横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

位置情報、地理情報に関するサービス、その他日常生活から思ったことを気ままに記す不定期のんびり日記

OSGeoミニイベント in 大阪

2008年04月30日 00時55分23秒 | OSGeo/FOSS4G
 既にOSGeo財団日本支部のページで告知を始めているが、5月27日(火曜)午後4時半から大阪市大梅田キャンパスで開催される。

 これは、GRASS GISの解説本の著者としても知られるDr. Helena Mitasova氏が来日するのを機会に、開催されるもので、彼女の講演はもちろんであるが、GRASS活用事例発表、そして最近話題のOpenStreetMapプロジェクトの紹介もOSM日本の三浦さんによって行われる予定である。

 もう一つ、直前の5月12~14日にサンフランシスコ近郊で開催されるWhere2.0の報告も予定されている。実は、こちらは私がすることになっており、「マッピング系サービスの最新トレンドを特別レポート!」ってノリで行うつもり。東京ではたぶんやらないので、ご興味のある方はぜひ大阪のこの機会に。

 あ、その日は夜に懇親会も用意されており、諸々の情報交換も楽しめるはず。私は大阪に宿泊することにしていて、今から楽しみ。ぜひ皆さんお会いしましょう。

たまにはGRASSの話でも

2008年04月25日 11時35分05秒 | OSGeo/FOSS4G
 GRASS GISは、画像系の分析ツールとしては多機能高性能を誇るGISツールで、バージョン6以降はベクトル分析機能も加わって、「分析系GIS」のツールとしては、最もパワフルなものの1つになっている。

 昨日、その最新バージョン6.3がリリースされた。このリリースは、6.4という「安定版」に向けての「技術的なプリビュー版」の位置づけで、色々な機能拡張がなされている。専門的な始点からの言及は大変なので、”朗報”を1つだけ。

 GRASSは1983年の初期バージョンの開発がVAX 11/780プラットフォームで始まって以降、ずっとUnix系のプラットフォームで動作することを前提に開発が進んできた。1983年といえば、マイクロソフトのWindowsはおろか、MS-DOSがようやく普及し始めた時代なので、それを考えれば、GRASSがいかに長い歴史を持っているかがわかる。
 で、今回の6.3では、プラットフォームがUnix系ではなくて、Windowsになったのだ(MinGWベース)。今やほとんどのデスクトップユーザーはWindowsOSを使用しており、GRASSの機能を使いたくても、OS面での障壁が最大のネックになっていたと思う。私自身も、GRASSを立ち上げるためには、いったんマシンをLinuxで再起動していたので、余程の必要がない限りGRASSを立ち上げなくなってしまった。そういう点で、GRASSが身近になるのは嬉しい限りである。

 6.3では5ヶ月ほどの期間で、様々なバグつぶしを行い、その後6.4(=安定版)としてリリースされる予定だ。

 ところで、GRASS6.xは、メニューの日本語化がされていない。5.0の段階で大阪市大と私どもとで国際化とメニューの日本語化を実施した。国際化はメインストリームにマージされて現在も生き続けているが、日本語メニューについては、6.0以降は提供されていない。その後の大阪市大の努力で、あるレベルまでは日本語メニューができているそうだが、財政面、人材面などの理由でリリースにまでは至っていない。GRASS自体の日本のユーザーコミュニティが、まだまだ限られていることが、そういう試みを支える裾野としては不十分なのだろう。私の会社としても、GRASS5.0日本語版の製品としての販売を昨年末で停止し、その後の6.xについては、計画が立たない状況である。とても残念である。

 そのGRASS5.0日本語版だが、販売停止のままお蔵入りさせてしまうのも忍びなく、昨日から、無償でダウンロードできるように会社のサイトにアップした。対応OSが2004年当時のディストリビューションになっているので、そのままRPMをインストール、というわけには行かないが、日本語ユーザーズガイドは初心者を対象に設定しており、とても充実していて、今でも十分に実用になるはず。ぜひ、関心のある方は試していただきたい。

そろそろケープタウンの話

2008年04月24日 23時52分50秒 | OSGeo/FOSS4G
 FOSS4Gの国際カンファレンスであるFOSS4G2008(9月28日から10月3日;開催地は南アフリカのケープタウン)について、そろそろ考えないといけない。

 既に、ワークショップ開催申請の締切が4月末に迫り、プレゼンテーションの締切も5月12日となっている。昨年のFOSS4G2007に比べて、それぞれ1ヶ月少々も早いのはなぜだろう、と思うのだが、主催者の都合なので仕方が無かろう。だが、5ヶ月前に締切を設けるのも何だなぁ..とブツブツ言いたくなる。

 昨年は私の会社でpgRoutingのワークショップを開催してとても良い反響があったので、今年はそれを少しパワーアップして再度開催したいと思っているのだが、その枠が昨年が12であったのに対して、今年は半減の6。これもちょっといただけない。

 ところで、皆さん、ケープタウンのカンファレンス、参加されますか?

