っている。

Firefox3 めちゃ速

2008年06月18日 12時20分05秒 | ビジネスetc
 話題のFirefox3を、私の会社のマシンに先ほどダウンロードしてみた。
 噂には聞いていたが、まるでマシンが生まれ変わったかのようにサクサクと表示してくれる。Firefox2と比べてめちゃ速い!

 このマシン、Pentium4の2.8Gで、かれこれ使い始めて4年半になろうとしている。完全に時代遅れであるが、電源、CPUファン、ケースなどのメンテを繰り返しながら、未だ現役。重たいGoogle Earthも何とか動いている。
 これに気をよくして、外出用のLet's NoteR3(こちらは3年半選手)のブラウザもFirefox3にアップした。やっぱりサクサク動く。


 それにしても、ブラウザ1つでこんなに変わるとは、正直驚きである。今までCPUのパワーが足りないから表示がもたつくと思っていたのだが...

 そうそう、JavaScriptを駆使しているこちらのデモを動かして、そのサクサク感を実感してもらいたい。まるで別物のようだ。

神奈川県の観光客

2008年06月15日 18時43分44秒 | スローライフ

 梅雨の合間、週末はすばらしい天気に恵まれた。
 10時過ぎに妻が、北鎌倉と中華街に行こう、と言うので、家族で出かけた。

 北鎌倉は最寄り駅から160円で行けてしまう、我が家のもっともお手頃な観光地である。鎌倉と違って、静かで落ち着いていて、自然と歴史を満喫するにはちょうど良い。

 ところが、駅で大量のお客さんが降りるではないか! れれ??
 人、人、人

 北鎌倉駅は、改札が1箇所、しかも田舎の駅のような貧弱さなので駅を出るだけで5分以上かかった。

 よくよく考えてみると、あ、これこれ、明月院(通称あじさい寺)がお目当てなんだ。
 皆さんのお目当ては...

 明月院へのアプローチは長蛇の列

 私たちのお目当てはここではなかったのであるが、あおりを受けたのか、普段は静かな一帯がまるで横浜駅のコンコースのような人混みである。

 北鎌倉を2時間ほど散策し、今度は中華街で昼食を取ることに。JRで乗換込みで25分くらいかけてアプローチ。
 みなとみらいに会社が引っ越して以降、めっきり足を運ばなくなってしまった中華街。結局平日ではアプローチができず、結局、観光客と同じように週末に行くしかない。3ヶ月ぶりくらいで何だか懐かしい。

 その中華街。もちろん観光客が多数いるが、今日の北鎌倉に比べたらどうってことない。普通に歩けるからだ。
 今日のランチはここで

 いつものようにメインストリートではなく、香港路にある「東光飯店」で遅めのランチをとる。中華街は平日ランチグルメで相当の数の店に行っているが、ここは私のレギュラーには入っておらず、実に数年ぶり。食べたのはごく普通のランチであるが、改めておいしいと感じた。来て良かった。妻は帰りに中華食材をたんまり買い込み、息子は天津甘栗を買ってもらい、午後4時頃に自宅に戻った。


 ところで、神奈川県の観光客数が過去最高になった、という新聞記事を読んだのだが、この数の信憑性ってどうなんだろう。そこには一応、「施設管理者やイベント主催者が報告した観光客数、及び海水浴場などの観光地は年4回の実地調査から推計した年間観光客数を市町村がとりまとめ、その報告を事務局(県)が合計」と、書いてあるのだが、そうすると今回の我が家のような動きはカウントされるのだろうか?北鎌倉も中華街もイベントでもないし、施設でもない。おそらくそんな人が多数いるはず。そういう人も結構なお金を観光地にもたらしているように思う。

 ともあれ、日中だけで鎌倉と中華街を楽しめてしまう我が家は恵まれたロケーションである。もうちょっと計画性を持てば、熱海や箱根とかへ遊びに行けそうな感じなのだが、何というか、計画性の無いのもいろいろハプニングに遭遇したりして面白いものだ。


セミナー3題

2008年06月12日 23時27分48秒 | ビジネスetc

 来週の月、火、水の3日間連続で、毎日違うお題でセミナーを開催する予定である。

 16日は、Orkney MapServer 活用事例
 17日は、pgRoutingで構築するルート検索サイト事例紹介
 18日は、これからのWebマッピングとは―Where2.0 2008参加報告を兼ねて
というタイトルである。

前2つは私の会社における事例を紹介して、予算、工期、難易度など構築するにあたってのポイントの解説を行う。実際に構築したいアプリケーションがおありの方には有意義だと思う。
最後の1つは、これは5月下旬に大阪で開催されたOSGeo.JP大阪ミニイベントでの私の発表をベースに、参加された皆さんと共に最近のトレンドを話し合う予定である。しかも、ゲストコメンテーター付き!である。

いずれも、まだ空席があるので、日時の許す方はぜひご参加いただきたい。
18日はちょうど会社のすぐ前にあるパシフィコ横浜で、地理空間情報システム展が開催されているので、そちらと併せてお越しいただけると効率的かと。

それでは、皆様横浜にてお待ちしております。


みなとみらい昼食難民生活も早くも半年か...