 会社でも巷でも私はデフォルトで行くことになっているらしいが、いろいろ悩んでいる。

 理由は経済的なものと、時間距離的なものの複合である。航空券は本数の多い欧州経由だと25万円くらい、アジア系だと17万くらいで見つかるが、それにしてもけっこうする。ホテルも治安が世界の大都市でも最悪といわれるケープタウンなので、格安系は避けた方がよさそう。現地6泊は必要なので、これもまた負担。さらに問題なのは、参加登録費用。6月15日締切(これまた早い)の早期割引適用で日本円で約6万7千円(ワークショップ無しで4万円)。昨年よりも1万円も高く、徐々に商用カンファレンスの水準に近づいてきている(良くない傾向だと思う)。
 以上、諸々入れると一人40~50万円見ておかないといけないことになってしまう。昨年が25~30万円ですんだのに対して倍だ。

 さらに、ケープタウンは日本から1万5千キロも離れている。移動も24~32時間くらい片道でかかることもあって、エコノミー席での移動の疲労も大変なものだろう。特に私のようなおじさんにとっては...

 考えれば考えるほど弱気になってくるのだが、昨年FOSS4G2007に参加しなかったら感じられなかったインパクトがいっぱいあったことを思うと、これは鞭を打ってでもぜひ行くべきか。

磯遊び

2008年04月20日 19時38分41秒 | スローライフ
 ここ2週間ほど、土日も含めて外出が続き、私の体は相当参っていたが、昨日ゆっくり休んだおかげでようやく元気回復。

 子供が磯遊びに行きたいというので(随分前から言っていた)、昼過ぎに急遽出かけることに。少し風が強かったので、ウインドブレーカーなどで防備して出発。自宅から三浦半島の荒磯海岸までは、クルマで30分かからない。

 荒磯海岸は昨年も一昨年もゴールデンウィークに遊びに行っていたが、普段の日曜日は途中の渋滞も現地の駐車場の混雑も全くなく、快適そのもの。心配された風も思ったほど強くなく、ウインドブレーカーが無くても問題なかった。
 荒磯海岸

 到着して、さっそく磯の潮だまりを観察。
 目をこらしてみると、いるいる、小さな魚、カニ、ヤドカリ、ウミウシ、ハゼ、エビなどが...

 子供は「臨戦態勢!」で捕獲にかかる。(たちまち上着を脱いで半袖になった)

 小さな潮だまりでも多数の生物がいる

 1時間少々経って、釣果(獲物)は様々。

 ウミウシ、カニ、エビ、小魚など

 いつものように、遊び終わったら全て磯だまりに返してやって、現地を出発。

 そばの長井漁港で、イカめしを買って頬張る。ホカホカでおいしい。
 ホカホカのイカめし(1個200円)

 お腹も膨らんで、元気になって自宅へと向かって4時前には到着。

 出発から帰宅までわずか3時間だったが、雄大な景色を見ながら子供と磯遊びを楽しめてリフレッシュできた。久しぶりの休日が嬉しい。

 ところで、昨年はゴールデンウィークにクワガタが土の中から出てきたが、今年は今朝出てきた。もしやと思って、昨日昆虫ゼリーを置いてみたのだが、お腹を空かせていたようだ。いよいよ虫たちの季節のの始まりだ。

120年前の関東地図をネット公開

2008年04月19日 00時00分58秒 | OSGeo/FOSS4G
 独立行政法人農業環境技術研究所による、「歴史的農業環境閲覧システム」が、ITmediaInternetWatchで記事になっていて、公開予定日の21日を前に、話題になっている。 ITmediaでは、18日に発表された「Access Top 10」の8位にランキングしているくらいだ。

 これはシステムとしての魅力(話題性)はもちろんであるが、やはりFOSS4Gツールを使って構成されていることに、私は力点を置きたい。これが意味していることは、予算がないからFOSS4Gツールを使う、ということではなくて、FOSS4Gツールは地理的なサービス提供を実現する強力なツールそのものであるということだ。未だに、"地理情報業界”にいる人ほど、商用製品が安定していて、安心して採用できるという呪縛から解き放たれていないが、いわゆるITの人たち、最近でいうとGeoWeb(日本ではジオメディア)の人たちにとっては、”ニッチな商用製品を誰が採用するの?”という感じですらある。

 おそらく、このシステムだけではなく、今後、FOSS4Gツールが、ごく普通にWebサイトで採用されるようになると思う。 

大阪市立大学ワークショップで講演

2008年04月18日 23時42分15秒 | OSGeo/FOSS4G

 先日、大阪市立大学大学院創造都市研究科のワークショップの講師として、2時間ほどGeoWebとFOSS4Gについて講演を行う機会があった。GeoWebの流れがGoogleMapsとのみ語られる傾向があるが、それとFOSS4Gとの絡みでどうなのか、という視点からの解説を行った。

 教室には20名ほどの生徒さんがいるが、大学院、それも社会人対象なので、年齢は20代から30代くらいが多い。講演終了後の懇親会でも、熱心に質問もいただいたりして、講演のしがいを本当に感じる。

 会場には、指導されているラガワン先生を始め大阪市大の先生方、OSGeoのシステム関係で大変お世話になっている吉田さん、昨年のOSGeoカンファレンスでも講演されたSarawutさんなど、顔見知りの方にも来場いただき、大変ありがたい。さらに、ちょうど来日中のOpenStreetMapプロジェクトのTimさんも教室にいらっしゃっており、昨年のFOSS4G2007以来の再会となった(実は、4月12/13日に上京されていたのだが、私が法事で愛知県に戻っていたのですれ違っていた)。

 ところで、大阪市立大学は梅田にサテライトキャンパスがあり、交通の便が良いため社会人向けの講義はここで行われることも多いようだ。私の講演も午後6時半からの開催であり、昼過ぎまで横浜で仕事をして、その後羽田から伊丹経由で梅田へと向かった。

 その、羽田空港で、「おやっ!」という光景を見て、思わずパチリ。あのノースウエストの貨物機(B747型機)が駐機しているのだ。
左奥に見える赤い垂直尾翼がNW

 ノースウエストの貨物事業は成田に拠点があるので、羽田で見かけるのは初めて(デルタ航空に買収されるからこれが最後になるかも)。そういうことって時々あるのだろうか、などと気になって仕方がない。

 伊丹に到着し、とりあえずホテルにチェックイン。今回は西梅田にあるお得なプランのホテルを楽天で予約したのだが、行ってみてびっくり。外も中も造りが妙にヨーロピアンクラシックになっていて(いわゆる偽装なんだけど...)、フロントがある8階にチャペルが建てられているのには驚いた。思わずパチリ。

 8階のチャペル!
 写真右奥手には連結の超高層ビルとして知られる「梅田スカイビル」が見えていて、何だかシュールな気分。ホテルの部屋自体もしっかりヨーロピアンで、最初はどうしても落ち着かない。ただし朝食はヨーロピアンではなくて、納豆、梅干し、みそ汁が食べられる(おじさんは安心したのだ)。ひとまず合格点である。

 大阪って、首都圏と違って個性豊かなもの(昨年行ったWTCもそうだったし)が多いような...


ありゃりゃ...さらば?愛しのノースワースト

2008年04月15日 11時36分27秒 | スローライフ
 合計50回以上に及ぶ北米とアジア出張、総マイル数106万マイルを叩き出してくれた、我が愛しのノースワースト、じゃなかったノースウエスト航空が、デルタ航空に買収されるという報道が...
 スカイチームどうしの統合だし、アジア太平洋に強いノースワーストを統合するとデルタは有利だという下馬評通りになったのだが、とうとう決まったようだ。
 日本ではデルタ航空は、一時は成田、名古屋、関空へ太平洋路線を運行していたが、9.11の後、成田-アトランタ便のみを残して事実上の日本からの撤退を行ってしまっていた。アトランタを拠点として大西洋路線に強いのでノースウエストとは補完関係になるので、日本の利用者にとっては悪い話では無さそう。

 私にとって、赤とグレーの飛行機は大衆化した「アメリカの航空会社」そのもののイメージで、成田で搭乗した途端、そこは”日本の常識が通じないアメリカ”だった。
 放り投げるようにして渡してくれる機内食、個性丸出しのおばさんスッチー、斜めに傾いた座席トレー、必ずどこかが壊れている機内オーディオ装置、頻繁に起こる遅延とキャンセル、でも何故か不思議に事故らない安全?体質...
(これに耐えられない人は、JALやANAから離れられないだろう)