2008年06月12日 19時35分13秒 | スローライフ
 みなとみらい生活もほぼ半年が経過した。昭和の香りがする「農協オフィス」から、いきなり21世紀のモダンなオフィスビル街に来てしまったので、慣れるまでにずいぶん時間がかかってしまった。

 しかし、昼食だけは相変わらず難民生活を余儀なくされている。1階にある台湾料理店にしばらく通ったが、さすがに飽きが来て、最近は隣のビルにある一杯飯屋(チェーン店)に行くようになっている。私は和食派なので、この一杯飯屋は気に入っている方だが、午後1時をまわってもいつも込んでいて、なかなか落ち着く場所がない。

 ところで、この飯屋の正面から向こう側(北側)は、タワーマンション街である。ここ2年くらいで急に建設が進み、横浜ベイブリッジからみなとみらい地区を眺めると、タワーマンション群が壁のようになって壮観である。駅にも近く、絶景なのでホテル的な生活を楽しむには間違いなく魅力的だと思うのだが、”昼食難民”の目からすると、生活の便がとても悪いように思う。

 壁のようにそびえ立つ

 特に、家族持ちにとっては、近隣には食料品店、小学校が無いし、大型ビルの建ち並ぶ整然とした区画は、ドラえもんに描かれる普通の子供ライフとは無縁である。私の家族が、ここに移り住むというのは、ちょっとなぁ...と思う。

 ネットで検索してみると、それほど広くない間取りでも30万円くらいの家賃で、横浜地区でもダントツに高い。大量に貸しに出されているところを見ると、不動産投資ファンドが一括購入して、運用のために貸しているように思われる。かなり割高の設定なので、まだ空室が相当あるようだ。実際、夜になっても明かりのついていない部屋が多い。まるで上海郊外で見た、投資のためで、人が住まないマンションのようでもある。

 みなとみらい地区は、今後色々な大型ビルが造られる予定だが、できればできるほど人間味が消されて、殺伐としたエリアになっていくように思う。ただ、そうした砂漠のような完璧にドライな感覚を好む人もいるだろう。もちろん、わたしはそう思えない方だが...

新ニッッポン人

2008年06月03日 23時44分40秒 | スローライフ
 昨夜、久米宏司会の特集番組「新ニッポン人現る」(テレビ東京)を見た。今どきの20代はお金を全然使わない、というお話し。特に、クルマ、海外旅行に対しては、今の40代のような”こだわり”は全然無い、と。

 「ふ~ん、そうなんだぁ」と思って私の会社の若手を思い浮かべる。確かにみんなクルマを持っていない。誰一人ゴルフをやらない。海外旅行に行くのは30代以上、スキーにも行かない。ビールやタバコは好きな人はいるようだが...

 私自身、堂々の40歳代だが、20代にはクルマにこだわった時期もあったし、スキーも行った。ただ、その後は大きく変わって、今のライフスタイルは結構新ニッポン人に近いかも。

 そうそう、しばらく前に自動車業界の人と仕事をしたことがある(場所はバンコクだったが)。私よりも10歳くらい年上の世代とのお付き合いだったが、判で押したようにゴルフに血道を上げていた。ゴルフを全くしない私を奇異なものとして見る目が印象的だった。そして午後5時からの打ち合わせ、となると決まって酒席がついて回るような感覚も新鮮だった。我らIT系は(伝統的な企業を除けば)ゴルフや接待的なお付き合いはとても少ないと思う。それだけでも、おじさん達(あ、私自身もおじさんだけど)から見れば、時代の様変わりを感じていたと思う。

 さて、今回の「新ニッポン人」。
 クルマが売れなくなったら花形の自動車業界も真っ青だ。おまけにガソリン代が170円を突破したので、経済的にも無理っぽい。オイルサーチャージを払ってまで海外旅行をするのもバカらしいし、自宅でインターネットやっていた方が楽しめる...と言う具合に、完全に消費スタイルが変貌してしまっている。しかも消費額は大幅減少である。これでは、政府が内需主導の、、、と絵を描いたところで、躍るのはテカテカのオヤジばかりか?

 私のところにも、テカテカオヤジ系を狙った、リゾート会員権、投資用マンション、金融商品の案内が沢山来るのだが、あいにく新ニッポン人に片足を突っ込んだようなライフスタイルになっているので、せいぜいIT系のガジェットが欲しい程度。もうお腹いっぱいだし、テカテカは端から全然格好良いと思えないのだ。