 ちなみに、デルタ航空、99年8月に生まれて初めて北米の地を踏んだ際、名古屋発ポートランド行き(今は廃止)で利用したので思い出深い。飛行機の窓から、朝日を浴びる北米大陸の海岸線を見たとき、その雄大さに感激したことを今もはっきり覚えている。そういう意味で縁を感じる。

 

OSGeoのミニワークショップ資料

2008年04月15日 11時00分13秒 | OSGeo/FOSS4G

先日大阪市大で行われたミニワークショップの資料(OpenStreetMap)
がOSGeo.JPサイトにアップロードされました。
http://www.osgeo.jp/?p=88

英語ですが、OpenStreetMapの概要を知るにはとても良い資料です。


ところで、来る5月27日に、大阪でOSGeo.JPミニイベントも開催されます。
http://www.osgeo.jp/?p=89
内容が固まり次第、発表します。


大阪市大でミニワークショップ開催

2008年04月07日 08時53分40秒 | OSGeo/FOSS4G
ちょっと急なアナウンスですが、大阪市大で下記の通りミニワークショップが開催されます。(残念ながら私は参加できませんが、大阪方面の方はぜひ)


日程:4月9日(水) 15:00~
場所:大阪市大 杉本キャンパス 学術情報総合センター 9階 グループ研究室2
(参加人数によっては変更あり)
http://www.osaka-cu.ac.jp/information/access.html

OpenStreetMapのTim WatersさんとUNESCAP (www.unescap.org) のDavid Hastingsさんからご講演頂く予定です。WS終了後は本学近辺の居酒屋で飲み会を予定しています。

また,当日午後13時ぐらいからTimさんと一緒に観光も兼ね、住吉大社へGPSログを取りに行こうと思っています。

公演,飲み会の場所等の予約がありますので,WSまたは飲み会,参加ご希望の方は下記宛てにメールをお願いします。
大阪市立大学 吉田まで e-mail: nro2dai at gmail.com

お気軽にご参加ください。

親がなるホームシック

2008年04月06日 23時55分54秒 | スローライフ
 この時期は出会いと別れの時期でもある。たまたま重なったのだが、昨年は義母を亡くし、今年は祖母を失った。避けられないこととは言え、家族という強い絆が断たれ、心の奥底にまで悲しみが広がる。

 そんなさなか、息子を4月から国内留学に出すことになった。熟慮の末そうすることが良い選択であると判断したのだが、まだ12歳である。子供は親離れどころか、反抗期にもなっていない。親も子離れの準備すらできていない。4日の入学式を終え、「じゃあ元気で...」と別れて空港に向かったものの、行きは家族4人が、帰りは3人だ。その時初めて、強い絆で結ばれている息子を置いてきてしまったんだ..」と実感した。自宅に帰ってからも、毎日本ばかり読んでいた息子はそこにはいない。ぽかりと穴が空いたような、という表現はこういうときに使うのだ、と思う。今さらながらに愛情の対象が遠くに行ってしまった事実を思い知らされている。

 息子に手紙を書くなんて、今まで考えもしなかったことであるが、私は手紙を書こうと思っている(妻は既に長い手紙を書いたようだが)。今時珍しい「PC・携帯電話禁止」の環境では、昭和の時代に戻ったようなコミュニケーションしか残っていないのだが、結局はそれが親子の含蓄のある心の通い合いにはふさわしいのかもしれない。

 入寮式で、校長先生が「カルチャーショック」という表現を用いて、子供、親それぞれが受ける様々な試練があることを説明されたが、まさに今、ホームシック状態の中に私がいるのだろう。そして息子もいろいろな葛藤や試練を経ていることだろう。

 ただし、この学校は同じような境遇の人たちの集まりで、皆同じような体験をしながら乗り越えていくことを50年以上続けている。年に4回の帰省だけではなく、こちらから学校に出かけていく機会も数回ある。いざとなれば羽田空港から鹿児島まで飛ぶだけである。子供の成長を、ちょっと離れた横浜の地から見守るのだ。かわいい子には旅をさせよ、を実践するのだ。思い切った選択をしたとは言え、寂しいことには替わりがない。当分は親の方がホームシックにかかっていそうだ。